Hello My Baby!!
2018年12月13日、第一子を出産しました。
息子はいま1歳3ヶ月を迎え、千鳥足でヨチヨチしています。
この記事では、これから出産される方へのエールの気持ちを込めて、私の出産エピソードを綴っています。
出来るだけ細かく書いたので長くなってしまいましたが、もしよろしければ一体験談としてご参考までに読んで頂けたらありがたいです。
予定日は元旦?!
ゴールデンウィーク明け、待ち望んだ第一子の妊娠が判りました。
産婦人科でエコーなど診察を済ませ、いよいよ先生の口から予定日を告げられることに。
「1月1日になりそうですね。」
出費が怖い!
「出産予定日が1月1日って、元旦じゃん!すごーい!」
そう言って夫婦で笑い合った後、ふと我にかえり現実を思い知らされます。そう、出費の問題です。
元旦に出産するとなると休日料金が発生し、さらに三が日なども含めると入院料金もかさみます。もちろん産院にもよりますが、出産する日にち(平日か週末か、祝日か)や時間帯によって入院費用が数万円違ってしまうのです。
もちろん妊娠は大喜びですが、手放しでは喜べない現実を知った日でした。
でも予定日はあくまでも予定日。赤ちゃんが空気を読んで(笑)生まれてきてくれる事を祈るばかりです。
妊娠期間
幸いなことに私はつわりこそあったものの、妊娠中は特にトラブルもなく、無事に出産の日を迎えることができました。
初めての妊娠でいつ何が起こるかわからず不安で過ごした日々でしたが、順調に育ってくれた赤ちゃんやサポートをしてくれた身内や友人の存在に今も感謝しています。お仕事も妊娠中期から出産2ヶ月前ぐらいまで続けることができ(アルバイトでした)、ごくわずかですが不安な出産資金を貯めることができました。
本当に恵まれていた妊娠期間だったと思います。
いざ、出陣
予定日の元旦まで待てないmy baby、随分早く身支度をしていたようです。
12月11日の夜(正産期0日目=37週0日目)、おなかの中で「プチッ」という音が聞こえた気がしました。
すると、尿漏れのような…
妊娠期間からよく尿漏れは起きていたのですが、力を込めずにサラーっと液体が流れてくる感じがあり「破水かな?」と勘付きました。でもこの時は確信が持てず、様子を見つつ寝ることに。
ちなみに、私の友人が半年ほど先に出産を経験していて破水から始まった為、その時の話を詳しく聞いており覚悟はできていました。
身近な人の体験談って、ネットなどで検索して知るより現実味が湧きますよね。
翌朝(37週1日目)。目を覚まし体を起こすと、またじんわりと尿漏れのような感覚がありました。
その日は検診日だったので、尿漏れなのか破水なのか判断できるし丁度よかったねーと主人と話しながら朝食をとりました。
お皿洗いをしようと立ち上がると、ジョロジョロ…と液体が流れてきました。ここで破水だと確信。
主人にすぐバスタオルを持ってきてもらい、産院に電話をし、近所で勤務中の母を電話で呼び車を出してもらいました。予想していた以上に冷静に動けている自分に驚きました。
野生の勘
産院に到着し早速内診をしてもらうと、試験紙では羊水の反応がうまく出なかったようで、「うーん…尿漏れかなあ」と助産師さん。私は破水と確信し入院する気満々だったので(帰りたくないし)、いやいやそんなはずは無い(とは言わないものの)、「きっと破水だと思います」と何度も言いました(笑)。
結果として助産師さんが再度丁寧に内診をしてくれたり、産科医の先生もエコーで細かく診てくれ、前期高位破水(卵膜の上のほうに穴が開く、陣痛前の破水)と診断されました。羊水があまり減らず強い陣痛にはなりませんでしたが、感染症やその他リスクを避けるために即入院となりました。友人の体験談では羊水が一気に流れ出てくる破水との事だったので、やはり出産体験は十人十色なんだなあと思いました。
私としてはその日のうちに産みたい気持ちでいましたが、赤ちゃんはもう少しだけお腹の中に居たかったようです。
