大好きな童話「おおかみと7ひきのこやぎ」を読み聞かせ
本の中では、どちらかというと図鑑のがボロボロになるタイプの我が家の子どもたちですが、特別大好きな絵本や童話もあります。ずっと好きなお話は、何度も読み聞かせているので、私がフレーズを覚えてしまうほど!中でも、“ちょっと怖いキャラクター”が出るお話が好きなようです。今このコラムを読んでいるママの中にも、少し怖いのが好きっていうお子さんいませんか?「おおかみと7ひきのこやぎ」にも、怖いおおかみが登場します。
そしてもうひとつ、小さなこやぎだけが残されるというのも妹が好きなポイント。妹は2歳差のお兄ちゃんと比べると身体が小さく、遊具やアトラクションで同じ遊びができないことがあります。身体の小さなこやぎだけが救われるこのお話は、妹が特にうれしそう。そんな大好きな童話「おかみと7ひきのこやぎ」を、今回のおそらの絵本に選んでみました。
「おおかみと7ひきのこやぎ」のお話について簡単にお話ししましょう。お母さんやぎの言いつけを守って、留守番をしているこやぎたち。そこへおおかみがやってきて家の中に…。おおかみの怖さはもちろんのこと、1ひきだけ残るこやぎのこと、そして最後のおおかみがこらしめられる場面では、お母さんやぎのたくましさも詰まった読みごたえのあるお話です。
臨場感あふれるおおかみの音楽に思わず「怖い!」
「おおかみと7ひきのこやぎ」は、いろいろな本で出版されていますが、それぞれ少しずつ話が違うようです。
兄妹が「持ってる絵本と違う」と指摘した部分は2つ。一つ目は、おおかみの声をお母さんやぎの声に似せるために「チョーク」でなく、「うがいして、水あめをペロッと飲んだ」ことと、もう一つはおおかみに食べられず残ったこやぎが「小さなこやぎ」と描かれていなかったことが大きな違いです。うがいして、水あめをペロッと飲んだ場面や、きれいな手にするために、こむぎこをパタパタと振るシーンには、それぞれしっかり音楽が流れてきます。
おそらの絵本の読み聞かせの最初の方から、「持ってるのと違う!」と騒いでいました。おおかみがドアを開けて入ってくる場面では、恐ろしい音楽が流れてきてこれが、なかなか怖い音楽で、「怖い!」と耳をふさいでいたほど。私もおおかみになりきって、怖い声で読み聞かせたのもあるのですが、音楽を入れることでさらに臨場感が増したようです。シメシメ。このお話で映し出されるおおかみは、少し可愛らしさがありますが、音楽がなかなか本格的で、お話を知ってる子どもでも引き込まれてしまいます。
お話の最後は、持っている絵本と同じでした。お母さんやぎが、おおかみのおなかをちくちくと切って、こやぎたちを助け出し、代わりに石を入れ、おおかみを水の中にしずませてこらしめてしまう、という物語です。
おおかみと七ひきのこやぎを読んだ後はいつも、「お母さんって強いんだね…。」と言います。これは、ママである私にとってもありがたい話。いつも決まって「困ったときは、ママが助けてあげるからね~。だから何でも話してね。」と言って抱きしめています。
身体が大きくても小さくても!それが個性!
おそらの絵本を読み終えると、妹はベッドから立ち上がり、本棚から自分が持っている「おおかみと7ひきのこやぎ」を持ってきて、再度自分で絵本を読み返した後、「やっぱり小さいこやぎしか、はしら時計の中に隠れられなかったんだよ」とつぶやいたのです。
このお話ではいちばん小さなこやぎが、兄弟やぎたちが助かるためのキーパーソンになっています。小さなこやぎが活躍するという部分をやっぱり確かめたかったようです。
妹は、小さいことで面白そうな遊具で遊べないことがあります。悔しそうにしている姿を見るのは、ママとしても悲しい気持ちになります。
でも、小さなことが有利になる遊びもあります。それはかくれんぼ。おうちでかくれんぼするときは、妹が布団の中にもぐるとわからないほど!小さなスペースで上手に身体を隠せるかくれんぼは、探す方も隠れる方も楽しいようです。
こんな風に、身長の違いを上手に使う遊びって素敵です。体格に限らず、私はそれぞれの個性を大切に育って欲しいという思いが強いです。兄妹はもちろん、他人とも比べず、のびやかに成長してほしいと願ってます。そして、前向きな気持ちを育んでいけたらなと思ってます。