【ママ対談】子育てママとしてどう働く?①/声優日向さくらさん

寝かしつけタイムに便利な、スマートフォンを使った絵本プロジェクター「おそらの絵本」。
1歳と4歳の2児の母である私もおやすみタイムに使っていて、最近では1歳からも催促されるようになりました。

その「おそらの絵本」に自動読み聞かせ機能が増え、少しずつ読み聞かせの音声に対応した絵本が増えています。というのも、この声は読み聞かせしてみませんか?と募った中から選ばれた実際のママさんなのです。そのうちの一人が、日向さくらさんです。

【声優 日向さくら】さんってどんなひと?

ナレーター、声優、司会などのお仕事をこなす子育てママ。「子育てをしながら声の仕事がしたい」という想いから2019年に自宅に収録ブースをつくり、在宅で声の仕事ができる環境を整えた。スマートフォン専用プロジェクター「おそらの絵本」での声優を務める。

インタビュー当時(2023年2月)6歳のお子さんの子育てと声優のお仕事を両立する日向さんに、子育てについてや仕事の両立などを教えてもらいました。


「松倉」
はじめまして、2児のママの松倉です。
今日はよろしくお願いします!

「日向さくらさん」
はい!よろしくお願いします。日向です。

「松倉」
日向さんにはおそらの絵本の読み聞かせの声優を担当していただきましたね。私の子どもが4歳と1歳なのですが、実際に寝る前に読み聞かせの音声でおそらの絵本をみました。実は思っていた反応とちょっと違ってとても楽しい寝かしつけタイムになりました。

「日向」
へぇー!!そうなんですね!

-おそらの絵本

スマートフォンに専用のプロジェクターと絵本の「おはなしディスク」をセットし、気軽に絵本シアターが楽しめる寝かしつけツール。現在約30種類の絵本のラインナップがあり、自動読み聞かせに対応した絵本や英語の読み聞かせができる絵本も。
詳しくはコチラへ▶ おうちの寝室が絵本シアターに「おそらの絵本」
【日向さくらさんの声で読み聞かせができる絵本】きたかぜとたいよう、うさぎとかめ、ももたろう、かぐやひめ、シンデレラ(2023年5月現在)

「松倉」
いつもだったら私が読み聞かせしているので、上の4歳の子はストーリーを覚えているのですが、自動読み聞かせを聞きながら「次は○○になるんだよね!」や「気を付けて!」などいつもより絵本に対しての反応があったのです。私自身も自動読み聞かせに頼る分余裕があるので、その声に反応できたりしてちょっとした会話が生まれたりと、不思議といつもより読み聞かせの時間が充実した印象でした。

「日向」
お子さんとそんな話を!驚きました。そういった親子の会話に繋がっていることを知れて、私もうれしいです。

「松倉」
私も実際に体験してビックリしました(笑)子どもの反応はやはり体験してみないとわからないものですね。日向さんはお子さんに聞かせてみたことはありますか?

「日向」
はい、私が読んだ「きたかぜとたいよう」を流しました。私の声だとはわからなかったようで「ママに似た声だね」という反応でした(笑)
CMのナレーションやキャラクターの台詞ならいつも直ぐに私だと気が付くのですが、絵本の朗読だと、また雰囲気が変わるようです。

「松倉」
え!そうなんですか!「ママの声だ!」となるのかと思っていました。
ところで、今回ご縁があったおそらの絵本の声優のお仕事は、ママ友さんがきっかけだそうですね。

「日向」
そうなんです。ママ友が、親子の時間研究所のLINEにおともだち登録していて。「おそらの絵本の声優を募集しているみたいだよ」と教えてくれたんです。

「松倉」
なんと!そのママ友さんのお知らせがなければ、このご縁もなかったわけですね!感謝です!!

「日向」
実は前々から「おそらの絵本」は知っていました。天井に絵本が写るなんて、とってもユニークですよね!私は自宅で録音できるし、子どもも絵本に興味があるからと思って応募させていただきました。

「松倉」
日向さんの声は安定感があるといいますか、聞いていてとても落ち着く印象があります。
自宅で自分の声を録音してお仕事をされているとのことですが、実際にどのように録音しているのですか?

