太陽と影の位置を調べて、日の出と日の入り時刻を計算しよう。
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太陽と影の位置を観察して日の出、日の入り時刻、昼のながさ、夜のながさを計算してみませんか。
計算なんて難しそうと思うかもしれませんが、小学校の算数で習う知識で日の出、日の入り時刻、昼のながさ、夜のながさが簡単に計算できるのです。実際、私と長女の体験談をもとに日の出、日の入り時刻、昼のながさ、夜のながさの計算方法をお話したいと思います。
太陽と影の観察方法
太陽の観察方法
1.方位磁針で方角を調べて透明半球に記入します。
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2.油性ペンを透明半球にかざし、油性ペンの影が東西線、南北線の交点に重なるところにしるしを入れます。
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3.しるしをしたところが、現在の太陽の位置なので時刻を記入します。
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日の出と日の入り時刻を計算するのに1時間ごとの太陽の動きが重要になってきます。
私と長女のように秋、冬、春、夏とすべての季節の太陽の観察をしてもよいし、1日だけ選んで太陽の動きを観察して自由研究にまとめてもかまいません。
影の観察方法
1.方位磁針で方角を調べて影を記録用紙に記入します。
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2.つまようじを固定した段ボールを東西線、南北線が交わるところにおきます。
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3.線を引いたところは、現在の影の位置なので時刻を記入します。
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太陽と影の動きを同時に観察することで見られてきた関連性
太陽と影の位置を観察することで、太陽と影のでき方の関連性を見ることができます。
今回、私と長女が太陽の動きと影の動きを観察することで、影は太陽に対して反対側にできることがわかりました。
太陽は、東から出てきて南の空を通って西に沈みますが、影は西に現れ、北側を通って東に消えることを発見しました。
日の出、日の入り時刻の計算
計算前の下準備
1.太陽の位置を記録した透明半球の上に置き、1時間ごとに記録した太陽の位置を毛糸に複写します。
2.複写した毛糸の左端を合わせて紙の上に置きます。
毛糸の長さが昼のながさの時間を表すことで、夏は1番毛糸がながいので昼の時間がながく、冬は毛糸のながさが1番短いので昼の時間が短いことを発見できます。
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3.または、複写した毛糸で南中時刻(12時)に合わせておくと日の出、日の入りの遅い、早いが発見できます。
夏が南中から毛糸の端までの長さが1番長いので日の出が早く、日の入りが遅い、冬が南中から毛糸の端までが短いので日の出が遅く、日の入りが遅いことが発見できました。
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4.点と点との間のながさをはかります。
毛糸に複写した時、太陽の1時間ごとの位置を複写しました。点と点の間隔のながさをはかって1時間にどれくらい進むか平均を出します。
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私と長女がおこなった観察では、すべての季節で1時間に太陽は1.4cm、動きました。観察には誤差がつきものなので季節で多少の違いが出ることがありますが、基本は季節が変っても太陽が1時間あたり動く距離はかわりません。
例えば、太陽が1時間に進むながさが春は1.4cm、夏が3cmになることはありません。
○必要な算数の知識
物差しでながさをはかる。(小学校2年生の算数)
日の出時刻の計算方法
私と長女が計算した秋分の日の出時刻を例にお話しします。観察開始時刻が8時でした。
○計算の流れ
1.1日で1番最初に観察した時刻(点)から、点がない毛糸の端をはかります。
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2.日の出から最初の観察時刻までの時間を計算します。
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3.最初の観察した時刻から2で計算した時間を用いて日の出時刻を出します。
日の出時刻は、1番最初に観察した時刻より早い時刻になるので、1番最初に観察した時刻から、日の出から1番最初に観察した時刻までの時間(2で計算した時間)を引いたら日の出時刻が出ます。
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冬、春、夏も同じ方法で日の出時刻を計算できます。
○必要な算数の知識
足し算、引き算、掛け算、割り算(小学校1年生から小学校3年生までの算数)、時刻と時間の計算(小学校3年生の算数)、分数と小数の計算(小学校3年生から小学校6年生の算数)、四捨五入(小学校4年生の算数)
