大きくなっても治らない子どもの癇癪。その原因は

癇癪が酷い、というと大体2~3歳のいやいや期を想像し勝ちです。
しかしいつまでたってもごねる、ぐずるが治らないまま小学生になる子もいるのです。
叱っても効かない、他の子とのコミュニケーションも不安。

大きくなっても治らない癇癪の原因とは、一体なんなのでしょうか。

反抗するのは成長の証?

小さな子どもが癇癪を起すのは、自立の始まりと考えられています。
体が大きくなり知識も多くなり、自信や万能感にあふれてくると、子どもは何でも一人でできると感じる様になります。

そんなときに親があれこれ手を出したり口を出したりするので、抵抗が癇癪になって表れるのです。

感情がコントロールできない場合も

その一方で、単純に感情や思考のコントロールが上手くいかないから怒りという表現に走っている場合もあります。

周囲との距離感や、相手の感情をまだ正確に理解することが難しいからでしょう。
自分が怒ったり怒鳴ったりすることで、お父さんお母さんや友達がどんな気持ちになるのか。小学校低学年では、起こっている友達をはやし立てたりして面白がってしまう子もいます。だから余計に癇癪が酷くなるのです。

小学生のアンガーマネジメント

アンガーマネジメントは怒りをコントロールする訓練です。大人で実践している人もいますが、子育ての現場で怒りをあらわにしたくない先生やお母さんも多いようです。

同じ方法は子どもにも応用できます。
まず、怒りを感じている自分を客観的に自覚させます。
この時言葉で「怒ってるよ」とか「怒ってはだめ」と言っても、小学校低学年くらいの子どもでは余計頭にきてしまいます。
そこで、間接的に「君は怒っているんだね」と伝えるサインを考えます。サッカーのレッドカードやイエローカードに模して、いろいろな色のカードを準備しておくといいですね。

あるいは、怒ったときに一人にさせることも大切です。「部屋に行く時間だね」「どこどこに行こうか」という言葉かけもサインになります。

怒っている子どもを叱ると、余計に怒りが激しくなることも。文字通り頭を冷やすために、顔を洗ったりさせるのも方法です。

同じ目線に立つことの大切さ

子どもの怒りは子ども扱いされることで加熱します。
おかしな言い方ですが、子ども扱いは大人からみて自分が下に扱われている、と敏感な子どもは考えるのです。

そのため癇癪を治す、怒りをコントロールするためには、相手を一個の人格を持った人間として接することも重要です。
その際に、「君がどうして怒っているのか私は知りたい」
と自分の感情を明らかにしてみましょう。

「教えて」は命令形ですが、「知りたい」はお願いです。こういう尋ね方をすると、子どもは大人が自分に興味を持っているのだと知ります。興味を持たれることは、自尊心を満たしてくれます。

だから、癇癪が酷い子どもに手を焼いているのなら子どもとしてではなく人間として興味を持ってください。
そしてあまりにもひどいなら親も少し距離をとって、自分の怒りにもどうか優しくなって上げてください。

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