出来上がった文章を整理・まとめるコツ 最後まで抜かりなく!

「ついに書き終わった~!」と、テーマにそってママコラムを書き終わった……と思っても、それで終わりではありません。

書き上げた当初は「私、天才かも!」と思う文章でも、後から見直してみると「えっ、あの時はうまく書けたと思ったのに……」ということが多々あります。

今回は、そんな出来上がった文章を整理・まとめるコツをご教授させて頂きます。

書き上がった文章はカレーのように一晩寝かせるのが大事!?

『ノルウェイの森』や『1Q84』で有名な作家、村上春樹さんは小説家になるために「嫌になるほど書き直した」と言われています。

日本を代表する小説家ですら、自分の文章をなんどもなんども書き直しているのですから、コラム初心者のアナタも自分の文章を読み直し、必要があれば書き直すことは必要です!

ただ、コラム初心者が闇雲にコラムを書き直すのは得策ではありません。

小説や論文の世界では1度書いた文章をそのまま投稿するのではなく、最低でも1日以上書いた文章を寝かせます。
不思議なことにカレーのように1日以上書いた文章を読み直すといろいろと”粗(あら)”が見えてくるものです。

「あれ? あの時は良いコラムだと思ったのに……」「えっ、なんでこんなところ間違っているの?」と寝かせた文章を読み直すと、いろいろと気づくところが出てきます。

このように1度書いた文章を寝かせ、見直すことで細かなミスを減らせるだけでなく、より良いコラムを書くことにもつながりますよ!

一晩寝かせた文章のドコを見れば良い? 注意すべき5つのポイント

さて、一晩寝かせた文章を読み直す際に、ドコを見れば良いのでしょうか?

もちろん、自分が書いた文章を読み直すだけでも、ミスを減らすことが出来ますが、予め確認すべきポイントを知っておく方がスムーズにミスチェックが出来ますよ!

そして、一晩寝かせた文章をチェックすべきポイントが次の通りです。
 

  • 1.誤字脱字
  • 2.表記の揺れ
  • 3.意味が通じない
  • 4.表現がふさわしくない
  • 5.全体を通して一貫性がない

 

1.誤字脱字

ママコラムを書いている時は「うん、完璧♪」と思っている文章でも、意外に誤字や脱字があるものです。
実は良く見ると書店やコンビニで販売されている雑誌の中にも、誤字脱字は少なからずあります。

誤字脱字は文章の推敲(すいこう)を専門とする校閲でも見落としてしまうことがあるほど、それだけ難しいということですが、それでも誤字脱字はないに越したことはありません!

ちなみに、どんな文章が誤字脱字なのか下記の例をご覧ください。
 

[誤字の例①]
子ども同士の県下は、放って置くと対辺なことになります。
[正解]
子ども同士のケンカは、放って置くと大変なことになります。

純粋な漢字の間違いによる誤字もありますが、同じ読みでも漢字の意味が違う誤字の場合もあります。
 

[誤字の例②]
子どもの直すために薬を飲ませた
[正解]
子どもの風邪治すために薬を飲ませた

日本語って難しい! 異口同音の漢字は意外に多くプロでも間違えることが多々あります。身近なところだと「以外」と「意外」や「若干」「弱冠」などが間違えやすいのでご注意を。

ちなみに「この漢字で正しいんだっけ……」という場合は、あえてひらがなで書くという誤魔化しテクニックもありますよ!

それでは脱字の場合もついでに確認しておきましょう。
 

[脱字の例]
毎日日、幼稚園のお弁当を作るのって、結たいへんですよね。
[正解]
毎日日、幼稚園のお弁当を作るのって、結たいへんですよね。

上記のように純粋な誤字脱字もありますが、タイピングミスをしてしまい、結果的に脱字につながったという場合もあります。
タイピングミスとして次のような間違いもありますのであわせて覚えておきましょう。
 

[タイピングミスの例]
kあさんのことを大好きな子もどたち。
[正解]
さんのことを大好きな子どもたち。

誤字脱字やタイピングミスによる地味なミスは、たった1回のチェックでは見落としてしまいがち。
だからこそ、二度三度と書き終わった内容を見直すことで、こういったケアレスミスを減らすとが出来ますよ!
 

