長男の赤ちゃん返り劇ー良い方向へと変わったきっかけー
長引いた赤ちゃん返り
長女が生まれてから、長男はいわゆる”赤ちゃん返り”を経験しました。
もちろん妹が可愛く、良いときもあるのですが、
長女が生後半年を迎えるころには、かなり手ごわい赤ちゃん返り状態に陥ってしまいました。
息子にできるだけ、赤ちゃんができたことで「後回しにされている感」を感じさせないように努めたつもりでしたが、
日々の小さな寂しさの積み重ねが、彼を赤ちゃん返りへと負い詰めてしまっていたのだと、
恥ずかしながら、ひどくなってから気が付きました。
楽しそうに遊んでいるときでさえも、言葉を話さなくなってしまった長男に、
私たち夫婦はあらゆる方法で愛を伝え続けました。
長男の赤ちゃん返り劇の激しい時期は、およそ4~5か月ほど続きましたが、
これをきっかけに少しずつ変わっていったのではないかという出来事をご紹介します。
大きな課題”おっぱい”
やはり赤ちゃん返りの原因の主なものとして、おっぱいが挙げられます。
これは、私にとって大きな課題となりました。
自分がおっぱいを飲んでいたことも覚えておらず、赤ちゃんがおっぱいを飲むことも知らなかった長男は、
最初のうちは物珍しそうに見ていたものの、
毎日毎日何度も何度も、長い時間私の膝を独占しおっぱいを吸う妹にやきもちを焼くようになりました。
せっかくお母ちゃんと遊んでいるのに、泣いたらおっぱいに行ってしまう。
時には、「おっぱいいやだ」ということも。授乳中ずっと私の膝の先の方に座っている始末でした。
私は、ただただ長男のやきもちを丸め込み、長女の授乳の時間をやり過ごすのではなく、
長男にも私が一番一生懸命に取り組んできたことの一つであるおっぱいに対して、
これがどれだけ大切なことなのか、どれだけお母さんとして気持ちを込めて2人のためにやってきたのか、
ということを、できるだけ理解してほしいと願いました。
牛の乳しぼり体験
あらゆることを試した中で、長男に少しの変わるきっかけを与えてくれたのが、動物園での牛の乳しぼり体験でした。
初めての時はびっくりして足がすくみ、何もできずに帰ってきました。
でも、ある日「なんでお父ちゃんからはおっぱい出ないの?」と久しぶりにお話をしてくれたので、
「おっぱいはお母ちゃんからしか出ないんだよ。」と答えました。
すると、「次は絶対牛さんのおっぱいやる!」と言ってくれたので、次の週末再び動物園へ。
2回目は勇気を出してがんばってくれました。やり終えた後の達成感に満ちた表情は忘れられません。
命をつなぐ、なんてことはまだ難しかったと思いますが、
この乳しぼり体験をきっかけに、この赤ちゃん返り劇は確実に前に向かって進んでいきました。