うちの子が自主的に勉強する子どもになったわけ。「お母さんと一緒に」
長男が小学校に入る時。決めていたことが一つだけありました。それは家庭での勉強の事。
自分自身子どものころ、親や大人に小言を言われるのが大嫌い。それに、自分がやっていないことを「やれ!」と言われるのも納得がいかない。
そこで、「この子が勉強を始めるときは、私も一緒に新しいことを勉強しよう」。そう思って実践した結果、現在6年生の長男がどうなったのかを紹介します。
大前提・「子どもは大人の言うことは聞かない」
成長期を迎える直前に覚悟していたのが、「子どもは大人の言うことは聞かないものだ」でした。
体も心もどんどん大きくなって、知能も発達していく長男。当然、日々理解の度合いや知識量は上がっていきます。やがてその力を使って自分で物事を判断できるようになる。
そんなときに、あれこれ口出しをされるのはきっと気に入らないだろう。
長男と向き合う時、私が心にとめていることです。
赤ちゃんの時からずっと一緒にいて、彼の生命力の強さを目の当たりにしてきました。子どもには、親が心配しなくても自分の力で生きて育つ力が備わっている。
それを邪魔されると、とても気分が悪くなるだろう。それはよくない、注意しておかなくては。
勉強のことは絶対に口うるさくしない、自発性に任せてみようと思っていたのです。
もちろん、ひらがなを習う時から自発的に机に向かうとは思っていませんでした。
どんなことでも、いっしょならレクリエーションになる
子どもは、本能的に大人が遊んでくれる、相手をしてくれるのは大好きです。「いっしょにやろうよ」というだけで、どんなことでも不思議と遊びになってしまうんですね。
だから私は、初めて宿題をする長男を誘いました。
「一緒にやろうよ。お母さんっも勉強する」
それからの1年間、長男と私はリビングのテーブルに向かい合って座って一緒に勉強をしました。彼はひらがなの勉強、私は前からやりたかったスペイン語の勉強です。
お互いに、初めて取り組む言葉や文章。文字を集中して文字を書く長男が目の前にいると、私もだらだらやっていられません。
毎日30分程の時間ですが、「どこまでできた?」「お母さんここまで」「あとどのくらいする?」「もう1ページ頑張る」
こんな声かけをしながら、一緒時間が過ごせたのは今でも大きな意味を持っています。
誰かと一緒だと長続きする
スペイン語にはとある映画の影響で興味がありました。
学生時代少しテキストを読んだりしましたが、身につく前に挫折。でも、長男と一緒にノートに単語を書いていると何となく「負けられない」という気持ちがわいてくるんですね。
真剣に取り組んでいる人が近くにいると、自分の真剣になる。
最終的に、当時歩けるようになってきた次男の面倒を見なくてはならず、一緒勉強は終わってしまいましたが。
長男の進学によって、自分も勉強の機会を得られたのはいい経験でした。
12歳になった今。勉強のことはやはり口出ししません
12歳現在、長男の勉強に私が口出しすることはありません。
学校から帰るとまず図書室で借りてきた本で読書。30分と決めています。それが終わってから、部活動や習い事に行くまでに宿題を仕上げます。
本当に毎日この生活が続いています。もちろん、間違えることもありますし分からないところは教えてやりますが、基本は自分のペースで。
塾や通信教材は何も使っていませんが、学力診断テストの結果はおおむね良好です。
スタート時の習慣作りが未来につながる
長男に規則正しい勉強習慣が身についたのは、1年生の半年間一緒に勉強したことがやはり大きかったかなと思っています。
机に向かうのを嫌がる子どもには、「じゃあ一緒にやってみよう」と誘ってみてはいかがでしょうか。
その時、子どもに「教えよう」とするのではなく、自分は自分のことをするのです。親が自分の世界に没頭している姿は、子どもにも伝染するようですから。
意外と、自分もテキストの内容が難しくて「ああ、こんなに大変な思いをして頑張っているんだな」とお子さんの目線になれますよ。