親子で笑える一冊
パンダ好き必見!
昨夏、上野動物園にシャンシャンが誕生して、日本中で大フィーバーが起こりましたね。丸いフォルムに愛らしい顔つき。もしゃもしゃと笹を食べるしぐさがなんとも愛らしい。パンダといえば、ぬいぐるみのようにかわいらしいイメージを抱かれる方が多いのではないでしょうか。今回ご紹介する絵本はそんなパンダのイメージをユーモアたっぷりに覆してくれる一冊です。
『パンダ銭湯』
著者:tupera tupera/作
出版社:絵本館
出版年月:2013年8月
対象年齢:3歳~
32ページ、26.6×21.0cm
あらすじ
動物園で暮らすパンダの親子。ある日、パパパンダの提案で銭湯へ出かけることになります。向かった先はパンダのためのお風呂屋さん。番台でお金を払ったら脱衣所へ。ん?「脱衣所」…?パンダって服を着ているんでしたっけ??実は…ここから先は読んでのお楽しみです!
見どころ
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、作者はNHK Eテレ「ノージーのひらめき工房」のアートディレクションを手掛けているtupera tuperaさんです。なんとなく絵柄から雰囲気が醸し出されていますね。
この本の面白さはパンダがもし銭湯に行ったら?という世界観を、人間的にリアルに表現しているところにあります。パンダたちの言動もそうですが、張り紙やカレンダー、牛乳やサイダーなどの飲み物…どこの銭湯にも置かれているものが、パンダの世界に置き換えられてユーモアたっぷりに、そしてさりげなく背景として描かれています。壁の注意書きや宣伝もよく見てみてくださいね。遊び心が満載で大人も思わずくすっと笑えます。
うちは娘が2歳後半の頃に読みました。特に「チャ!」とパンダがあるものを外すシーンが衝撃的だったらしく、口に手を当てて大笑いしていました。対象年齢は3歳からとなっていますが、文字数が少なく絵のインパクトが強いので、もう少し小さいお子さんでも楽しめるのではないでしょうか。また漢字が使われていないので、ひらがなが読めるようになったばかりのお子さんにもおすすめです。
絵本を読んだ後は…
ご家族で銭湯へお出かけされてはいかがでしょうか?絵本の世界にあったものと実際銭湯にあるものを比べてみて違いを楽しむのもおもしろいですし、パパパンダと子パンダの会話を再現してごっこ遊びするのも楽しいですよ♪
あるいは動物園に足を運んでパンダを見るのもいいですね。リアルなパンダを眺めながら銭湯へ出かける様子を想像してみてください。
こどもから大人まで楽しめる『パンダ銭湯』。
ぜひ手に取って読んでみてくださいね。