幼稚園無償化は2019年10月から!条件は?全面無償なの?
いよいよ2019年の10月から幼稚園の無償化が始まります。
すでに一部の都道府県では平成28年度より実施されている場所はありますが、全国的に完全に始まるのは2019年の10月からです。
幼稚園が無料、となると本当にありがたいことですが…
実は内容を知っておかなければ無償ではなくなってしまうかもしれません。
そこで今回は幼稚園が無償になるための条件を詳しく説明していこうと思います!
幼稚園の無償化、条件はあるの?
幼稚園の無償化についての詳しいガイドラインとしては内閣官房内の「幼稚園、保育所、認定こども園以外の無償化措置の対象範囲などに関する検討会」により平成30年の5月に公表された報告書に記されています。
それによると
「共働きの家庭・シングルで働いている家庭」のケースで、「幼児教育・保育無償化」は「3歳児から5歳児」かつ、「保育の必要性の認定事由に該当する子ども」
とされているのです。
だいたいこういった公的文書はお堅い文章で分かりづらいですよね。
もう少し簡単に説明してほしいと思う方も少なくないでしょう。
キチンとひとつひとつ説明をしていきますので、安心してくださいね!
幼稚園無償化の前提条件「保育の必要性の認定事由に該当する子ども」とは?
簡単に言うと「幼稚園に通う理由のあるお子さん」ということです。
では、どんな理由なら幼稚園に通う子どもになり得るものとなるのでしょうか?
幼稚園無償化の条件その1.パパさん、ママさんが揃って就労していること
お子さんの養育者であるご両親、つまりパパさん、ママさん、どちらともが共働きをしているということです。
これはフルタイムでもパートタイムでも、夜勤でもさまざまな就労形態に対応しています。
ただし、一時預かりで対応できる勤務形態の場合は除外されます。
例えば1日2時間程度のごくごく短時間のアルバイトなどです。
幼稚園無償化の条件その2.妊娠や出産
パパさんがフルタイムで働いていて、かつ専業主婦のママさんが妊娠や出産で上のお子さんのお世話をするのが難しい場合や、ママさんが第2子以降のお子さんを妊娠した場合には上のお子さんは「保育の必要性の認定事由に該当する子ども」に該当します。
また、幼稚園でなくても認可外保育施設とベビーシッターを利用した場合は月額3.7万円までが無償化の対象となります。
幼稚園無償化の条件その3.保護者の疾病・障がい、介護、災害復旧など
・保護者であるパパさん、ママさんの疾病や障がい
・同居している家族や親族、または長期入院をしている家族や親族の介護や看護
・保護者であるパパさん、ママさんが災害の復旧にあたっている
・企業準備を含む求職活動中である
・職業訓練校などにおける職業訓練活動を含む就学
・虐待やDVのおそれがある場合
・育児休業取得時にすでに保育を利用している子ども
上記に関連する状態として市区町村が認める場合が無償化の条件となります。
幼稚園無償化条件:幼稚園、保育所、認定こども園を利用する場合
お子さんをどこに預けるかによっても無償化の条件は変わってきます。
「共働きのパパさん、ママさん家庭またはシングルで働いている家庭」が幼稚園、保育所、認定こども園などを利用する場合には基本的に無償です。
ただし、幼稚園は月額で「2.57万円」が上限となってきます。
幼稚園の預かり保育を利用する場合は、幼稚園保育料の無償化上限額の「2.57万円」を含めて月額上限「3.7万円」までが無償です。
つまり幼稚園保育料を上限金額の「2.57万円」と仮定した場合、預かり保育を無償で利用できるのは月額「1.13万円」までとなり、それ以降は有償となります。
例として幼稚園のサンプルを挙げますと、通常保育終了後の延長保育を利用する場合。
市区町村や幼稚園、パパさんママさんの収入、預けるお子さんの年齢によってさまざまですが、月単位で一括納付する場合関東の主な市区町村平均年収世帯の月額は
・東京都大田区、区営保育園で月額3,000円
・栃木県那須市、公立保育所で月額4,000円
・群馬県前橋市で2,000円
となっており、都度払いのスポット保育となるとおおよそ1時間200〜400円、1日で200〜700円と差があります。
なので、月額の場合は問題ありませんが、スポットでの延長保育ですと無償内で預けられる時間や日数が決まってしまうので注意が必要です。
1日700円の延長保育ですと、無償内では月に16日しか預けられない計算になります。
また市区町村、公立・私立でも幼稚園自体の月額も大きく変わってくるので、通わせたい幼稚園の下調べもしておくと良いでしょう。
幼稚園無償化条件:認可外保育施設(自治体の認証保育施設を含む)を利用する場合
認可外の保育施設を選択せざるを得ない場合にも無償化の対象となる場合があります。
認可外の保育施設(自治体の認証保育施設を含む)を選択した場合には、月額上限「3.7万円」までが無償化の対象になるのです。
施設やサービスを複数利用する場合
ママさんやパパさんのお仕事の都合によっては複数の施設やサービスを組み合わせて利用したいという場合も出てきます。
そういった施設やサービスを複数利用した場合でも無償化の対象となるケースがあるのです。
例えば認可外保育施設とベビーシッターなどのサービスを利用したケースでは月額上限「3.7万円」までが無償化の対象となります。
また、幼稚園、保育園、認定こども園に通いながら障がい児通園施設に通園している場合も無償です。
ただし、幼稚園を利用している場合には月額の上限が「2.57万円」となりますので要注意です。
認可外保育施設の利用は注意!?5年間の猶予措置あり!
認可外の保育施設やサービスを複数利用する場合の注意事項があります。
実は利用する認可外保育施設が自治体の保健福祉局などに届け出を提出して、指導監督の基準をクリアしている施設を利用している場合のみが無償化の対象となっているのです。
つまり、基準を満たしていない認可外保育施設を利用した場合には無償化の対象にはなりません。
しかし、これには猶予措置という裏技があるのです!
これは幼稚園の無償化が始まる2019年の10月から5年間、経過措置として指導監督の基準を満たしていない認可外保育施設を利用した場合でも無償化の対象となるというもの。
この猶予措置を上手に利用して、無償化の対象となることができるのは有り難いですよね。
まとめ:幼稚園無償化条件は大きく分けて以下に要注意です!
まずはパパさんママさん共働きのご家庭、シングルで働いているご家庭では「保育の必要性の認定事由に該当する子ども」に該当するかどうかが大きなカギとなってきます。
また「保育の必要性の事由」において、「同居の親族やその他のものが当該児童を保育できる場合、その優先度を調整することが可能」という注意点があります。
つまり、パパさんママさん以外にもお子さんを保育することができる親族が同居していれば、パパさんママさんがフルタイムで共働きをしていたとしても「保育の必要性の事由」に該当しない可能性もあるのです。
各自治体の判断によって変わってくる場合もあるので、ご自分のお子さんが無償化条件に該当するのかどうか、ご自分の状況やご家族の状況はどうかをしっかりと見極めておきましょう。