知育とは?自分で考えたり想像したりする力を育てることです。
こんにちは。
保育、子育てアドバイザーの上野です。
私が行ったイベントで参加頂いたママに、「子どもに対して、知育を意識していますか?」という質問をしたところ、「意識していません」と答えた方はいませんでした。
みなさんが意識しているとお答え頂いたのですが、その後のフリーの質問では「実際のところ何をしたらいいのか?」、「知育って何?」という声が多く聞かれていました。
『知育』って良く聞く言葉ですが、具体的に何と明確に答えられるママが少ないのも確かですよね。
そこで今回は、『知育とは?』について具体的に遊びを例に出しながら、一緒に考えてみましょう!
知育とは?
『知育』ということばだけを見ると、知識を教えること?お勉強のこと?と思ってしまうこともあるかもしれません。でも実は、そうではありません。
『知育』とは、自分で考えたり想像したりする力を育てること。
何かを暗記したり、知識を詰め込んだりする知識教育のことではないのです。
脳が一番発達する乳幼児期だからこそ、「考える力」や「想像する力」を育てることが大切で、そのためには遊びや生活の中で、見たり聞いたり触れたりする良い刺激をたくさん受けることが必要だと言われています。
その「見る・聞く・触れる」などの刺激を与えるものとして知育玩具が有り、知育玩具は子どもたちの成長に大きな役割があると思います。
遊びながらでも、自分の頭で考える力を育てることは『知育』です。
では、具体的な知育遊びについてみていきましょう。
知育遊びのポイント
知育玩具で与え、子どもたちに考える力を身につけさせなきゃ!と、一方的にやらせたり、無理に与えたりするのは逆効果です。
一番大事なのは、子どもが楽しんで行うことです。
年齢の発達に合ったものでも、興味関心は子どもによって違うもの。
我が子の個性を知り、子どもに合った遊びを選んであげることが大切だと思います。
同じ年齢の他の子と比べない、出来ないことがあっても成長を見守る、そして、子どもが遊びに興味が持てるように一緒に楽しみましょう。
年齢別の知育遊び
〈0歳~1歳〉五感(見る・聞く・かぐ・味合う・触れる)を刺激する玩具を選ぼう
保育士時代、0.1歳児のお部屋には、色彩豊かな絵本、ふわふわのボール、天井にはユラユラ動くモビール、そして音の出る玩具があったことを思い出します。特に子どもたちが大好きだったのが音の出る玩具。
ボタンを押したり叩いたりすると音楽が流れたり動物の鳴き声がしたり…ケラケラ笑いながら楽しんでいました。何度も繰り返しているうちに操作の仕方を覚える子、音楽に合わせて一緒に歌う子もいて、たくさんの刺激を受けて世界が広がっていくのを感じました。
0.1歳児は、ことばのやり取りはまだ十分出来ない年齢ですが、目、耳、手からの刺激をたくさん受けて成長しています。特にママの声は、とても心地いい刺激になっています。
子守歌や絵本の読み聞かせ、そして何よりもたくさん語りかけてあげることが情緒豊かな心を育む初めの一歩だと思います。
〈2歳~3歳〉指先を使った遊びを楽しもう
この年齢になると、ことばのやり取りも出来るようになり、指先の機能も発達します。個人差もありますが、小さなものをつまんだり、ちぎったり、身の回りのことも自分で出来ることが増えていきます。
遊びでは、パズルやシール貼り、つみき遊びなどを夢中になってやり続ける、なんて姿が見られるかもしれませんね。そんな時、子どもの頭の中は、形の違い、色の違い、大きさの違いなどに気づいてフル回転しています。
そっと見守りながら、出来た時には一緒に喜んであげることで自信につながっていくでしょう。
保育園で指先を使った遊びといえば、毎日のように楽しんでいたのが手遊び。
歌やリズムに合わせて指を動かしたり手をたたいたり、模倣しながら繰り返しやることで子どもたちの指先の動きが滑らかになっていくのを感じることもありました。
他には粘土遊び、ひも通し、折り紙などの指先を使った遊びも楽しんでいました。
指先を使う遊びは脳を刺激すると言われています。指先が発達するこの時期は特に、意識して指先を使った遊びを一緒に楽しめるといいですね。
〈4歳~5歳〉自分で考えて工夫できる玩具を選ぼう
4.5歳になると、自分で考えて遊びを工夫する姿が見られるようになります。指先もことばの理解もさらに発達するので、折り紙で複雑なものを折ったり、細かいブロックを組み合わせて作品を作ったりすることを楽しめるようになります。
保育園の4.5歳児室の棚には、子どもたちが作ったブロックの作品がいくつも置かれていて、考えては工夫を繰り返し完成させていました。そんな姿に創造力、思考力が養われていることを実感したのを覚えています。
また、物語のストーリーを理解し、主人公の気持ちが読み取れるようになってくるので、少し長いお話を楽しむことが出来るようになります。想像力を働かせて物語を感じている子どもたちに心の成長を感じました。
この時期は、友だちと一緒に遊ぶことが楽しい!と感じるようになり、友だちと積み木やブロックで大きな作品を一緒に作ることもあります。想像力を働かせ、コミュニケーションを取りながら、工夫を重ねて自分たちで作り上げる遊びは、刺激がいっぱい。遊びを通して考える能力が育つという、まさに「知育」がそこにはあったように思います。
まとめ
3歳までに脳の8割が出来ると言われています。そんな脳の発達に一番大切な乳幼児期。
子どもたちが将来、「自分で考えて選ぶことの出来る力」を持つことができるかどうか、この時期から始まっているのかもしれませんね。
子どもたちの考える力の土台をつくる知育
年齢や発達、ひとりひとりの個性や興味関心に合わせて、子どもが楽しい!と感じる知育遊びをママも一緒に楽しんでくださいね!