産科医からは翌朝8時に陣痛促進剤を点滴するとの説明を受け、その後すぐに心電図や胸部レントゲン、採血など、産前に必要な検査を受けました。羊水が沢山流れ出てしまうといけないので助産師さんが車椅子を押してくれましたが、当時の私の体重は70kg近くあったので余程重かったのだと思います、助産師さんはかなり息が上がっていて申し訳なく思いました(笑)。
その日中に産まれる見込みはなかったので一先ず家族には帰宅してもらい、もし強い陣痛が夜中に来れば連絡するという流れになりました。私はてっきり主人の付き添いが可能だと思っていたので、とても不安な一夜を過ごしました。病室のベッドでメソメソ泣きました。
お腹の中からモーニングコール
空気の読める我が子は(笑)、一晩しっかり休養を取る時間をくれました。
赤ちゃんがまるで時計でも見ていたかのように、ぴったり翌朝5時に本陣痛スタート。
ちょうど起きてすぐに助産師さんが見回りに来てくれ、陣痛が来たことを伝えると腕に点滴用の注射針を刺されました。
余談ですがこの針、陣痛や出産時に産婦さんが暴れても折れないようにプラスチックで出来た針だそうです。ちょっと太めなので刺される時は激痛でした。
その後、LDRに移動しました。いよいよ一大イベントが始まるのかと胸が躍り、目に入る院内の景色がキラキラして見えました。長い間お腹にいたbabyの顔はどんなだろう、やっと会える!というワクワクと、元気に生まれてほしいと願う緊張とが入り交じる心持ちでした。
気持ちを落ち着かせるために、LDRでは持参したミントオイルのアロマを焚いてもらいました。就寝時にいつも使っていた香りだったので、とてもリラックスできました。音楽はスマートフォンにイヤホンをつないで、陣痛の波と気分に合わせてどんどん好きな曲を聴きました。陣痛に集中することが出来てよかったです。
朝5時に来た本陣痛は、促進剤を打つと言われていた朝8時頃にはかなり強い波になっていました。
促進剤は本当に必要なのかな?と思う程強めに陣痛の波が来ていましたが、既に破水もしていたので感染症予防のため、更に良い波が来るように(陣痛のペースを上げるために)投与するとのことでした。
ここからが本当にきつかったです。
促進剤の効果はBig Wave
促進剤を点滴するまで、陣痛は「人生最大の生理痛」という感覚でした。腰とお腹の両方がイライラする痛みで、私は痛みが来る度舌打ちしていました(笑)。同じ体勢でじっとしていると中々お産が進まないと事前に勉強していたので、身体を出来るだけ動かすようにしました。ベッドの上であぐらをかき、ゆらゆら前後左右に揺れ赤ちゃんが降りてくるのを促します。
しかし点滴を打ってからはそうやって身体を揺らすこともままならない、激しい痛みになりました。
一般的に出産というとよく表現されるのが「鼻からスイカ」ですが、それは出産する時の一瞬の痛みであって、それまでは「今にも漏れそうな我慢できない下痢」といった感じでした(汚い表現で失礼します!)。
ここからは痛みよりも徐々に「出る」感覚が強まっていきました。促進剤を打っていたのが幸か不幸か、陣痛はどんどん進みます。
いよいよ波が1分間隔になり、全身がガタガタ震える「いきみたい」波に襲われました。この頃にはもう痛みは感じておらず(無痛分娩ではありません)、とにかく早く出したいという感覚が限界に来ている感じでした。1分間の陣痛に耐え、1分間失神するように寝て体力を温存していました。
私の出産で一番辛かったのは、いきみ逃しだったと思います。
陣痛促進剤の影響もあり、出したい感覚はどんどん強くなるけれど、子宮口が完全に開くまではいきむ(踏ん張る)事は助産師さんにストップされてしまいます。
「ふー(息をゆっくり吐いて)、うん(少し止める)!」という呼吸法でいきみを逃すように指示されますが、全く上手く出来ている気がしませんでした。しかし助産師さん達が「とても上手ですよー!」とか「もうすぐですよー!」と沢山励ましてくれて、心が折れずに最後まで望めました。私は何故か分娩台と手すりの間に顔を埋め「モウデマスー!(何故か敬語)」と連呼していました。元々私の声量は大きいことを知っていましたが、自分でも引く程部屋中に響き渡る絶叫。
例えるならイヌの出産シーンでキャンキャン鳴く母イヌ。命を産み出すって野性なことなんだなあと後から感じました。
Hello, My Baby!