「日向」
はい。自宅に収録ブースを作りました。マイクやオーディオインターフェイスといった機材もそろえ、出来うる限り高品質で録音できるよう環境にこだわっています。
部屋は遮音シートや吸音材を貼って試行錯誤しましたね。夫がかなり手伝ってくれました。ちなみにこれは「宅録」とよばれています。

※実際の日向さくらさんの宅録ブース

「松倉」
宅録ですか!初めて聞きました。

「日向」
私がこうして宅録できる環境を整える決意をしたのは2019年、子どもが3歳の時です。「もっと声の仕事がしたい」と強く思っての行動でした。

「松倉」
なるほど!コロナウイルスの流行を機に自宅で、という訳ではなかったんですね。

「日向」
はい。きっかけは出産と育児です。
私は結婚前から声優、ナレーター、司会として活動していました。
声の収録は専用のレコーディングスタジオで行っていました。クライアント、監督、音響エンジニアさんなどが集まって作品を作っていきます。プレッシャーはあるんですが、その空気感含め、私はスタジオの収録が大好きなんです。
ただ、出産と育児でどうしても外へ出て収録する、司会をする、という活動が制限されてしまって…。ちょうどその時に、「宅録」でお仕事されている方がいることをネットで知り「これだ!」と思い立ちました。

「松倉」
そうなんですね。確かに産休、育休があると、お仕事の仕方考えてしまいますね。

「日向」
例えばイベントの仕事って、他の人に代わると、もう自分に仕事が戻ってこなかったりするんです。私自身、産休・育休で失った仕事がたくさんありました。
宅録は、声の仕事を諦めたくなくて、新規開拓として始めたという感じです。
ちょうどその頃にコロナウイルスが流行りだし、人が集まらなくても済む「宅録」というシステムが注目されるようになったんです。
当時で言えば、TV番組の「情熱大陸」のナレーションが自宅での録音に切り替わったとニュースになりました。

「松倉」
そうでしたか。当時は外出が本当に怖かった時期でしたね。

「日向」
私はさっきお話した通り、コロナウイルスの流行がきっかけではなく、出産と育児が宅録を始めるきっかけでしたが、予期せぬ需要がある時流とタイミングが重なりました。
一方で、スタジオ収録メインだったナレーターさんや、イベントが無くなったMCさんも宅録に参入され…ライバルも増えました。

「松倉」
今も宅録のお仕事がメインなのですか?

「日向」
宅録メインでしたが、最近はそうでもないんです。コロナが一時期より落ち着いたこともあり、スタジオ収録のお仕事が増えています。子どもが成長したので外での仕事ができる可能性も広がってきました。
でも、今こうしてスタジオでお仕事ができるのも、宅録で出会えたご縁や、宅録で声の仕事を続けていた経験があるからこそです。あの時、諦めずに自宅に収録ブースを作って良かったな、と思っています。
そしてそれをサポートしてくれた家族に感謝しています。

「松倉」
では宅録を含めお仕事をしている最中は、お子さんは保育園に登園しているのですか?

「日向」
そうですね。保育園に行ってます。最初は宅録一本ではなく、リモートでイベント会社の事務をしたりと他の仕事もしていました。

「松倉」
お子さんが小さい時から、子育てとお仕事の両立を考えていたからこそ、自宅録音が形になっていったんですね。
私も保育園に子どもを預けています。私が仕事と子育ての両立が下手な事も原因なのでしょうが、毎日いっぱいいっぱいで…実際に自宅でのお仕事と子育ての両立って実際いかがですか?

「日向」
自宅で録音してるからといって自由度が高いわけではないです。日中はずっと仕事をしているので、会社に勤めているのと同じだと思います。
でも子どもが急に熱を出したりしたときに、会社に気を使わなくていい、というのはあるかもしれません。

「松倉」
確かに!自分の中での調整は必要ですけど、会社に気を使わなくていいのはメリットですね。

「日向」
保育園に呼び出されたら5分で迎えに行けます。ただ子どもが家にいると、走り回っている雑音もマイクが拾うので、全く仕事にならないんです。子どもがいるときはもう最初から諦めて、家族が寝静まった深夜に録音することもあります。

「松倉」
自宅が仕事スペースだと違った苦労があるんですね。


お仕事と子育てを両立しながらも、やはり同じように「子育てあるある」な悩みをもつ日向さん。
次回2話では、声優のお仕事のルーツについてお伺いしました。

【ママ対談】子育てママとしてどう働く?②/声優日向さくらさん
日向さくらさんが声優をつとめた「おそらの絵本」はこちらから

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