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たくさんの赤いお魚たちと、1匹だけ真っ黒な子魚のスイミーのお話である、絵本「スイミー」。
この絵は知っているという人も少なくないはず。
この絵本は絵本作家レオ・レオニの代表作であり、日本では谷川俊太郎によって翻訳されて絵本が発行されるほか、小学生の国語の教科書にも掲載されたこともあり、たくさんの子どもたちが知る絵本なのです。
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アメリカでもっとも活躍した芸術家のひとり
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レオ・レオニはオランダで生まれ、母はオペラ歌手、祖父は芸術品のコレクターの元、幼少時代から家族によって音楽や美術になどの芸術に囲まれて育ちました。
その後さまざまな国で芸術を学んで30歳頃にアメリカに渡ります。ニューヨークではいろいろな新聞社でのアートディレクターを務めたり、イラストレーター、グラフィックデザイナーや講師などの仕事をしながら、様々な都市で巡回展を開いていました。そのためアメリカでもっとも活躍した芸術家のひとりであるといわれています。
初めて作った絵本は孫のために
レオ・レオ二は約40冊というたくさんの絵本を出版しています。そんなレオ・レオニですが、絵本作家デビューしたのは今から約60年ほど前の1959年で、当時49歳の時です。
孫のために作った「あおくんときいろちゃん」が初めの絵本です。孫と一緒に旅をした汽車の中で、退屈させないように聞かせたおはなしが絵本になりました。その本が書店にならんでいることをレオ・レオニはとても喜んでいたようで、絵本を作り続けるきっかけにもなったそうです。
後に1962年に52歳でイタリアに移り住み、「スイミー」やねずみの「フレデリック」をはじめとするたくさんの絵本作品を生み出しました。
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ユーモラスでもてなすのが大好き。いつも人に囲まれていた
レオ・レオニはとても楽天家でジョークが大好きな人だったそうです。人をもてなすのが大好きで、いつも彼の周りには愉快な人たちが集まっていたと、レオ・レオニの孫娘であるアニー・レオ二が残しています。
レオ・レオニは幼少期の頃部屋に小さな水槽を置き、そこでねずみやカエルなどの小動物を飼っていたそうです。レオ・レオニは幼少期にインテリの大人に囲まれて育っているので、その動物たちが彼の兄弟のような存在だったのでしょう。レオ・レオニの作品に動物が多いのもそのためなのかもしれません。
また孫娘のアニー・レオニは、彼の絵本に出てくるキャラクターは「レオ・レオニ自身」であると伝えています。
アニー・レオニいわく、スイミーは一番レオ・レオニに近いと感じ、「マシューのゆめ」のマシューもレオ・レオニだと思うようです。マシューの両親は医者か弁護士になってほしいと願うが、アーティストになりたいマシューと、親はビジネスマンになってほしかったけれど、芸術家であり絵本作家でもあるレオ・レオニ自身が重なっているのかもしれません。
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長く愛され続けるレオ・レオニの絵本
生涯たくさんの絵本を生み出したレオ・レオニですが、そのほとんどに動物が登場しています。色鮮やかで美しく、それでいて優しい印象を受けるレオ・レオニが描く動物は、思わず「ふふっ」と目じりが下がってしまうようなかわいらしさがあり、一緒に読む大人も癒されます。
そしてレオ・レオニの絵本は、毎回大人が「はっ!」と気付かされる事があると思います。毎回動物たちが教えてくれるメッセージは、人生の先輩でもあるレオ・レオニが未来ある子どもたちに伝えたいことだったのかもしれません。
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