「ひとりぼっちのガブ」相手への思いやりや優しさを曲げない強い心
【ひとりぼっちのガブ】
きむらゆういち/作
あべ弘士/絵
講談社/出版
「あらしのよるに」のガブが幼いころのお話
「ひとりぼっちのガブ」は、きむらゆういちさん作の絵本です。
「あらしのよるに」に登場したオオカミのガブが小さかったころのストーリーが描かれた絵本です。
「あらしのよるに」は、お互い正体を知らないオオカミとヤギが嵐の夜に再会を近い、
再びあった時、互いの関係を超えた友達になるというストーリーです。
ガブは「あらしのよるに」でもわかるように、思いやりのある心優しいオオカミです。
なぜガブがそんなオオカミになったのか、「ひとりぼっちのガブ」に描かれています。
「ひとりぼっちのガブ」
「ひとりぼっちのガブ」では主人公のガブが自分の正義と周りのオオカミとの関係に悩み葛藤を繰り返しながら、
自分の信念と愛する人が命を懸けて残してくれた思いを貫いていきます。
まだ幼い小さなオオカミが、一生懸命に困難を乗り越える姿がとても感動的でした。
いつも親が教えることばかりのように思いがちですが、子どもは伝えたいことをしっかりと感じ取り、
理解し、自分のものにするためにもがきながらも必死に生きているんだなあと感じました。
子どもたちから教えられることも沢山ある日々の中で、
私たちの思いに一生懸命応えようとする我が子の姿をもっとしっかり見ていきたいと改めて思わされた絵本でした。
思いやりや優しさのつまった絵本
「ひとりぼっちのガブ」には思いやりがいっぱい詰まっています。
何があっても、優しい心と相手を思いやる気持ちだけは崩さないガブの信念が
伝わる人には必ず届いているということを教えてくれます。
毎日を過ごす中で、他人とかかわり様々なことがありますが、
”お母さんお父さんだけは何があっても自分の味方でいてくれる”ということが子どもたちにもきっと伝わるはず。
そして、やられても決してやり返さない。だけど守ってあげる。
相手に対してそんな思いやりを持って接することができる人になってくれるのではないでしょうか。
ぜひ親子で読んでみてください。