「うちの子はどういう子」なのかに気付くタイミング

前回は、「子ども本来の姿が見えるのはどんな時なのか?」についてのお話でした。

今回はお話が変わりまして、キャスリングとかなコロンが生まれるまでを遠山さんと小川先生に伺います。


松倉弥生

では次に今回お2人に、記憶力や想像力に関係する右脳を育む立体ゲームができる「キャスリング」と語学力や計算力に関係する左脳を育む立体ゲーム「かなコロン」の企画にご参加いただいた経緯と理由をお伺いします。

遠山彬彦さん
発端は私のところにあります。
私は、自身で作っているゲームを東急ハンズさんなどで販売させていただいていて。
今はコロナウイルスの影響でできないのですが
時折店頭販売をさせていただいていました。

そんなところに伊藤さん(親子の時間研究所のスタッフ)がふっと現れて。
私のゲームをじっと見ていて・・・
なんだろう?と思っていたら
「僕もこういったものを作ってみたんだけれども、できなかったんです・・・」
というお話があり、そこから名刺交換させていただいて
何か一緒にやろうよとお声掛けいただいたのが始まり。

半年くらいどんなものを出そうか、という話しをしていました。
キャスリングはもともと自分が作って販売していたものなので、
何か違うものをという話をしつつ、内容がどんどん発展していきました。
そうして話が進んだ先で、どう販売していこうか?となったときに
ふと頭の中で繋がったのが小川先生なのです。

実は僕の同級生が幼稚園を経営していて
小学校受験の塾などが、小学校受験だけのために教育をするのはおかしいのでは?と考えて、
受験するわけではなく幼稚園に通う感覚で
その幼稚園で(お受験教育と)同じような環境が整えられるようにといったことをしているんです。
その(幼稚園を経営している)彼と小川先生がテレビで共演されていて2年ほど前に紹介していただいたんです。
その時に意気投合させていただいて、それをふっと思い出し
今回小川先生を(この企画に)ご紹介しました。

小川大介先生
一番最初は伊沢(拓司)君がどうとか・・・

遠山彬彦さん
そうですね。
東大王の番組が伸びてきていて伊沢君がこれはいいよとか
藤井壮太君がこれがいいよとかいうのもいいだろうと。という流れで
そういった知り合い居ないか?という話から
小川先生のお子さんがちょうど灘中学に入っておられるのでお声掛けを。
なので、最初は才能診断だとかはなかったんですが
小川先生が参加されてからどんどん広がって・・・

小川大介先生
初めは「こんな遊びが頭にいいんです」といった、たんに説明だけだったけれど
とってつけただけでは意味がないし。
僕の代表作の一つに『頭がいい子の親がやっている「見守る」子育て』(※1)

という本があるんですが、その中で、遊びを通して子どもの才能を見つけ出す方法を紹介しているんですね。
遠山さんのゲームなら、まさにその視点が実践しやすいぞということで、改めて
「その方向にしよう」といった形になったんです。

そうしたときにキーワードとして、
どういった力が刺激されそうかといったことをある程度説明しながら
子どもが遊んでいる姿を親が穏やかに見ている絵を想像しながら考えてましたね。

知育玩具って”やらせる遊び”になってしまっていて
熱心なのはいいけど、残念な子育ての仕方をたくさん見てきた。
お金や意欲はあるけど間違った方向に行ってしまって、
子どもの伸びしろを傷つけてしまっている人ががたくさんいて・・・

でも、本当にその人たちももちろん悪気があるわけではなくて
むしろ良いと思って一生懸命していて、結果粗悪な玩具だったり
使い方を間違ってしまったりして。
いろいろと本来の子どもの姿と違う方向に行ってしまったりすることがあるので
余裕をもって遊ばせられる状態を作ろうということで
この(小川式見守り手帳)冊子を見て親がニヤニヤできればいいんじゃないかと
思ってこの形に辿り着きました。

松倉弥生
佐藤亜希さん
なるほど!

小川大介先生
才能が・・・て親が気になって冊子を見ていたら
そのあいだ子どもは邪魔されずに遊べる。

松倉弥生
確かにそうですね!

小川大介先生
そう。
それで親と目が合ったときに笑顔が返ってこればね。

子どもにとっても
遊びを通しながら”自分の感覚や才能を使っている状態”に対して自身が安心するので
それが力に代わる。

遠山さん自身もそもそもゲームで同じことをしようとしていて
僕はそれを言葉で表現することができるから、じゃあこの方法がいいねと
今の形になりました。

松倉弥生
自由に遊ばせてあげるのも重要なんですね。

小川大介先生
正解だったなと思うのは
(他所で)紹介したら反応が良いので求められているものなんだなと。
僕がいつも言うのが
みんな子育ての正解を探したがるのだけれど、答えはその子本人の中にしかないので
大人たちがその子本人の中にあるものを見つける力、気付いてあげる力を持っていないと
どこかから持ってきた知識を押しつける形になってしまう。

必要なのは子どもになにをやらせるかではなくて
この子ってどういう子なのかなと気付いてあげられる
知識と視点を大人たちがどれだけ持つか。

その観点から
親として成長する、大人として成長するということが
今の世の中まだまだ伝わっていないので
こういうものを通して伝えていきたい。

松倉弥生
小川先生はAER kidsさんのインスタライブによく出演されているので
それを拝見している中で
「親の目を養う」という言葉がとても刺さり、
今お話を聞いてもとても大切なことなんだなと思いました。

佐藤亜希さん
いろんな経験をしてほしいからこそ
やらせるという方向に向きがちだし、正解というものが欲しくて。
やっぱり自信のないママが多いんですよね。

小川大介先生
そうですね。
本当によく聞きます。

佐藤亜希さん
だから、せっかくだからいろんな経験をしてほしいと思って
いろんな玩具に触れさせるのだけれど
やりっぱなしになってしまっていることが多いので
やはりこういった「小川式見守り手帳」があることで
後押ししてくれているようで、ママに自信がつくといいなと思います。

 

※1
頭のいい子の親がやっている「見守る」子育て
著:小川大介 出版:KADOKAWA


2020年1月に
自分で学べる子の親がやっている「見守る」子育て
も同出版社で出版されています。
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キャスリングとかなコロンが生まれるまでについてお話を伺いました。
小川先生がお話した、「自由に遊ばせることで伸びる感覚と、それが力に代わる」という内容の言葉は、なんとなく良い事ではあるけど成長に対してどう影響しているのかいまいちわかっていなかった”遊び”に対しての考え方が変わった一言でもありました。

次回は、ママが子育てに自信がないのはなぜなのか?について小川先生に伺います。
次回もぜひお楽しみください。

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