絵本「かくしたの だあれ」で大発見!
この絵本、手に取ったことはありますでしょうか?
読むと言うより、間違え探しのイラスト集と言った方が分かりやすい、そんな絵本です。
この絵本、私が幼い頃から実家にあり、従兄弟たちへと渡り、それが巡りめぐって息子のもとへとやってきました。なので私にとって懐かしく、何度も読んできた馴染み深い絵本だったのですが、息子の発言に驚いたので、是非皆さんのお子さまや親御さまにも聞いてみたく、この場で書かせて頂きました。
「かくしたの だあれ」概要
「てぶくろ かくしたの だあれ」
右ページには2羽の鶏。
1匹の鶏のトサカが手袋になっている。
これだぁ~!!
と、絵本をめくってる子どもが見つけていく流れで、11種類のかくされたものを探していきます。
けして見つけづらいものではなく、直感で瞬時にわかるものばかりです。
なので、この絵本には答えはありません。
誰しもがページをめくって見てすぐ分かります。
かくしたのは 本当はだあれ?
さて、ここでお聞きしたいです。
隠したのは本当は誰なのでしょうか?
息子にこの絵本を読んだとき、本来なら直感で分かるはずなのに、なかなか答えを言い当てられません。
げ!?この子大丈夫かしら。
なんて思って、理由を聞いてみました。そしたら、
「この鶏さんは手袋持ってるけど、こっちの鶏さんは持ってない。(持ってないって言うことは)隠してるから。」
納得してしまいました。
どうりで複数動物がいるページでは、本来隠してると指されるはずの動物を指摘せず、その他の動物を全部指差しはずです。
この絵本にはこれが答えです!という記述はありません。
つまり、息子のこの解釈も一つの答えなのです。
みんな違ってみんないい
皆さんはどちらが正しいと思われますか?
もちろん正解は無いかと思います。
作者の五味太郎さんだけが意図を知っているかもしれませんが、このような二種類の解釈も計算されたものだとしたら…
とても考えられた絵本だなと思いました。
答えは一つではありません。
解釈の違いがあってもいい。
それぞれの個性だから。
なんだか、息子の個性を見つけられた気がして嬉しかったです。
是非皆さんもお子さまと読んでみてください。
そして、お子さんと議論を交わしてください。本当ならこの本を手にした沢山の人が、どんな解釈をするのか、自分のこの目で見てみたい。
皆さんにも素敵なときめきがありますように。
作者 五味太郎
1977年発行
文化出版局
《どうぶつあれれえほん》
類似の絵本「たべたのだあれ」とセットで販売もされています。