空っぽの筆箱、忘れ物やなくし物、漢字ができない。

空っぽの筆箱

新しい筆箱に、キャラクターの鉛筆や消しゴム。新しく始まる小学校生活を少しでも楽しく過ごしてもらえるように、そんな気持ちを込めて入学準備をしました。

小学6年生と2年生の兄弟がいる我が家。初めての小学校生活を迎えた頃のお兄ちゃんは、早生まれなこともありまだまだ幼くとても心配していました。

そんなある日、学校の先生から連絡帳に、筆箱が空っぽなので入れてきてくださいと書かれてきました。全部揃えていたはずなのに、見てみたら鉛筆1本ありません。
ランドセルや手提げ袋に直接入っているものもありましたが全然足りません。お兄ちゃんに、なくさないで、と注意しながら新しいものを入れました。

1学期が終わり小学校で使った物を次々持ち帰って来たときも、今度は色鉛筆がほとんど入っていませんでした。

もちろん、絵の具もひどいものでした。絵の具はバラバラに入っていて蓋がしてないものや、足りないものもあります。パレットは洗われていない状態です。絵の具ケースにも絵の具がたくさんついています。

こんなことが何年も続いていました。

忘れ物やなくし物

たまに教科書を忘れる、なんてことは誰でもあると思います。それでも、学校で気がついて焦ったりするものですが、お兄ちゃんは違います。

忘れ物をして、先生に注意をされてもまた、同じものを忘れていきます。それも、何度も何度も…。先生になくしたの?と聞かれると家にあると言い、私には学校にあると言っていました。こんなことを続けると、先生から連絡がきます。

お兄ちゃんがなくしそうなところを探すと大体見つかります。音楽バックの中であったり、習い事の鞄であったり、ソファの下ということもありました。

あまりの忘れ物に、4年生の頃、2階のお兄ちゃんの部屋に置いてあった教科書をリビングの横の部屋で管理をして私も気がついたら一緒に用意をできる環境を作りました。

また、連絡がくるまで一切わからなかったこともあります。習字の筆がなく1ヶ月近く授業で何も書けていないと…。習字バッグは持っていっていたのでまさかと思いましたがどこを探してもなく、きっと新聞紙と一緒に捨ててしまったのでしょう。

1番驚いたのは、新聞のスクラップの宿題があったのですが、その存在すらお兄ちゃんは聞いていなくて学期丸々やらずに終わるところだったことです。
忘れ物、なくし物以前に話を理解して聞いていなかったのです。
お兄ちゃんと同じクラスのママ友から話を聞いて先生に確認したところ、先生も気がついていなかったらしく、最後の1ヶ月で毎日続けさせることでなんとか1人やらずにすむことは避けられました。

漢字に対する拒否反応

お兄ちゃんは、お勉強が物凄く苦手ということはありません。飛び抜けて出来ることもありませんが、算数に関しても苦手な子どもが受ける特別授業に呼ばれることはありません。
が、しかし、漢字はまったくできません。漢字と言うより字を書くことが苦手です。

漢字のドリルで上の漢字を見ながら練習をするのですが、見ながら書いても線が1本多かったり、点が足りなかったりといったことも良くあります。

学期の最後に校内で行われる漢字のテストでは見たこともないような点数を取ってくることもしばしばありました。その一方算数では満点を取ってくることもありました。

あまりの漢字のできなさに、夏休み毎日漢字練習をさせてみても、休み明けのテストは散々な結果です。漢字の勉強をしすぎて、次の日熱を出したこともありました。

漢字が苦手なせいで、問題に書いてあるものでさえ答えを書く時にひらがなにしてしまい、減点になることもあります。

1つ1つが不安でした

何でこんなに当たり前のことができないのだろうと散々悩み、ママ友にも相談をしていました。
ママ友から見たお兄ちゃんは礼儀正しく素直な良い子という印象で、全然大丈夫だよと言われます。
ただ、毎年担任の先生とは学習についての相談をしていて、お母さんが心配なら1度検査に言ってみるのもいいかもと言われていました。

度重なる不安に、学習障害も取り扱うメンタルクリニックに予約を取り言ってみると、座ってすぐに「この子は大丈夫」と言われました。一応お兄ちゃんのノートを持っていったのですが、先生も少し目にしたものの気にした様子はありません。

先生が言うには、落ち着きがない子は診察室の回る椅子に座ったとたんにぐるぐる回り出すよ。この子は全然そんなことないから問題ない。漢字なんてできなくても大丈夫、と言うことでした。

学習障害もそうですが、注意力がない点でも心配をしていました。今回専門の先生が言うからには何か治療が必要なものではないのかも知れませんが、親としては違和感がぬぐえませんでした。

現在、忘れ物に関しては少しずつ良くはなってきました。もちろん声掛けは欠かせません。鉛筆や三角定規はちょこちょこなくなりますが、低学年の頃ほどではありません。

漢字は相変わらず苦手ですが、これは運動ができない子どもと同じように、ただただ苦手なものとして捉えることにしました。それでも苦手を克服しようと毎日頑張っている姿が見られるようになったことは、大きな前進だと思います。

6年生にしては字が乱れすぎていたり、手先の不器用さなど気になるところは多々あります。最近やっとできるようになりましたが、リボン結びを何回練習してもずっとできなかったこともその1つです。
年齢があがるにつれできることは少しずつ増えてきましたが、参観日に学校へ行き、壁に貼られている子どもたちの新聞を見ているとお兄ちゃんのそれに、不安になることもあります。定規をつかっていなかったり、使っていても曲がっていたり、字の大きさやバランスがおかしかったり。全てが雑だったり。

それでも家でのお兄ちゃんは、よくお手伝いもしてくれるとても優しい子どもです。嫌な顔1つせずにお使いに行ってくれたり、洗濯物を干してくれたりもします。幼さはありますが、自覚を持つことで少しずつ成長はみられます。

これから中学生になり、提出物や宿題などますます大変になります。残り短い小学校生活の間に今より少しでもしっかりできるようにサポートしていきたいと思います。

そして、お兄ちゃんの良いところを褒めつつ、今より少しでもできることが増えるように応援してあげたいと思います。

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