妊娠安定期はいつ?安定期にやることと3つの注意事項&赤ちゃんの様子を紹介
安定期までは慎重に!とよく言われます。この安定期というのは胎盤が完成する時期で流産のリスクが低くなる時期のこと。でも妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群に注意が必要な時期でもあります。そんな安定期にやっておくべきことと注意事項、赤ちゃんの様子を紹介します。
妊娠安定期はいつから?
安定期は胎盤が完成して流産の確率が低くなる妊娠16週から後のことです。
妊娠初期は受精卵に問題があって流産することがありますが、妊娠安定期まで赤ちゃんが育ったということは受精卵のトラブルがなかったということ!さらに、胎盤ができて赤ちゃんを育てる環境が整うので安心できる時期なんです。
なお、妊娠16週は妊娠5か月目がスタートした時期でこの後しばらくは妊娠の自覚症状がほとんどありません。このため「お腹の赤ちゃんは育っている?」と不安になることも!
筆者も妊娠安定期には「赤ちゃんの様子が全くわからない!」と不安で妊婦健診でホッとしていました。安定期はドキドキする時期です。
妊娠安定期になった頃の赤ちゃんの様子
妊娠安定期は自覚症状がほとんどなくて分かりにくいのですが、赤ちゃんは元気に動き回っています。
子宮の大きさは大人の頭くらいでお腹が出てくる人もいます。筆者は第二子の妊娠16週くらいで腹囲が80cm以上!ズボンが履けなくてワンピースを愛用していました。
この頃の赤ちゃんは目・鼻・口など大事な臓器は全て完成!大体3~4頭身で羊水の中を元気に動き回っています。ただ、まだ小さいので動いてもママにぶつかることがなく、胎動は感じられません。
経産婦さんは妊娠20週過ぎから胎動に気付きますが、初めての方は胎動に気付きにくいことがあります。いずれにせよ、赤ちゃんは元気に自由に羊水の中を動き回っていますよ。
妊娠安定期にやっておきたいこと
つわりもなくなり、胎盤が完成して流産リスクが低くなる妊娠安定期にやっておくべきことをパパとママに分けて紹介しましょう。
パパ
まず、パパは会社の福利厚生内容をチェック!
育児休業を取るなら上司に相談を!会社は人員補充を検討しないといけないので早めに報告しておきたいですね。
そして配偶者が出産する時に取れる特別休暇や、配偶者が入院中に上の子を世話するための特別休暇など。産前産後の休暇がないかチェックしてください。
有給休暇を使わなくても休めるケースも多いので、損をしないようチェックして休みの取り方を上司と相談しておいてください。
ママ
ママは両親や親戚、親しい友人に報告し、里帰りする方は里帰り出産の準備をしましょう。特に実家近くの産婦人科は早めに探してください。
分娩を扱う病院が減ってきている今、早く分娩予約を入れないと「出産を受け入れてくれる病院が近くにない!」ということになりかねません。特に年齢が高い方は「リスクが高い妊婦」として受け入れを拒否されるケースもあります。実家近くの産婦人科は早めに探しましょう。
そして働いているママは産前・産後休業や育休を取る時期を決めましょう。上司にいつから休むのか報告して会社が人員補充できるように配慮してください。
産前休業は出産予定日からカウントします。ただ、帝王切開で出産することが決まっている場合は帝王切開予定日から産前休業をカウントできることも!
ただ、出産前後はなにがあるか分からず、突然の入院や早く出産することもありますから産前休業の期間をあてにせず、安定期に入ったら育児の準備を早めに済ませるようにするのがおすすめ!
出産後は家事をする時間がなくなるので家電を買い換えたり、生協やネットスーパーの利用を考えたり、部屋の模様替えなども済ませておきましょう。
妊娠中はなにが起こるか分からないので、妊娠安定期に入ったらお腹が重くなる前に体を動かして行う育児の準備を済ませておくのがベストです。
映画鑑賞や海外旅行も負担が少なければ大丈夫!
妊娠安定期にはもうひとつ重要なやるべきことがあります。それは遊び!
妊娠後期になると体が重くなって動きづらくなりますし、飛行機などの搭乗制限がかかってきます。さらに出産すると体が回復するまで時間がかかる上、赤ちゃんのお世話で遊ぶ時間なんて皆無に!
ですから、映画鑑賞や旅行をたっぷり楽しんでおいてください。海外旅行も体に負担が少ないなら大丈夫なんですよ!
また、飛行機に乗ったときの宇宙線を心配する方はいますが、妊娠11週くらいでほとんどの重要な臓器は出来上がっています。
ですから過度に心配する必要はないです。
妊娠後期になると海外旅行は難しくなるので、楽しむなら安定期に入ってからがおすすめです。
趣味に打ち込み、産後の母業に心置きなく打ち込めるように遊び回っておきましょう。なお、マタニティヨガやマタニティスイミングも妊娠安定期に入ってから楽しむといいですね。
体を動かす楽しみを堪能しておきましょう!
妊娠安定期でも無理は禁物!流産はありえる!
妊娠安定期には遊びも楽しみましょうと紹介しましたが、実は流産の可能性がゼロではありません。
感染症や妊婦さんの体に強い衝撃が加わるといったことがあると流産する可能性があります。また、胎児に障害があって成長が止まることも少ないですが起こりえます。
妊娠12週以降妊娠22週未満の時期に起こる流産は後期流産と言われ、妊娠22週以降は死産というようになります。安定期になったから絶対に流産しない訳ではなく、リスクは常にあるのでハメを外しすぎるのは禁物ですし、感染症にかかると流産リスクが高くなりますので注意してください。
なお、セックスが原因で流産することもあります。精液の中には子宮を収縮させる成分が含まれていますし、セックスで感染症にかかることも!妊娠中のセックスはコンドーム必須&優しくお互いをいたわり合うことを忘れないようにしてください。
妊娠安定期に注意したい病気と対策!
妊娠安定期には流産以外にも妊娠糖尿病と妊娠高血圧症候群に注意が必要です。
理由は「つわりが終わって食欲が増す」「妊娠中は糖尿病になりやすい」から!
つわりが終わって「食べられる!」という喜びと「赤ちゃんの分も食べていい」という感覚からついつい食べ過ぎてしまうことがしばしば!
さらに妊娠中は胎盤から出るホルモンの影響で血糖値を調整するインスリンが働き難くなるので、たくさん食べてしまうのに血糖値をコントロールできない状態に陥る危険があります。
妊娠糖尿病になると赤ちゃん自身の糖尿病や肥満のリスクが高くなったり巨大児になることがあります。さらに流産や早産、帝王切開の確率もアップ!
また、もともと血圧が高めだった方は妊娠高血圧症候群にも注意が必要です。妊娠高血圧症候群になると、赤ちゃんが育たなくなってしまったり、胎盤が剥がれてしまって早産・流産になったり、ママの腎臓や肝臓の機能障害や子癇のリスクも高くなります。
妊娠糖尿病も妊娠高血圧症候群もママと赤ちゃんを危険にさらす病気なので充分注意してください。
妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群の予防にはバランスのよい食事が鉄則です。1日分の食事を5~6回に分けて食べたり、軽い運動をしたり、体重管理をして健康を維持するようにします。妊婦健診の時に産婦人科医や看護師に相談するのもいいですね。
妊娠16週以降は胎盤が完成する安定期です。流産の不安が少なくなるので出産の準備をしたり、旅行を楽しみましょう。ただ、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群になると母子共にリスクが高くなるのでバランスのいい食事を心がけ、自分に合った運動で健康を維持!安心な妊娠安定期を過ごしましょうね。