手作りのぬくもり ~たべもの編~
こんにちは。
イラストレーター、絵本創作家のはっとりまりです。
今年の夏は暑いですね…。
私は夏生まれなので、暑さには自信がある方ですが、今年の暑さにはさすがに参っています・・・。
そんな中、子どもって元気ですよね!
我が娘も例にもれず、海やプール、昆虫探しと、夏の遊びを満喫して、真っ黒に日焼けしています。
頼もしいものです。
暑いと何もしたくないけれど、子育て中のお母さん、お父さん方は、そんなことを言っていられませんね。
私は絵を描いている以外の時も、手を動かして何かを作っていると落ち着く性格です。
そこで今回は、前編、後編に分けて台所で保存食を作ったり、ミシンの直線縫いで布もの作りをしたり・・・といった手作りのおはなしを書きたいと思います。
暑いけれど、ちょっとひと工夫してものづくりをしてみると、意外と気分転換になるかもしれません。
よかったら、お付き合いくださいね。
前編は、台所仕事のことです。
保存食などを手作りすることは、それだけで楽しいものですが、余計な添加物の心配が少なくなりますし、大抵は台所にあるもので作れるのでお財布にも優しい!と実感しています。
「家族にからだにいいものを食べてもらいたい」という気持ちもありますが、私の場合は、「これ、作ってみたい。」という好奇心から作ることも多いので、家族の反応は賛否両論いろいろです。
それでも、日々実験。いつも楽しみながら、台所に立っています。
ぬか床
今年の春に実家に帰省した際に、母が漬けたぬか漬けを食べました。
それがとてもおいしかったので、
「我が家もぬか床を作ろう!」
と思い立ちました。
ぬか床には何度か挑戦したことがありましたが、最初のうちはよくても、ある時から変なにおいがしてしまったり、おいしく漬からないようになったり…。
失敗続きで、ここ数年は諦めていました。
でも、なぜか今回はできそうな気がして、再チャレンジ。
いろいろ調べたら、冷蔵庫で保存するので毎日かき混ぜる必要もなく、失敗はなし!という漬け方に行き当たったので、試してみることにしました。
琺瑯(ほうろう)の保存容器も新調しました。
見た目がすてきだと、モチベーションもあがります。
ぬかに捨て野菜などを混ぜて1から作る方法はハードルが高そうでしたので、市販のいろいろ混ぜてあるぬかに水を合わせて作るところからスタートしました。
今は、塩を混ぜたり、足しぬかをしたり、なんとか5ヶ月間毎日おいしいぬか漬けを食べ続けています。
ぬか漬けはいつも違う味がするような気がします。
そんな時、ぬか床って生きているよなあ・・・と愛着が沸きます。
家族にも人気があり、特にきゅうりのぬか漬けは娘の好物になりました。
毎日の食卓に、もう1品。色どりが増したことも嬉しい出来事です。
塩麹
ぬか床、塩麹と発酵食品続きです。
塩麹はそのまま購入して使うこともできますが、私は乾燥麹を購入して自分で作っています。
そうすると、多めに出来て経済的ですし、育てている感じが楽しいです。
ぬか床同様、毎日様子が変わります。
塩麹は、乾燥麹と塩と水だけでできます。
出来上がった塩麹は、塩と同じように使うことができますが、塩よりもマイルドで旨みたっぷり。
生の肉や魚をまとめて買ったときなどは、キッチン用の保存袋に塩麹を入れて漬け込んでおきます。そうしてから焼くと、肉も魚も柔らかくておいしくなります。
塩麹で漬けた肉は、主に野菜(お好みで何でもおいしいです)と一緒にフライパンで焼きますが、野菜用の調味料を入れなくても、塩麹と肉の旨みだけで、シンプルな炒め物になるので、助かっています。
魚は、粕漬けのような味になりますよ!