2.表記の揺れ

「表記の揺れ」は、日常生活の中ではあまり聞かない言葉だと思います。
一般的に「表記の揺れ」とは、文中に出てくる表現が一定でないことを言います。

「文中に出てくる表現が一定でない」と言われても、ピンと来ないでしょうから、具体的にどういった文章が表記の揺れなのかを見てみるのが手っ取り早いと思います。
 

[表記の揺れの例]
子どもと遊ぶ時に、子供の目線になって考えることが、こどもの事を思うなら大事です。

日本語には「ひらがな」「カタカナ」「漢字」「英語」とさまざまな表現方法があり、同じ単語であってもひらがなにするのか、それともカタカナにするのか、或いは漢字で表すのかによって、その印象がまったく異なります。

ただ、同じコラムの中で「こども」「コドモ」「子供」「子ども」「KODOMO」と同じ単語を表す表現が、ぶれぶれに揺れてしまうと読者にとってその文がスムーズに入らなくなってしまいます。

出来上がったコラムを見直す際には、誤字脱字だけでなく文章の揺れにも注意してくださいね。
下記に文章の揺れをワザと残しておきました。

どこが間違っているかチェックしてみましょう!
 

[表記の揺れチェック]
ママからすると愛する我が子には、いつまでも元気でいてもらいたいもの。でも、いくらお母さんが注意しても、子どもはケガをしたり、風邪を引いたりしてしまいます。
母親としては、子どもが風邪を引いてしまうと、ついつい心配してしまいますが、風邪を引かない人間なんって一切いません!
[答え]
「ママ」「お母さん」「母親」と”母”に関する表記が統一されていない。

ちなみに表記の揺れは”記号”にも当てはまります。
漢字だけでなく「キロメートル」「km」「㌖」や「電話番号」「TEL」「tel」、「当たり前」「当り前」などの単位や単語、送り仮名に関しても、すべて同じ表記で統一するようにしてください。
 

3.意味が通じない

文章を書いている時には「ふふっ、この調子なら芥川賞狙えるかも!」と思っていても、いざ書いた文章を読み直してみると「これは本当にあの時、私が書いたの……?」とびっくりしてしまうことがあります。

特に勝手に筆が動き出す――というぐらい勢いよく文章を書いていたはずなのに、改めて自分が書いた文章を読んでみると前後のつながりがない。意味不明な文字の塊が出てくることがあります。
 

[意味が通じない文章の例]
我が家のトイレトレーニングは壮絶でした。子どもって、自由。今となっては良い思い出ですが。

さて、上記を通しで読んでみて意味がわかりますか?

文脈と文脈がぶつ切れで言いたいことはなんとなく分かるけれど、何を言いたいのか釈然としませんよね。

ノリノリで書いている時はこういった文章に気づかないものですが読み返して見ると「なんでこんなモノ書いたんだろう……」とびっくりしてしまうこともあります。

なお、こういったミスはサーッと読み直すだけだと見落としやすいのでご注意を。
 

4.表現がふさわしくない

親子の時間研究所は「親子のためのメディア」です。
少なくとも「日経新聞」や「週刊東洋経済」のようなビジネスパーソン向けのメディアではないので、忙しいママが構えることなく読めるように文章表現も柔らかく、わかりやすいものに整える必要があります。
 

◆それぞれのメディアのメインターゲットの傾向

  • ・親子の時間研究所:すべてのママ、パパ、出産を控えた方など
  • ・anan:20~30代のファッションに興味がある女性
  • ・週刊東洋経済:ビジネスパーソン、管理職、40代以上の男性

上記のように、各メディアにはそれぞれメインターゲット(読者)が異なってます。
また、それぞれのメインターゲットに合わせた特集が組まれるだけでなく、メディアの中で使われる漢字や文章表現も、それぞれの読者に合わせて統一されています。

あくまでイメージですが、各メディアごとに「子育て」について書いたとするのなら、内容も文章表現も含め下記のように違うと思ってください。
 

◆親子の時間研究所風
子育てに大切なのは、ママとパパの協力です! 子育てはママだけでやるものではなく、パパも含めた家族みんなでするもの。
 
◆anan風
ママだけど、自由でいたい。子育てって、やっぱりママだけじゃ出来ないから、パパの協力が必要不可欠。だから、今日からうちのグータラパパをイクメンパパに大変身させちゃいましょう!
 
