前回お話した七五三の出張撮影。
カメラマンが参拝の様子を密着撮影してくれるうれしいサービスです。
今日はその出張撮影でおさえておきたい写真術をお話ししたいと思います。
出張撮影をプロにおまかせするかたはもちろん、自分で撮りたいというかたもぜひ参考にしてみてください。

絵になる場所をさがそう!

お着物を着ていますが一目で神社仏閣だとわかる場所で撮影すれば、写真を見返したときに「七五三の思い出」だと瞬時に認識ができます。
たとえば鳥居の前、本殿の前では必ず撮影しておくとよいでしょう。
また、絵になる場所として絵馬の前、手水舎などがあります。神社仏閣によって、門や塔、橋や池など絵になりそうなところが色々あると思うので散策してみるのも楽しいですね。

鳥居の前や本殿の前で撮影するときは、被写体(子ども)の位置がポイントです。
例えば鳥居の下に立たせてしまうと、人物の顔がとても小さくなってしまいます。被写体は背景(鳥居)からある程度手前に立たせましょう。

季節がわかる写真も素敵。
紅葉を背景に撮るのもお勧めです。

写真を撮られるのが苦手な子には

写真を撮られるのに慣れてない子や苦手な子におすすめなのが「水」。
子どもって水遊びが大好きですよね。そこで初めに手水舎でリラックスさせてあげましょう。
水って触るだけで気持ちいいですよね。ついでに手を洗っている場面を自然な感じにカメラにおさめておけばOK。
敷地内に池があれば、本殿に行くまえに池で撮影をするのもポイントです。池のなかって鯉がいますよね。子どもって水も好きだけど生き物も好きだったりします。子どものテンションをあげるのも笑顔の写真に繋がります。

目線が欲しい場面で笑顔がなかなか引き出せないときは、100円ショップなどにあるパーティーグッツを使うのも手です。おもしろメガネなど思わず笑みが出そうなものが置いてあります。

七五三に合った和風のおもちゃを用意しよう

せっかくの着物姿。たくさんの写真を残してあげたいですよね。
でも親の気持ちとは逆に飽きてしまうのが子ども。ここで登場するのが子ども心をくすぐるおもちゃ。伝統的なおもちゃなど和風であれば絵になります。
男の子であれば「おもちゃの刀」。まるでヒーローになった気分が楽しめます。
女の子にお勧めなのは「毬や紙ふうせん」。手に持っているだけで可愛らしさがグンとアップ。そして、男の子にも女の子にも「しゃぼん玉」は喜ばれます。しゃぼん玉がやわらかい空間も演出してくれます。
刀も紙ふうせんもしゃぼん玉も私が撮影で使う必須アイテムです!ぜひ試してみてください。

今年の秋、素敵な七五三の写真がいっぱい残せるといいですね。
紅葉した木々や秋の空、本殿や狛犬、着物の柄がわかるようなカット(後ろ姿)、千歳あめ、女の子であれば髪の毛のかんざしなど、人物以外も撮っておくとアルバムにしやすく、鮮明な思い出になると思います。

春になり入園や進級を迎え、園の生活にも慣れ無事ほっとしていたら、もう夏。
今年七五三を行うかたは、お写真の準備していますか?

変わりつつある七五三

七五三といえば、「秋」。
でも、その考えも古くなりつつあります。
「前撮り」という言葉を聞いたことあるでしょうか?
秋の混雑期を避け、撮影をしてしまおうという家族が増えているのです。
写真館にもよりますが、閑散期だからこそ撮影プランが安くなったり特典を増やしたり工夫もしてますよね。

私も「前撮り」を利用し、5月のゴールデンウイーク明けには七五三のスタジオ写真を撮影してしまいました。
今や、春から七五三の準備がはじまっているのです。

そんな昨今の七五三ですが、みなさんは写真館派でしょうか。それとも、出張撮影派でしょうか。

写真館派?それとも出張撮影派? おさえておきたい出張撮影のポイント

写真館といえば、今やテーマパーク化しており、ブランドの着物はもちろん、可愛いドレスやお姫様の衣装、かっこいいタキシード、アニメキャラの衣装など、「着放題」というのが売りですよね。子ども心も親心もくすぐります。しかしながら、現状子どもが飽きてしまい、何着も着れないんですよね~。

そして、今流行りつつあるのが「出張撮影」。
カメラマンが参詣する神社に来てくれて、参拝の様子を密着撮影してくれます。
神社を背景に「絵」になる写真が撮れるのが人気の秘密です。
写真館はいつでも撮れますが、着物姿で参拝する様子は一度きりですもんね。

ここで出張撮影について豆知識。
出張撮影は一組の家族にひとりのカメラマンが付きます。専属カメラマンというイメージでしょうか。のびのび撮れますね!
そのため、10月~12月上旬の繁忙期は、カメラマンが不足し予約が取りづらいのです。当たり前ですが、人気のあるカメラマンほど予約は取れません。
ここでポイントなのが、早いかたは半年前の3月頃から予約をしています。
私もカメラマンをしていますが、事実、3月頃に七五三の問い合わせを承ったことがあります。

そして、出張撮影を依頼する際は、カメラマンの作品を必ず確認しておくのがベストです。やわらかいイメージを作風にしているカメラマン、ドキュメンタリーチックな写真を撮るカメラマン、ビビッットな色彩が得意なカメラマンなど、カメラマンによって写真表現が異なるからです。

また、より子ども撮影に特化したカメラマンであれば、日々の経験からちょっとしたことにも気が利くでしょう。
例えば、「当日は着物の草履のほか、履きなれた靴を持参してください」です。
私の娘もそうでしたが、履きなれない草履は歩くのも一苦労。足が痛いと言い出すのも目に見えています。写真を撮るときだけ一時的に草履にし、それ以外は履きなれた運動靴にしておけば快適です。
「お腹すいた~」「のど乾いた~」といったことのないよう、お菓子や水筒を持参してもらうのもポイントです。お菓子やおにぎりなどの食べ物は着物を汚す可能性があるので、まえかけ(エプロン)も持参するとよいでしょう。着物は普段着のように洗濯できませんよね。水筒はストロータイプがおすすめです。ペットボトルであればストローを持参するとよいでしょう。ストローであれば飲み物を口にしたときにこぼす危険性を防いでくれます。

出張撮影をプロに頼まなくても、ぜひ参考にしてみてください。
次回は「出張撮影」の撮影術についてお話できればと思っています。