寺嫁ママが紹介する、子育ての悩みに効く「禅語」3選

4年保育の幼稚園に通う2歳の娘がいる1児の母です。
まだまだ少ない子育て経験ではありますが、少しでも参考にしていただけるところがありましたら幸いです。

私は、数年前にお寺に嫁ぎ「寺嫁」でもあります。とは言っても、主人のように難しいお経をたくさん知っているわけではないし、仏教やお寺の事は日々勉強中です。
そんな寺嫁ママの私ですが、今回は子育て中のママにオススメの「禅のことば」をご紹介します。子育てと禅のことば、一見すると全く繋がらないように思えますが、実は子育ての悩みに役立つヒントがたくさんつまっているのです!

禅のことばは、身近に溢れている

禅のことば、いわゆる「禅語」とは、禅宗(仏教の宗派の1つ)の位の高いお坊さんたちの言葉や、禅宗の経典などから用いられた言葉のことです。お坊さんの言葉と聞くと、漢字が多くて何やら難しいイメージを持つ方も多いと思いますが、普段なじみのある言葉には意外と禅語が元になっている言葉が多いのを知っていますか?

ほんの一例ですが「大丈夫」「主人公」「一期一会」は、禅語からきている言葉です。厳密にいうと、本来の使い方と若干違う意味で使われている言葉もありますが、日常生活で使っている言葉には禅語と深い関わりがあるのです。
そう考えると、少しハードルが下がり、身近な言葉に感じますよね。

子育ての悩みに効く禅語

子育てに役立つ禅語はたくさんあるのですが、今回はその中から3つご紹介します。

前向きになれない日にオススメの禅語

「日日是好日(にちにちこれこうにち/こうじつ)」
良い事があっても悪い事があっても、どんな状態の日も「今日は良い日」と受け止めようといった意味が込められた言葉です。樹木希林さんが茶道教室の先生役で出演された映画のタイトルにもなりました。

我が家には、日日是好日を自然と実行している人がいます。お坊さんの主人?いえいえ、主人よりももっと純粋に実行しているのが、我が家の2歳児です。

雨の日、憂鬱そうに洗濯物や幼稚園の送迎の心配をしている私の横で、娘は声を弾ませながら「見て!雨が降ってる!やったー!」と大喜びしているのです。
自分で玄関に長靴を並べ、レインコートと傘をニコニコ眺めて「早く幼稚園に行こう」と大はりきりしています。普段は電動アシスト自転車で送迎していますが、雨の日は車で登園も許可されているので、颯爽と車に乗り込みジュニアシートのシートベルトを自分で装着する力の入れようです。

そう、娘にとって雨の日は、たくさんの“特別”を楽しめる最高な日なのです。これこそ、日日是好日、子どもはどんな状況でも楽しみに変えてしまう天才ですね。

仏教の発想では、そもそも「悪い日」というものは存在しないと考えます。同じ状況の1日でも、自分の受け止め方次第で良い日にも悪い日にもなるというのです。
「好日」は自分の気持ち次第という事ですね。

しかし、いざアクシデントが起きた時どうでしょう。何をしても子どもが泣き止まない、外出先でイヤイヤが発動して周りの人の視線が集まっているように感じ落ち込む、1つ何かが起きるとどんどん悪い事が続くように思えて、すんなりと気持ちの持ち方を変えるのも難しいのが現状ですよね。まずは、日常の小さな事から悪くとらえる頻度を減らしてみるのをオススメします。

自信を持ちたい時にオススメの禅語

「明珠在掌(みょうじゅざいしょう)」
“明珠”というのは古代インドの理想の王様が大切に持っているきれいな宝石の事で、明珠が手の平の中にある状態、つまり“素晴らしいものは、すでに自分自身の中にある”という意味の言葉です。

子育てをしていて「こんな子に育ってくれるといいなあ」「こんなママになりたいなあ」と自分の理想とするイメージを思い浮かべる事はありませんか?

娘の幼稚園の面談でこんな質問をされました。
お母さんは、どんなお子さんに育ってほしいと思っていますか?お母さん自身、子育てで自信があるものは何ですか?