◆週刊東洋経済風
子供を育てる母親の多くが孤独を抱えていると言う。男女参画社会が叫ばれて随分と経つが、果たして”働く男たち”は妻の子育てをきちんとサポート出来ているのだろうか?
今の時代、毎日忙しく働く男たちにも「イクメン」として、子育てへの参加が期待されている。

上記は、どれも似たような内容ではありますが、書かれている文章から受け取るイメージは、全く異なります。

「親子の時間研究所風」は、子育てに悩むママ・パパに近い素直な文体で書かれていますが、「anan風」の方はおしゃれな女性がターゲットだけあって「カタカナ語」や若い女性が好む表現が多く見受けられます。

最後の「週刊東洋経済風」は深刻そうで、硬く、どちらかというと男性向けですよね?

このように親子の時間研究所には、親子の時間研究所のメインターゲットにあった文章を書く必要があるのです!

ちなみにママコラムを書く際には、以下のポイントを参考にしてください。
 

  • ・なるべくポジティブな内容、雰囲気で
  • ・むずかしい漢字は控え、ひらがなを多めにする
  • ・回りくどい表現は避け、誰が読んでも理解されやすい簡素な表現を目指す
  • ・仕事や家事で疲れたママ・パパが気軽に読めるような、柔らかい文章を心がける

また、当たり前ですが「バカ」や「アホ」「ぶっ飛ばす」などの乱暴な言葉や汚い言葉も必要がなければ使わないでください。
(テーマや体験談として使わなければならない場合は別です。ただし、乱暴な言葉や汚い言葉を使わざるを得ないコラムを書く際には事前に編集さんに相談した方が良いでしょう)
 

5.全体を通して、文章に一貫性がない

自分が書いたコラムを一晩寝かせてみて「なんだか、しっくり来ないなぁ~」と思うことありませんか?

そういう場合は、コラムの内容に一貫性がないことがほとんどです。
 

[文章に一貫性がない例]
私の子どもは生のトマトが大嫌いですが、料理に入れると「トマト美味しい~」と食べてくれます。
でも、最近では生のトマトも「悪くないかもね」と食べてくれるようになりました!

さて、上記のコラムなんとなく理解しづらいと思いませんか?
冒頭では「トマトが嫌い」なのに「トマト美味しい~」と書かれているし、「生のトマトを食べられるようになった」とも書かれています。

なんとなく内容を理解することができますが、全体を通して読むよ「トマトが嫌いなのか、好きなのか、どっちなんだよ!」となんだかモヤモヤしてしまいますよね……。

このように一貫性のない文章は読者の理解を妨げます。

ストーリーとして「嫌いだったトマトが食べられるようになりました!」と言うのならわかります。
でも、連続した文の中で「生のトマトが嫌い」「調理したトマトは美味しい」「生のトマトが食べられるようになった」と書かれると、何だなんだか分からない。

だから、トマトが嫌いならトマトが嫌いで一段落。調理したトマトなら食べられるで一段落。

最後に「最近では生のトマトも食べられるようになりました!」で一段落というように、段落や見出しごとに一貫性があるかを確認し、全体を通して読んだ時に「主題」に沿った一貫性のあるコラムを書くようにしてください。

でも、間違いを恐れず書いてみて! 失敗を繰り返すことでアナタのコラムは進化する

今回の記事では、出来上がったコラムを整理・まとめるコツをご紹介しましたが、かく言うこのコラムを書いている私も、提出した記事に「ここ間違ってますよ!」と書き直しを指示されたり、怒られたりすることは未だにあります。
(お恥ずかしながら……)

でも、ミスを恐れて「完璧になるまでコラムを提出しない!」というのはNG。
アナタがコラムでミスをしても、ちゃんと親子時間研究所の編集さんがしっかり指摘してくれるのでミスを恐れずコラムを書きましょう!

子育てと同じく、トライ・アンド・エラーの精神でママコラムに関しても失敗と成功を繰り返すことで、アナタのライターとしての腕も上がります。
「まず、書く。そして見直す」という気持ちを忘れずに、アナタもママエイドとしてアナタにしか書けないコラムを書いて世の中に発表してくださいね!

 

 

ママサポーターになってコラムを書いてみよう!

 

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