女性の一大イベントといっても過言ではない妊娠・出産。

妊娠した時、病院での受診に始まり母子手帳の交付や妊娠・出産に関する必要な手続きなどについて不安を感じる方もおられるのではないでしょうか。

ここではそんな方の為に、妊娠したらすべきこと、必要な手続きや気をつけないといけないことを、わかりやすく順をおって綴っていきたいと思います。

妊娠したら

医療機関を受診しましょう。

医療機関にて受診し、妊娠の有無を確認します。
注:受診し、妊娠してたなら、先生に妊婦健康診査のことを尋ねるとよいです。

病院にはいつ頃行けばよいの?

妊娠検査薬で陽性反応が出たら、早急に受診するのがベストです。

病院でも行う検査は同じなので、エコーで胎児の確認よりも妊娠検査薬で陽性反応が出る方が早いのです。

妊娠検査薬で陽性反応が出ても、エコーに映らないこともある?

妊娠の袋と言われる胎嚢は、妊娠4週6日を過ぎればエコー(超音波検査)で見えると言われており、4週入ってすぐ検査したなどの早めに陽性反応が出た場合は、エコーで確認できないこともあります。

なので、下記の妊娠初期症状に該当する症状(妊娠の兆候)があったり、妊娠検査薬で陽性が出たならば、なるべく早く医療機関(産婦人科)を受診することをオススメします。

【妊娠初期症状について】

妊娠初期には、「妊娠初期症状」という、ホルモンバランスが急激に変化したことが原因で起こる症状(下記参照)があり、それは妊娠の兆候でもあります。

〈妊娠初期症状のチェック〉
●生理が遅れている
●基礎体温の高温期が続いている・熱っぽい
●胃痛・腹痛がある
●体がだるい・疲れやすい
●吐き気や嘔吐がよくある
●日中に眠気に襲われる
●胸が張るもしくは痛みがある
●息切れで苦しさがある
●腰痛・頭痛・貧血いずれかの症状がある
●イライラすることが多くなった
●味覚の変化を感じる
●便秘・下痢になりやすくなった
●おりものの量が増えた気がする
●肌が乾燥する。また大人ニキビなどで肌が荒れる
注:症状は人により異なり、上記全ての項目が該当するわけではありませんが、妊娠初期症状の目安の一つになさるとよいでしょう。

この症状は、早い人で妊娠5週の生理予定日の一週間後くらいに現れるようです。
(なお妊娠週は、妊娠前の最後の生理開始日を妊娠0週と数え、その2週間後を妊娠2週と数えます。また妊娠2週が排卵日(受精)であり、本来の生理予定日が妊娠4週となります)

【受診をなるべく早くとすすめる理由とは】

●子宮外妊娠(異所性妊娠)などを確認するため。

というのも子宮外妊娠の場合も、市販の検査薬では陽性となるのです。

万が一、産婦人科を受診して診断結果が、子宮外妊娠で卵管破裂(らんかんはれつ)が生じた場合、母体にも危険が伴うので、妊娠に気づいたらはやめに受診することが、自分のためにも生まれてくる子どものためにもなります。

●分娩予約を取るため

地域によってはその時点で手続きしないと分娩予約が取れない医療機関もあるからです。

必要な手続き&報告について

妊娠の報告をしましょう。

妊娠したら、まずは夫や両親のみ報告しましょう。

なぜなら、妊娠初期はまだ不安定なことからも流産の可能性がなくもないので、報告は身内のみをオススメします。

また、両親へも里帰りなどでお世話になる機会も増えると思いますので、妊娠がわかればご両親にも報告されるとよいかと思います。

【妊娠届を提出し、母子手帳を受け取る】

在住の市町村の保健センターの窓口で妊娠届を提出し、母子健康手帳(母子手帳)を受け取ります。

この時、妊娠検診を市町村からの補助金(助成金)で受けられる受診券(*)も同時に交付してもらえます。
(*)受診券(受診票):自治体が検査費用の一部を助成する制度で、検査費用の一部を助成 (補助)してくれるのが、妊婦健康診査の受診票です。

【妊婦健康診査を受ける】

在住の市町村で妊娠届を提出後、母子手帳とともに妊婦健康診査の受診券を受け取ったら妊婦健康診査を受けましょう。

妊婦健康診査は、母体・ 胎児の健康を保つためにも定期的に受けることが大事です。

妊婦健康診査で医療機関を受診した際、主治医の先生に受診票の種類と 枚数を告げ、妊婦健康診査の時期など尋ねることをオススメします。

妊婦健康診査の目安

定期的な妊婦健康診査の目安は次の通りです。
(ただし医療機関や妊婦健康診査の結果によっては異なることもあるので目安の一つにして下さい)

・妊娠初期〜妊娠27週:4週間に1回
・妊娠28週以降:2週間に1回
・妊娠36週以降:1週間に1回
注:妊娠週の数え方は上述に記載

出典:http://www.sakamoto-baby.com/maternity.htmlより引用

なお。妊婦健康診査の受診券(受診票)については、市町村によっても枚数が異なることもありますが、里帰り出産などで在住地域とは異なる医療機関を受診する場合、 里帰り受診などによる 費用の一部について助成を受けられますので、在住地域のホームページもしくは 保健センターに問い合わせするとよいです。

なお、妊婦健康診査自体は自費診療です。

受診券により公費負担で費用のかからない検査もありますが、診察料や妊婦さんの状況によっては公費負担の対象とならない検査もあり、公費負担との差額を支払わないといけないこともあります。

ですので、 医療機関受診時には、先生に全ての妊婦健康診査にかかる費用を相談の上、妊婦健康診査を受けることが大事です。

妊娠したら、受けておいたほうが良い検診

歯科検診を受けておきましょう。

お腹が大きくなり、歯科にて治療が必要な状態になった時、長時間寝た状態で治療を受けるのは辛いものがあるかもしれません。

それに妊娠中、歯の治療に薬が必要な状況な場合、状況に考慮し薬を服用すれば問題ないかと思いますが、それでもなるべく薬が必要ない状況が望ましいので、妊娠初期の頃に歯科検診を受けておくことをオススメします。

 

妊娠すると心身共に大きく変化するのに伴い、情緒不安定になりやすいもの。
妊娠は幸せである一方で 、仕事やライフスタイルなどの不安もつきまといます。

それゆえに、心情から相手と感情的な口論になることもあるでしょう。
しかし相手も自分とは違った見方で将来のことを考え、あなたと同じように思いが伝わらないことに悩んでいるのかもしれません。

感情的にならずに相手の言い分を知って、冷静に話し合う姿勢がとても大事です。

妊娠で不安でいっぱいの時に、このコラムが参考になれたなら嬉しく思います。