我が家の弟のHSC(ひといちばい敏感な子)と感じたところ~乳幼児期~
感覚としてあれ?と思うこと
HSC、ひといちばい敏感な子は子ども全体の15%~20%の割合で存在しているといわれています。ママも、育てていて何かと育てにくいと感じたり、先生からも他の子どもと少し違うと思われることもあるそうです。
5人に1人と聞くと少なくは感じません。たとえば幼稚園でママと離れたくないとよく泣く子どもだったり、何か注意をすると物凄く落ち込んでしまう子どもだったり。又は、他の子どもが学校で怒られているのを見て、自分が怒られているかのように感じてしまったり。その子どもの持つ性格なのです。
我が家には小学6年生と2年生の兄弟がいます。弟は、医師に相談をしてつい最近HSCだとわかりました。
赤ちゃんの頃から何かと手がかかる子どもではあったものの、自分の意思もはっきりしていて、発達に関してもしっかりしすぎているほどしていたのでただ単に気難しい、神経質な子どもだと思っていました。
今思い返すとあんなことが気になったな。こんなことも気になったなと思うことがあるので少し紹介をしていきたいと思います。
赤ちゃんの頃
弟は37週、2260gで少し小さく生まれました。それでもとても元気ですぐに母子同室となりました。
私の新生児のイメージは、お兄ちゃんのものしかなかったのですが、弟はまったく異なりました。まず、寝ないのです。生まれてすぐの赤ちゃんはおっぱいを飲んだらすぐ寝てしまうと思っていたのに寝ないのです。
病室は個室でトイレがついていたのですが、トイレに行くと気配で感じるのか泣いてしまうのです。帰宅してからの事を思うと不安を感じました。
帰宅してもまるでおっぱいからはえているかのように、寝ている時もずっとおっぱいに吸い付いました。離すと起きてしまうので身動きがとれませんでした。その間お兄ちゃんは私の母が面倒をみてくれていたのでとても助かりました。
そして、生後2ヶ月にもならない時でした。寝ているときに大きな音がして、びっくりしたのか弟が大きな声で「わあ!」と言ったのです。新生児のわあ!と言う声を初めて聞いたので私も主人もびっくりしました。今でも突然の物音にはびっくりしてしまいしゃっくりが出ることがよくあります。
弟は音にも光にも敏感でした。また、ママを認識するのがとても早く、そのため人見知りも生後2ヶ月辺りから始まりました。
哺乳瓶はどれも受け付けず、おしゃぶりも嫌がり、ベビーカーにも乗りません。哺乳類を嫌がるので母乳を冷凍しても全く意味がなくお兄ちゃんの幼稚園行事で母に任せても数時間が限度でした。
また、卒乳が4歳6ヶ月だったのですが、3歳を過ぎても夜中何度も起きておっぱいを飲んでいました。9時には就寝していたのですが、朝までぐっすり寝るようになったのは5歳になる少し前でした。
幼児期
冬の日、弟が朝起きてきて、床暖房がついていないと泣くのです。寒い~と…。こたつがついていなくても泣いてしまいます。朝なので暗くて電気をつけていても起きてきた途端、眩しい~と目を閉じてぐずりだします。
朝からなんだかとても疲れます。知らない人から見たらわがままに見えてしまいます。これもHSCによくあることで光や温度に敏感なのです。
決して大袈裟に言っている訳ではなく、本人にとっては寒さや眩しさはストレスになってしまうのです。
物に対してのこだわりもあり、あの服が着たい、と主張する子どもでした。今日は違う服を着ようと言うと不機嫌になりますが、昨日洗っちゃって今濡れてるから今日は着れないんだよ、と説明をすると納得してくれました。
細かいことにもよく気がついていました。リビングの物の配置を変えると、何か違うと気がついたり、私が弟の見たことのない服を着てると、ママの服かわいい~と言ってくれたり。幼稚園でも先生から、「前髪を切ったの誰も気がついてくれなかったのに弟君は気がついてかわいいと言ってくれました~」と言われました。
また、他人に対しての警戒心が強く、普段は元気いっぱいなのですが、私が知らない人に話かけられたり、ママ友と話をしているだけでどんどん不機嫌になりもう行こう、行こう!となります。
