みなさんは、子育てに後悔がありますか。

ママになったばかりのみなさんは、この記事を読んで、絶対に後悔しないようにしようと決心し、自信を持つのではないでしょうか。
反対に、少しお子さんから手の離れたママは、赤ちゃんからやり直せたら何でもするのに、と後悔を噛み締めているかもしれません。

私自身、息子を授かった時に、成長したお子さんを持つ友人の後悔を聞き、自分は絶対にこうならないと、何の根拠もない確信を抱いていましたが、今となっては恥ずかしく苦い思いで一杯です。

今日は、ママが後悔する瞬間と、後悔しないための方法、今からでもできることをお届けします。

手を振り払われた時

赤ちゃんの時は、抱っこなしではいられないお子さんを可愛く思いながらも、疲れや忙しさに、ついイライラしてしまうことも多いのではないでしょうか。

しかし、ある日抱っこはおろか、添い寝した時や歩く時に手を振り払われ、あの時もっと抱っこしておけば良かったと後悔するのです。
子どもがママのぬくもりを必要とするのは、後から思えばほんの僅かの期間なのです。

これを特別なイベント期間と前向きに捉え、部屋の散らかりや家事に多少目をつぶると良いかもしれません。後悔しているママも、まだ大丈夫です。
何も、抱っこだけがお子さんの甘える姿ではありません。

あんなに可愛かったのに今は憎らしいことばかり、と嘆いている方、その憎まれ口こそが甘えなのです。「今この時」は、二度と戻ってこないことを思い起こして、全力でお子さんの甘えに向き合ってあげてくださいね。

手作りに興味を示さなくなった時

お子さんが小さい頃は、いろいろな物を手作りする機会が多いですよね。

離乳食や幼児食はもちろんのこと、入園グッズや服、ぬいぐるみ、おもちゃまで手作りしたママもいるのではないでしょうか。
私は不器用だったこともあり、料理やおやつは手作りしていたものの、高度な技術を要するお菓子や手芸にはあまり手が出ませんでした。ミシン教室に通い、ようやく手芸デビューを果たし、ハンドミキサーを引っ張り出したものの、息子は市販のお菓子やキャラクターもののグッズにより関心を示すようになっていたのです。

子どもが、純粋にママの手作りを喜んでくれる時間は、実は短いのかもしれません。しかし、悲観しなくても大丈夫。今度は、成長したお子さんに料理を手伝ってもらう楽しみがあるのですから。そして、自信のないママも、出来ばえを気にせず、作ることを楽しんでくださいね

特定のアニメやキャラクターを卒業した時

「ママも観て」とせがまれ、イライラしながら家事の手を止めていた日々も束の間、アニメや子ども番組を観なくなる日はやって来ます。

キャラクターもののテーマパークから、足が遠ざかる日はやって来ます。お気に入りだったおもちゃが散らからなくなり、箱に仕舞いっぱなしの日は訪れます。「また明日観ようね。」「また次に来ようね。」の「明日」や「次」は、いつの間にか来なくなり、子どもが幼かった日々の思い出となるのです。

しかし、時に幼い日々が繰り返されることもあります。息子は、とうの昔にディズニーアニメをみなくなりました。しかし数日前、ディズニーの音楽とアニメで綴るオルゴールの映像を突然観始め、甘えてきたのです。
A.A.ミルン作「くまのプーさん」における、クリストファー・ロビンとプーさんのお別れを思い出し、一人になった時号泣しました。

こんな時には、後悔のないよう、思う存分思い出に付き合ってあげてくださいね。そして、今お子さんが興味を持っていることを一緒に楽しむことが、後々の後悔をなくすのだと思います。私も、ここ一年でだいぶ戦隊物に詳しくなりました。

おわりに

子どもの成長は喜ばしいものです。しかし、お子さんに一生懸命寄り添ってきたママほど、取り残されたような淋しさを感じるものかもしれません。淋しさを昇華しつつ、前向きにお子さんと共に成長していきたいですね。

息子が幼稚園に入園した頃のことです。
自分の時間ができたこともあり、おやつを手作りしてあげたいと思いました。今思えば、食事作りだけで手いっぱいになっていた自分への劣等感もあったのかもしれません。

お店で売っているようなデコレーションケーキを難なく手作りし、記念日を祝ってあげられるような、器用なお母さんへの憧れもありました。
何よりも、母の愛情を手作りおやつで伝えたいという気持ちが強かったのです。こうして私は、手作りおやつへの一歩を踏み出したのでした。

半分手作り半分市販品

しかし、元が不器用で、細かく分量を量ることの苦手な私に、一からの手作りはハードルが高すぎました。

やむを得ずホットケーキミックスを使ってケーキの台を焼いたり、市販のジュースを寒天で固めたゼリーなど、レパートリーは至ってシンプル且つ半分手作り半分市販品のようなものでした。それでも息子が喜んで食べてくれていたこともあり、当然ながら失敗もなく見栄えもそれなりにしていたので、私としては満足していました。

そんな私に転機が訪れたのは、息子が小学生になった頃のことでした。
息子が大好きな絵本に出てくるパンケーキのレシピを再現してみたくなり、ホットケーキミックスを使わずに、薄力粉とベーキングパウダーに挑戦したのです。結果は散々でした。
泡立てが足りなかったのか、絵本のようには膨らまず、息子も申し訳程度に手をつけただけでした。

息子が寝てから、冷えたパンケーキの残りを食べつつ、私は考えました。
私はお菓子作りに向いていないに違いない。でも作ってあげたいが、喜んで食べてもらえないのは虚しい。そもそも、手作りおやつの良さとは何だろうかと。

成分が分かっており、甘さなどの調節も可能であるという安全性や、この安全性のために手間をかけてあげるという、愛情も魅力の一つです。
しかし、これらはあくまでも親の側が感じる魅力に過ぎないのです。
刺激的な味、キャラクターものの食玩やパッケージ、そして話題性といった市販品の魅力のほうが、子どもにとっては遥かに手作りおやつの良さを上回る場合も多いです。

大切なのは親子で作る楽しさ

では、おやつは作らないほうが良いのでしょうか。それとも、作って押しつけたり、食べてもらえなくても作ったことだけで満足するべきなのでしょうか。

どれも正解とは思えません。

私は、手作りおやつの最大の魅力とは、作る楽しさかなと思い至り、そして決心しました。
今度からは、息子と一緒に作ろうと。

こうして、わが家の手作りおやつは第二期を迎えたのです。
子どもと一緒に一から作れば、親子で達成感を味わうことができますが、それだけではありません。
バターを入れすぎて、ドーナッツをこねるのに苦戦したけれど、食べてみたらサクサクで香ばしかったということもありました。
白身を無駄にしないで作ったバニラアイスクリームは、卵の味が濃厚で、意外に美味しかったという経験もできます。

このように、失敗や不自由さもオリジナリティとして受け入れる経験こそが、原料に直に触れる食育となり、楽しみとなります。

愛情や感じる美味しさは、このように後からついてきます。

最後になりますが、おやつの手作りに向いていない人などいません。子どもと一緒に作って食べることを楽しめることこそ、手作りおやつ達人への唯一の道なのだと思います。