子どもが『水いぼ』にかかったら

夏だけの感染ではない!『水いぼ』に感染したら

皆さまは『水いぼ』という病名を聞いた事があるでしょうか?
特に夏の時期の前に、小児科や皮膚科などで注意喚起の冊子等を見かけた方も多いのではないかと思いますが、水いぼとは小児に多く見られる伝染性の皮膚病です。
主に皮膚同士の接触などによって伝染する為、可能性の高まる夏の時期に注意を呼びかけられる事が多いのですが、2歳の娘は夏も終わった秋口にかかってしまいました。
しかし、考えてみるとベビースイミングを習っている娘は一年中感染する可能性が高かったということ。
この記事では、娘の水いぼの様子と治療法についてお伝えします。

 

『水いぼ』とは?

まず、水いぼの基本情報をお伝えします。

□症状
1~5mm程度の水泡の様な細かいイボが出来ます。
表面はツヤがあり、色は肌色のものから、白っぽいもの、そして赤みを帯びているものもあります。
多くの場合では、数個~数十個が集まって発生し、身体のどこでも出来る可能性があります。
軽度の痒みを伴う事があります。

□感染経路
接触感染によって感染します。
皮膚と皮膚の直接接触や、または掻きこわしてしまった水いぼを持った感染者が使用し、ウイルスが付着した物を介して感染する事もあります。

□治療方法
現在は自然治癒が主流の様です。
自然に治るのには、数年かかる事もありますので、悪化させない様にゆっくり待つ事が必要になります。
昔はピンセットでの摘除法や、液体窒素で焼く方法も行われていたそうですが、痛みを伴い、且つ大抵の場合イボの数が多くキリがない為、現在では身体の免疫が上り自然に淘汰されるまで放っておくのが一般的です。

□予防方法
他の子どもへの感染を防ぐ為、衣類や、衣服でカバー出来ない箇所は防水性の絆創膏、包帯などでカバーしてください。
また肌のバリア機能が弱まっていると他から感染しやすかったり、また既に感染していてもドンドンと感染が広がってしまうので、保湿剤などで肌のバリア機能を高める事が大切です。
よってアトピー性皮膚炎の子どもは感染しやすい可能性がある為注意が必要です。
水いぼを掻き壊すと、とびひになってしまう恐れがありますので、肌を清潔に保ち出来るだけ掻かない様にして下さい。

プールは入れるの?また保育園や幼稚園のプールは?

さて、夏の時期に感染してしまったりスイミングを習っていたりすると気になるのが、水いぼが出来るとプールに入れるのか?という事ですよね。

結論から言うと、入れます。
実際、プールの水に含まれている塩素によって水いぼの菌が死んでしまう為、プールの水を介して感染する可能性は低いです。
それよりも、ビート板や浮き輪、タオル等を共有したり、素肌同士が触れ合う事が原因になります。
よって水いぼのある子どもは長袖、長ズボンの水着を着用したり、患部を防水バンドエイドなどで覆って周囲に配慮すれば、プールは禁止ではありません。
日本小児皮膚科学会の統一見解でも、プールは禁止されていません。

しかしながら、幼稚園や保育園によっては水いぼのある子どもはプールを控えるように言われる事もあるよう。
恐らく他の保護者からの懸念の声を考慮して、と言う事かもしれません。
きっと子どもも楽しみにしているプールの時間。もしそのように園側から言われたら、以上の事を踏まえて園の先生方とよく話し合う事が必要になりますね。

娘の場合の水いぼの経過と処方薬

娘の場合は保育園や幼稚園にまだ通っていない為、恐らく習っているベビースイミングで感染したかと思われます。
娘は軽度のアトピー性皮膚炎を持っている事、そして練習にアームリング(腕に付ける浮き輪)を皆んなで共有しており、水着はノースリーブタイプだった事から、水いぼに感染する可能性が高かったかもしれません。

1つ目の水いぼは、脇にの中央に出来ました。
出来た当初は単なる湿疹かと思っていましたが、3日後に細かい水泡の様なものが2〜3個出来たので病院へ。
診察していただき水いぼと判明しましたが、これからドンドン数が増え、多い子どもでは数百個出来る事もあるので、無理に痛い治療をするより、抗体が出来て自然にイボが取れるまで待つのが良いとの事でした。
その時にに処方して頂いた薬は、
・痒み止めの軟膏
・皮膚を掻き壊したときに塗る軟膏(とびひ予防)
・ヨクイニンというイボへの免疫を高める漢方の粉薬
の3つ。
ヨクイニン漢方薬は、飲みやすいらしく娘は喜んで飲んでいます。

最初の水いぼが見つかってから2ヶ月ほどたった現在、15個ほどの水いぼが脇を中心に広がっています。
やはり痒くて掻いてしまい、とびひになりかけの状態になってしまった為、必死に軟膏を塗って悪化しない様に気をつけていますが、完治にはまだまだ先は長そうです。
ベビースイミングは長袖の水着に変え、続けています。
水いぼとの付き合いはこれから先も続きそうです。

長期戦で気長に

いかがでしたでしょうか。
水いぼ一度なってしまうとゆっくりと付き合っていく可能性の高い皮膚病ですが、免疫も抗体も未発達な子どものうちは仕方の無い事ですよね。
感染したら、出来るだけ悪化させないように気をつけて、お子さんと一緒に頑張って気長に治るのを待ちましょう!

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