HSCの子どもは視覚や聴覚等、多くの情報が本人も気がつかないうちに入ってきてしまいます。なので、とても疲れやすく、お出掛けをして楽しく遊んでいても突然スイッチが切れて、もう帰りたい…となってしまいます。
また、凄いと思ったところは、小さな頃から何かをするときは黙々と長い時間真剣になるのです。どんぐり拾いをしていても、とにかく袋がいっぱいになるまで拾い続けます。これは幼稚園の頃にもあり、幼稚園のお散歩で公園に行ったときもママ友のどの子どもたちよりもどんぐりを、ママにお土産と、持って帰ってきてくれました。
小さい頃から親の話を良く聞いているのでユーモアもありました。お兄ちゃんが通う小学校の前を自転車で通ったとき、お兄ちゃん頑張ってお勉強してるかな?と後ろに乗ってる弟に聞くと、「勉強苦手だからしてないんじゃない?」と言われました。3歳の時のことでした。
常に感じていたことは、お兄ちゃんはとにかく毎日楽しそうでニコニコしていたのですが、弟は何かにつけてイライラしてしていることが多い子どもだということでした。
上から押し付けないことで信頼関係を作る
HSCの事を知り、調べてみると、子どもの気持ちに寄り添うことありました。HSCの子どもは自己肯定感が低くなりがちです。
弟が年長さんの時、何人かのクラスの女の子とトラブルになり、帰って来て、女の子皆に嫌われちゃったと言っていました。その時はそんな事ないから、何かしちゃったのなら明日謝ってみたら?と言いました。先生に聞いてみたら嫌われているということはなかったのですが。
また、2年生の今も、テストで100点を取ると皆の前で名前を呼ばれるのですが、先生に聞こえないように、本当にとったの?嘘じゃないの?と毎回言ってくるお友だちがいます。弟は帰ってから私に、「僕のくせにって思うんじゃない?」話していました。
このように弟からは自己肯定感が低い言葉が出てくることは結構あります。
国語のテストをした日、書けなかった問題があったらしく、点数よくないかもと言って帰ってきました。お兄ちゃんは書けない問題があってもできた!と言って帰ってくる子どもで、結果を見て、ん?と思うことが多くありました。なのでどんな点数が帰ってくるのかと思えば間違っていたのはその1問だけでした。
できてなくてもできたよ!と言うのも考えものですが、弟のように心配性すぎるのも今後が心配になります。
弟は決して大人しい子どもではありません。HSCではありますが、気になることを言われると沈むのではなく怒りになってしまうタイプなのです。ですが、私に否定をされることにはとても敏感です。なので、嫌だったことでトラブルになっても、弟の嫌だった気持ちは否定をしないで何が悪かったかを伝えるようにしています。伝え方を間違うと、ママは僕のことが嫌いだからそんな事を言うんだ…となってしまうので気を付けないといけません。
卒乳が4歳になったのも、弟は不安に思うと甘えておっぱいを飲んでいたのでやめさせたら心のバランスがとれなくなると感じ本人に任せていました。
かといって、甘やかしていいわけではありません。駄目なものは何故駄目なのかわかるまで何度も何度も話し合います。泣かれても、わめかれても、最後納得するまで1時間でも話し合います。納得をしたらちゃんとわかったことをほめてあげることも、忘れずにしています。
幼児期、何でこんなに怒りやすいんだろうと思っていましたが、そこを本人に理解させるにはまだ小さかったので不機嫌の原因は何なのかを知ることで回避するようにしていたことも、後からHSCを調べてみて間違っていなかったとほっとしました。
HSCの子どもは小さいからと説明をしないで勝手に決めるより、きちんと説明をして納得をさせると比較的落ち着いて行動してくれるように思います。ママはちゃんとあなたの事を見ているよ、と思わせることで言いたいことが言えるようになるのかな?とも感じました。
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