日の入り時刻の計算方法
私と長女が計算した秋分の日の入り時刻を例にお話しします。観察が終わった時刻が16時30分でした。
○計算の流れ
1.1日で1番最後に観察した時刻(点)から、点がない毛糸の端をはかります。
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2.最後に観察した時刻から日の入りまでの時間を計算します。
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3.最後に観察した時刻から、2で計算した時間を用いて日の入り時刻を出します。
日の入り時刻は、1番最後に観察した時刻より遅い時刻になるので、1番最後に観察した時刻に日の入りまでの時間を(2で計算した時間)を足したら日の入り時刻が出ます。
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冬、春、夏も同じ方法で日の入り時刻が計算できます。
○必要な算数の知識
足し算、引き算、掛け算、割り算(小学校1年生から小学校3年生までの算数)、時刻と時間の計算(小学校3年生の算数)、分数と小数の計算(小学校3年生から小学校6年生の算数)、四捨五入(小学校4年生の算数)
国立天文台のデータと比較
計算したデータが、国立天文台が発表しているデータと大きく異なっていないか確かめます。下記のサイトにアクセスすることで国立天文台が発表している日の出、日の入り時刻と比較できます。
私と長女は秋、冬、春、夏と4回観察をおこなったので4日くらべましたが、1日だけ観察した方は1日を計算したデータと国立天文台のデータと比較してみてください。
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上の図のように、私と長女が計算した日の出、日の入り時刻と国立天文台が発表した日の出、日の入り時刻では多少の違いがみられましたが、大幅な違いは見られませんでした。記録した透明半球の大きさによりますが15分以上の違いが見られたら再度計算してみることをおすすめします。
私と長女が計算した日の出日の入り時刻と、国立天文台が発表した日の出、日の入り時刻では1分から4分の違いが見られました。このような誤差はよくあります。なぜ、誤差が出るかというと下記の誤差がでる原因を参考にしてみてください。
誤差が出る原因
1.物差しがさしているメモリが曖昧の時、人にとって読み方が変わってきます。
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例えば上の図のながさを、長女は2cmと読みましたが、私は2.1cmと読みました。このようにメモリが指している場所がはっきりしていない時、人によって読み方に違いがでてきます。
2.太陽の位置を記録する時点がきっちり指定の場所に打てているとはかぎらないから。
太陽の位置を透明半球に記入する時、東西線、南北線が交わるところにきっちり点を打ったとしても、他の人が必ずぴったりと同じ場所に点を打てるとは限りません。
昼と夜のながさを計算してみよう。
日の出、日の入り時刻がわかりましたら昼のながさを計算できます。
昼のながさの計算の仕方
昼の時間は日の入り時刻から日の出時刻をひいたら計算できます。
例えば、私と長女が計算した秋の日の出時刻が5時51分で、日の入り時刻が17時51分でした。よって、秋の昼のながさは17時51分-5時51分=12時間でした。冬、春、夏、国立天文台のデータも同じように昼のながさを計算して、下記の表を作りました。
○必要な算数の知識
時刻と時間の計算(小学校3年生の算数)
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夜のながさの計算
夜の時間の計算は、1日の24時間から、昼のながさを引いたら夜のながさの時間がでます。
例えば、私と長女が計算した秋の昼の時間は12時間でしたので、秋の夜の時間は、24時間-12時間で=12時間でした。冬、春、夏、国立天文台のデータも同じように昼の長さを計算して、下記の表を作りました。
○必要な算数の知識
時刻と時間の計算(小学校3年生の算数)
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わかったこと
夏は昼の時間が14時間30分程度で1年のうちで1番ながく、夜の時間が9時間30分程度で1年のうちで1番短いこと、冬は昼の時間が9時間30分程度で1年のうちで1番短く、夜の時間が14時間30分程度で1年のうちで1番ながいことがわかりました。春と秋が昼の時間と時間が12時間前後でほぼ同じになることが発見できました。
太陽と影の動きから日の出、日の入り時刻、昼の時間、夜の時間の計算まで今回のコラムで説明しました。コラムを読むだけでは難しいことをやっているなと思うかもしれませんが、1つ1つ確実にやっていけば簡単にできる観察ですし、計算に用いている知識は小学校の算数で習うものです。
しかし、小学校3年生の長女にはこれから小学校で習う算数の知識ばかりでしたので、こんなこと算数で習うよという程度に教えました。子どもが小学校4年生から6年生の子どもにやりがいがある自由研究ではないでしょうか。さぁ自由研究に太陽と影の動きを観察して、日の出、日の入り時刻、昼のながさ、夜のながさを計算してみませんか。