娘への希望はたくさん出ましたが、育児初心者で自分の育児に自信がなく、子育てについてはあまり胸を張って答える事が出来ませんでした。
もちろん、親として毎日娘と真剣に向き合っているつもりです。しかし私の理想とするような、余裕があってエレガントな母親像からは程遠く、誰かに自信を持って話せるような子育て法はあまりないと感じていました。

娘は1歳のうちにトイレトレーニングが完了し、着替えもマスターしました。
育児の知識があまりなかったので、娘の好奇心に任せて遊び感覚でやっていたら出来る事が増えていったという感じなのですが、主任先生はそれが私の“自信を持っていえる子育て”だと言ってくださったのです。「娘さんの姿が何よりの証拠ですよ。」と付け加えてくださいました。

娘は、お友達が泣いている時に「大丈夫だよ、出来るからね!頑張れー!」と声をかけて励ましているそうです。最初の頃は娘が1人でやっていたのが、今では誰か1人が泣いているとクラスのみんなでその子の周りに集まり、応援するスタイルが定番になったと聞きました。

娘の中ある“明珠”、素晴らしいものに気づかせてもらった嬉しいエピソードでした。また私自身も、娘との向き合い方に少し自信が持てたきっかけでもありました。

日頃、育児に一生懸命で、子どもや自分自身の良いところが見えなくなる時もありますよね。ついつい些細な事で叱ってしまい自己嫌悪になる時もあります。
そんな時こそじっくりと向き合って、すでに持っている「明珠」に気づき大切にしていきたいですね。

子どもと絆を深めたい時にオススメの禅語

「啐啄同時(そったくどうじ)」
“啐”とは鳥のヒナが卵の殻を内側から破ろうとしている時の鳴き声を指し、“啄”は親鳥が外側から殻をつっつく音を指しており、親子で息を合わせて同時に殻を割る様子を表している言葉です。

同時に殻を割るには、親が子どもの成長を感じ取り「今だ!」というタイミングを掴まなければ成功出来ません。また、親鳥の力が強すぎるとヒナは命を落としてしまう事もありますし、ヒナだけの力ではなかなか殻は割れません。

絶妙なタイミングをきちんと見極めて呼吸を合わせる事は、私たちの子育てにも当てはまりますよね。良い親子関係を築く上でとても大切な事です。ついつい先走って結果的に子どもを急かしてしまう事になったり、様子を見すぎてフォローが遅れて失敗に終わったり…早すぎても遅すぎてもいけないというのは、頭ではわかっているけれどなかなか難しいものです。

娘が2歳になったばかりの頃「自分でやるから、待ってて!」と言われ、ハッとした経験が何度かあります。赤ちゃんの頃からとっても好奇心旺盛で、何でも自分でやりたがる子だったのですが、親からすると2歳はまだまだ赤ちゃんというイメージで、先回りしてやってしまう事もあったのです。娘のタイミングを大切にして、時が来るまで静かに見守るべきだったと今では反省しています。

今でも時々、娘が可愛いあまり、ついお節介をしてしまいそうになる時がありますが、そんな時は「啐啄同時」を思い出して、ジッと娘のタイミングを待つようにしています。
本当のところは、娘に「出来ない時はお願いするから、お母さんは見ていてね」と最初にしっかりと念を押されるので、母の出番はありません(笑)

子育てをしていると、見守る事が案外一番難しいかもしれません。ただ見ているだけでもダメですし、手出しはしなくてもあれこれと言ってしまうと結果的にそれは見守りではなくなってしまいます。
子どもの事を思う親心はこれからも大切にしながら、子どもが一番良いタイミングで“自分の殻”を割れるように、成長のお手伝いをしていきたいですね。

背中を押してくれる言葉を見つける

子どもが100人いたら100通りの成長があり、ママが100人いたら100通りの子育てがあります。悩みの度合いも人それぞれでしょう。悩んで落ち込んだ時に、そっと背中を押してくれる自分だけのお気に入りの言葉を見つけておくと、解決のヒントを見つける手助けをしてくれるかもしれません。

今回ご紹介した禅語が、背中を押す言葉探しの1つのきっかけになれたら嬉しいです。

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