夏休みの自由研究・工作にオススメ少しかわった切り口の本
小学生の夏休みの宿題として、親も子も頭を悩ませることの多い自由研究と工作。
夏になると、書店にはたくさんの関連本がズラリと並びますが、どの本を購入するかでまた頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。
今回は、娘が未就園児の頃からたくさんの工作や実験に一緒に取り組んできた筆者がオススメする、自由研究や工作に役立つ書籍を3点ご紹介いたします。
『こどもがたのしくつくる はじめてのこうさく』
出版社:高橋書店
著者:山添joseph勇
表紙には「2~3才からできる」とありますが、小学校低学年でも十分に楽しめる作品がたくさん紹介されています。
例えば、セロハンテープと生花を使った栞。とっても簡単に作れますが、まるでお花がガラスの板の中に閉じ込められているかのような作品が出来上がります。
そのほか、緩衝材のプチプチをつかったテディベアや、アルミホイルを圧縮して作る硬貨( コイン)など、ほかの工作本にはなかなか見られないような、斬新で楽しいアイデアが満載です!
『よわいかみ つよいかたち』
出版社:福音館書店
著者:かこさとし
書き損じのはがきを縦半分に切って、それを橋に見立てて、本と本に間に渡します。その「はがきの橋」の上に10円玉は何枚乗るでしょうか。
本書では、その「橋」の強度を上げるためにはどうすれば良いのかを考えます。
すぐに思いつくのは、切ったはがきの残りの半分を「重ねる」、そして、「折る」というところでしょうか。では、どんな折り方をすれば強度が増すでしょうか。同じ折り方でも置き方を変えてみると…。さらに、「折って重ねる」という方法も。
そして、それらの方法で作った「かたち」は、街中の建造物、それも意外と身近なところにも使われているというのです。
絵本作家であり、工学博士でもあるかこ先生ならではの展開の、とても興味深い1冊です。
本書で紹介されている方法以外にも、強度を上げるための折り方、置き方を考えていろいろと試してみて、そして街を歩いて実際にその「かたち」を探してみてまとめると、1つの立派な研究になりますよ。
『小学生のキッチンでかんたん実験60』
出版社:学研
編集:科学ソフト開発部
最近では、幼稚園児から参加できるサイエンスクラブや実験教室も増えてきており、夏休みの特別講座などもよく見かけるようになりましたので、「理科の実験」に興味をもっているお子さんも多いのではないでしょうか。
しかし、特別な材料や器具を買いそろえるとなると大変なので、できれば家にあるもので簡単に面白い実験ができれば、親としてもありがたいですよね。
本書は、どこのおうちにでもあるようなものを使った実験がたくさん紹介されていて、しかもどれも簡単で面白いものばかりです。
例えば、「水に浮いた1円玉、台所洗剤をたらすとどうなる?」「炭酸ジュースに塩を入れるとどうなる?」「水に浮かぶ果物は?」「その果物の皮をむくと浮かぶ?」「さらに、凍らせると?」などなど、本当に簡単で、驚きが連発の実験の数々。
3分程度でできるものがほとんどですので、長い夏休みにたくさん取り組んでみて、特に興味を持った実験をさらに掘り下げてまとめることもできます。
以上、筆者おすすめの3点は、いずれも、夏休みの自由研究を謳ったものではありませんが、夏休みの課題として十分に役に立つものばかりです。
小学校の夏休みの作品展を見ると、その年に流行している工作キットや実験のまとめなど、内容が重なっている作品もたくさん見かけますが、紹介した3冊を参考にして取り組むと、ほかの子と内容が重なることはほとんどないと思います。
家にあるもので、簡単に、楽しく取り組めるものばかりですので、ぜひ参考にしてみてください。