この痛み病院にいくべき?妊娠初期に起こる腹痛の原因

妊娠が分かってから4か月ごろまでの妊娠初期に、腹痛を感じる妊婦さんもいます。

赤ちゃんが居るので、お腹が痛くなると不安になるかもしれません。

ですが、多くの場合妊娠初期の腹痛は生理現象の一種です。

受診が必要なものか、安心していていいものなのかを解説します。病院に相談する前に参考にしてください。

血流の変化とホルモンの変化

受精卵が着床し、胎芽が現れ始めると赤ちゃんを育てるために子宮への血流が増していきます。

この時拡張した血管によって周囲の組織が圧迫されて、痛みを伴うことがあります。自然な状態なので、浅いいたみだったりすぐ収まるようなら心配はいりません。

時には足の付け根が痛むこともあるかもしれませんが、これも大きくなろうとする子宮にじん帯が引っ張られるから起こることで、同じく深刻なものではありません。

また、妊娠が成立すると女性ホルモンの量が変化します。女性ホルモンは自律神経である交感神経と副交感神経の働きに大きく影響します。

通常、副交感神経が優位な方が腸の蠕動運動がスムーズなのですが、交感神経優位になるとお腹が張って便通が悪くなるのです。

便がうまく排出されないと、下腹部に痛みや重さを感じるかもしれません。こうした状態は軽い運動などで対処が可能です。

こんな腹痛には気を付けて

妊娠に伴ってお腹が張ったり痛みを感じるのはよくありますが、中には深刻な症状の前触れなこともあります。

赤ちゃんに危険が伴ったり、ママも重症化していることもあるのです。

以下に紹介するような状態になったら、すぐ検診を受けた病院に相談して受診をしてください。

頭痛を伴う腹痛が続く場合

お腹の痛みと同時に頭痛が続き、収まらない場合には妊娠高血圧腎症の可能性が疑われます。

妊娠高血圧腎症とは、妊娠中期以降によく起こる症状ですがまれに初期に兆候が表れることがあります。

放置しておくと赤ちゃんが発育不全に陥ったり、最悪の場合流産の原因になります。

早めに診断、処置を受けることが必要です。

熱が出たり悪寒がする

腹痛に加えて寒気や熱っぽさを感じたら、インフルエンザに感染している可能性が考えられます。

妊娠中は体力や免疫が落ちやすいので、感染症へのリスクが高くなるのです。

妊婦さんが治療に使える薬は限られています。普通の風邪の場合もありますが、ほおっておいて重症化しては危険なので、受診を検討してください。

めまいが酷く失神する

目の前がぐるぐると回って、立っていられず失神してしまったりすると、血糖値が急激に変化している兆候かもしれません。

血糖値が乱高下を続けると、インスリンの分泌が悪くなって妊娠糖尿病になってしまうことがあります。

めまいがずっと続いたり、急激な体重の増加がみられるときはこの症状を疑ってみましょう。

危険な症状はいち早く察知して対処

妊娠超初期や初期の腹痛のほとんどは、それほど深刻なものではありません。

ちょっとちくっとするかな、重たく感じるかな? という程度のものであれば安静を心掛けるだけで大丈夫。

ですが、痛みが治まらないときはどんどん酷くなる場合には注意しましょう。

重篤な症状が隠れているかもしれないので、すぐ産婦人科を受診した方がいいですよ。

妊娠が分かったら、いつでも産婦人科に連絡が取れる様に家族や職場の理解を求めておきましょう。

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