幸いなことに、しんどい時間はあっという間に過ぎ去り(その時は永遠に感じましたが)10時には出産に至りました。
「子宮口が十分開いたのでいきんでみましょうか!」と助産師さんに言われ、いよいよ開放されると思い必至に力を込めると、一回のいきみで息子を産み出す事が出来ました。ズルン、という感覚と共に息子の泣き声が部屋中に響き渡り、大量の幸せホルモンが一瞬にして脳内を満たします。私は主人の手を握り号泣し、産まれた我が子を今すぐ見たい主人は私に引き止められ一緒に泣きました(笑)。
午前5時に本陣痛開始、午前10時出産。スピード安産でした。
陣痛で苦しんだ時間が短時間で済んだため、踏ん張るパワーがしっかりと温存出来ていたようです。ちなみに産む直前、産科医の先生に会陰切開をしてもらいましたが、私はこの痛みは特に感じませんでした。いきみたい気持ちが何よりも強かったのだと思います。切開用の麻酔もしましたがチクッとするぐらい。野性に返っていた私は、この程度の痛みには動じませんでした…が、会陰切開した&裂傷してしまった部分の縫合処置は最強に痛かったです。(これから出産の方、怖がらせてしまってごめんなさい!)
先生に何度も「あと何針ですか?」「もう少しで終わりますか?」と問いかけていました。
でも痛みよりも無事に出産出来たことへの感動や達成感が大きかったので、この辛さは乗り越えられました。
ちなみに私は血液等、生々しい物を見ることに耐性があったので娩出された後の胎盤も見せてもらいました。信じられないサイズでびっくり!これが赤ちゃんに栄養を送っていたんだと思うと、生命の神秘を感じました。
産後はLDRで4時間ほど体力回復をしました。
病室に戻ると早速母子同室になりました。生まれたばかりの我が子を眺めて不思議な気分でした。
自分から一人の命が出てきたということ、とうとう出産という命をかけた大事を成し遂げたのだという達成感、いよいよ育児が始まってしまうという責任感や焦りが一気に押し寄せてきました。
出産振り返り
妊娠から出産に至るまで、幸いな事に何事もなく無事に出産できました。
全ては家族や友人、同僚の支えのお陰と感じています。
母の教訓
私の母は、私が幼い頃からいつも「出産の痛みはそんなもんじゃない」と、事ある毎に言っていました。お陰で「出産=痛い」のイメージをしっかり持って出産に臨んだ為、陣痛中は常に「いや、これよりも強い痛みが来るだろう」「こんなのまだ序の口」と意気込んでいました。結果、痛みは意外と乗り越えられました。母に感謝!
これから出産の方、「痛みはこんなもんじゃない」という暗示をかける方法はとてもおススメです(笑)
立会い出産のススメ
今回の出産は立会い出産にしました。私が強く望んだのもありますが、夫も強く希望していました。
妊娠期から積極的に家事や身の回りのお世話をしてくれた夫は常に私の体調を気遣ってくれ、妊婦検診も腹部エコーが見られない頃(妊娠初期)から毎回付き添って我が子の誕生を心待ちにしていました。
立会いの際には絶叫する私の神経を逆なでしないように、終始無言で腰をさすり、テニスボールでお尻を押してくれていました(笑)。夫に感謝!
また夫の職場のサポートもあり、スムーズに産後を過ごすことが出来ました。またまた感謝!
これから出産の方へ
自分の身体の中に命が宿るというのは幸せなことですが、不安や心配事は尽きないと思います。
私は日々検索魔になり、「出産 痛い」「出産 会陰切開」「出産エピソード」など、暇さえあれば出産にまつわる情報収集をしていました。
情報を集めて集めて、最終的に気付いたことがあります。
それは、
<出産は100人経験したら100通りのエピソードがある>
ということです。当たり前なんですけどね。
でもSNSや色々な情報が飛び交っていたり母親の体験談に影響を受けたり(私もですが)すると、「出産ってこういうものなんだ」と勝手なイメージを膨らませてしまいがちです。実際に自分の番になったときに予想外なことが起きてしまうと混乱してしまうので、「こういう出産もあるんだなあ」くらいにとどめておくと、程よく参考にしつつ本番に臨めるかと思います。
長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。
これから出産のママとパパ、またその家族みんなが幸せに赤ちゃんを迎えられますように、お祈りしています。
Best wishes for your HAPPY future!