名付け・張り切りすぎたおばあちゃんに遠慮した結果の後悔

夫、私双方の実家の初孫として生まれた長男。もちろん初めての子どものために夫婦で考えていた名前がありました。

ところが…。本家の跡取り誕生に舞い上がったおばあちゃん、「私が名前を付ける!」と大盛り上がりです。
せっかく誕生を喜んでくれているし、夫も好きにさせろというのでお願いしてしまったのですが…。

子どもの名前は一生使うものです。
ああしていたらこうしていたら、と後悔しないための参考に私の体験を紹介します。

夫の名前、自分の好きな言葉を合わせて考えた長男の名付け

長男がお腹にいることが分かって、不安だった妊娠初期を過ぎ安定期に入るころ名前について夫婦で話し合い始めました。

私が考えたのはまず男の子でも女の子でも大丈夫な名前。生まれる瞬間までどちらの性か聞かないつもりだったからです。
そして初めての子どもだから大好きな夫と同じ字を使いたい。さらに私の好きな夜明けの海のイメージを取り入れたい。

夫の様に誠実で頼れる人になるように、人生が夜明けのように素晴らしいものになるように。

そう願って名前を決めたのでした。夫も賛成してくれて、生まれてくるのを楽しみにしつつ、つわりに耐える日々でした。

予想外の展開に!正直困惑したおばあちゃんの主張

元気に生まれてくれた長男。入院中には名前を届け出ておきたかったので、動けない自分に変わり夫に手続きをお願いしていました。

ところが、思ってもみなかったのが男孫誕生に舞い上がった父方のおばあちゃんです。

「私の知り合いに腕のいい占い師さんがいるから、いい名前を付けてもらうわ!」
とのこと。

突然の申し出に頭は真っ白。「いえ、もう名前は考えてあるんです…」
おずおずと言いましたが聞く耳を持ってもらえなかったのです。

結局、おばあちゃんは長男の生年月日と生まれた時間をメモしてその占い師さんのところに出かけたのでした。

お侍さんみたいな名前を付けられて困惑!

結果として、おばあちゃんが付けてもらった名前は、なんと江戸時代のお侍のような古めかしい名前!

名前そのものは悪くなかったんです。でも、自分たちが願ったイメージとはかなりかけ離れてしまいました。

さすがの夫もこれには困惑。
「ちょっと…、ねえ…」

占い師さん曰く、「この名前を付ければ一生幸運に恵まれる。金運もいいし賢く健康に育つ」なのだそうです。

でもあんまりに時代錯誤な名前なので、夫と話し合って断ることにしました。

再び困惑・「あなたの考えた名前は最悪よ」

ちなみに同じ占い師さんに、最初私たちが考えていた名前も占ってもらいました。

結果は「この名前は運勢が最悪。絶対につけてはいけない」でした。

ショックでした。お腹にいる時からその名前で呼んでいて、もう愛着もあって何より一生懸命考えた名前だったのですから。
でも、「悪運なんでもってのほか!」と強くでるおばあちゃんには敵いません。

産後すぐにこんなことを言われて、精神的にも参ってしまったのをよく覚えています。

別の名前で妥協。でも、おばあちゃんは終始不服そうでした

最初に考えていた名前を全否定されてしまい、それでも占い師さんの言いなりになりたくなかった私たちは、急きょ新しい候補をいくつか考えました。

出来るだけ、最初のイメージに近い字を探して、音も近くなるように一生懸命調べたのでした。

それでも、お侍さんの名前よりは運勢が悪いようで、どれも却下。だからと言ってあきらめきれず、なんとか食い下がって、第二候補だった名前で届け出してもいいことになりました。

「せっかく運のいい名前を付けようとしたのに…」
とおばあちゃんはしばらくの間、ぶつぶつ文句を言っていたものです。

自分で考えて付けてあげたかった…。今も後悔は残ります

時代錯誤な名前は回避できましたが、今でも時々後悔しています。

大切な自分の子どもの名前なのに、なんでもっと必死に自分の意思を通せなかったのだろうと。
私もまだ若く、結婚して日も浅かったので姑に逆らうほど強くありませんでした。

でも、夫と二人で考えて楽しみにしていた名付けを台無しにされてしまった。後年になるほどその思いは強くなっていきます。

「悪運でも自分で切り開いていける人になればいい」
そう言ってあげたかった。悪運を吹き飛ばす強い子になるように、しっかり守って育ててあげられると自信をもっていたかった。

おばあちゃんが孫を思う気持ちはありがたいです。でも子どもの名前は、世界でただ2人の両親こそ責任をもって考えるものだと感じます。

「私たちに任せてください」と言い切れなかったことへの悔い。それを経験しないためにも、おじいちゃんおばあちゃんにあらかじめ名付けについて報告しておくなど対処してみてください。仲のいい親戚の人に間に入ってもらうのもいいですね。

今、長男は私の考えた名前でこれ以上ないくらい元気で誠実な人になりました。
これからも、運に流されるのではなく切り開いていける力を持てるように精いっぱい一緒に過ごしたいと思います。

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