それからもう1品。塩麹のナムルもおいしいのでよく作ります。
もやしをさっと茹でて、細く切ったきゅうり、塩麹、ごま油、お酢で和える、簡単なナムルです。
最後に白ゴマをぱらり。
塩麹を加えることで味に深みが出ておいしいです。
捏ねないパン
朝はパン派の我が家です。
パンとコーヒー、果物が欠かせません。
最近、近所のパン屋さんが移転してしまい、しばらくスーパーでパンを買っていましたが、
いっそのこと手作りしてみては・・・と思い立ち、あれこれ調べてみました。
そして、捏ねないパンというのがあることを知りました。
強力粉、砂糖、塩、ドライイースト、水、オリーブオイルを混ぜて、発酵させてから焼くというとてもシンプルなパンです。
「捏ねない」というのは、手で捏ねず、ゴムべらなどで混ぜるという意味らしいです。
私は1時発酵のあと、打ち粉をした際にさらりと手で捏ねてしまいますが…。
この「捏ねないパン」は、作り方が簡単で時間もかからないので、夕飯の支度の際にパンの準備を組み込むことが出来ました。
毎日お米を炊くように、パンを焼くことが出来るんだ、と嬉しくなりました。
夏は発酵時間も短いようで、ふっくら膨らんでいく様子は生き物のようで面白いです。
我が家にはオーブンがないので、パンを焼く時は、大好きな先輩夫婦から結婚のお祝いにといただいた、トースターを使います。(12年選手)
大体200℃で15分ほど。トースターで焼く場合は、表面が焦げてくるので、焦げないタイミングでアルミホイルをかぶせます。
アルミホイルをかぶせることさえ忘れなければ、トースターでももっちり、ふんわりとしたおいしいパンが焼けます。
シンプルなパンなので、家族も飽きることなく食べてくれますが、
時にはパン生地にレーズンを入れたり、強力粉に全粒粉を混ぜたりして、バリエーションを楽しんでいます。
バナナケーキ
混ぜて焼くだけのシンプルなケーキです。材料を混ぜて焼くまでの時間は10分程度。しっかりとしているので、バナナブレッドと呼んでもよいかもしれません。
材料を混ぜて焼くだけなので、お子さんと一緒に作れますよ~。
我が家でも娘と一緒に作ることが多いです。
《作り方》
パウンドケーキ型ひとつ分
材料
〈A〉
•薄力粉 カップ1
•ベーキングパウダー4g(小さじ1程度)
〈B〉
•砂糖(我が家ではきび砂糖を使っています。)大さじ4
•卵2個
•牛乳 大さじ6
•サラダオイル(我が家ではこめ油を使っています)大さじ6
•バナナ1本
ボールに〈B〉の材料を全て入れ、混ぜ合わせます。バナナは皮を剥いて、潰します。全て混ざったら、〈A〉を合わせてふるい入れ、更に全体を混ぜ合わせます。
生地をパウンドケーキ型に入れて、焼きます。
我が家ではこちらもトースターで焼きます。
焼き時間は、20~30分程度です。やはり、途中でアルミホイルをかぶせて、焦げないように気を付けます。
オーブンで焼く場合も20分くらいでしょうか。。
簡単に作れますが、なかなかおいしいので、ちょっとしたプレゼントにも喜ばれます。
パウンドケーキ型で焼くことがほとんどですが、マフィン型で焼くこともできます。
私は、娘のお友達の家にお招きいただいたときなどに持っていきます。
我が家に来客があるときなどにも焼いておくことが増えました。
バナナの代わりにチョコチップを混ぜてもおいしいですし、
お砂糖を控えめにしてチーズやハムを混ぜると、また違った味わいです。
朝食にもお勧めです。
梅仕事
私は無類の酒好きです。
6月の初めに梅が出回ると、梅酒を漬ける季節だ!とわくわくします。
普段、甘いお酒はあまり呑みませんが、梅酒は、漬ける楽しみが優って毎年恒例で漬けています。
今年は青梅の農家さんから有機栽培の梅2キログラム取り寄せて、梅酒を2瓶、梅シロップを1瓶漬けました。
梅シロップは、娘のリクエストです。
これで今年の梅仕事は終わり!と思っていた矢先に、ご近所に住むアロマの先生からお声掛けいただいて、梅干しの作り方を教わることに。
梅干しは難しそう、、、と敬遠していましたが、「やってみたら意外と簡単だし、何よりも自分で漬けた梅干しは美味しいよ~。」
と言う言葉に惹かれて、挑戦することにしました。
先生のおうちで、梅を分けていただき、へたを取って、塩で漬けました。
うちに持って帰って、3週間ほど寝かせたら、3日間天日干し。今年は晴天の日ばかりでしたので、お天気の心配はありませんでした。
大好きなミュージシャンbeautiful humming birdの『梅干し人生』を歌いながら。
梅干しは、梅酢という副産物ができます。塩で漬けた時に上がってきた梅の水分なのですが、ほんのり梅の香りと塩味がよい塩梅。
ごはんに混ぜておにぎりにしたり、サラダにしたり、美味しくて、重宝しています。
今回は、日々いろいろなたべものを作っているというおはなしでした。
次回は『手作りのぬくもり』の後編、ミシンでカタカタ作っている、直線縫いの布もの作りに続きます。
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