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2018年12月20日

構音障がいだった苦悩。自分の子どもにできること。

【構音障がい】と言う言葉を皆さん聞いたことがありますか?

構音障がいとは、話し言葉の特定の音が正しく発音されない状態をさし、話し言葉を構成している1つ1つの音が、正しく音を構成することができないことを【構音障がい】と言っています。
例えば「せんせい」が「ちぇんちぇい」、「つき」が「ちゅき」、「いす」が「いしゅ」と言うような発音になってしまいます。私も構音障がいの1人でした。構音障がいだったために、小学校で冷やかしからかいの対象となりすごい嫌な思いをしました。

私の経験を通して、構音障がいの苦悩や発音異常を指摘されたときの対応について話したいと思います。

構音の発達の順番

母音5つの発達についての研究によると、1歳では「あ」はよく聞き取れますが、「い」「う」は不明瞭、「え」「お」は40%くらいしか聞き取れません。それが3歳を過ぎると「あいうえお」の母音5つの85%が正しく聞き取れるまでに発達してきます。5歳になると、母音は3歳児とそれほど変化しませんが、子音がはっきりとしてきます。
つまり、2歳・3歳では発音ははっきりしなくても障がいではないのです。

問題は4歳半になっても「せんせい」が「ちぇんちぇい」、「つき」が「ちゅき」、「いす」が「いしゅ」などの発音が続いているかどうかです。

構音障がいの原因

構音障がいはさまざまな原因によって生じますが、大きく分けると、形の問題によるもの、運動の問題によるもの、明らかな問題のないものに分類できます。

1.形の問題によるもの→品質性構音障がい
病気やけがのために、音を作る時に使う器官が欠損、形の異常のために起こる発音の問題で、器質性構音障がいと呼ばれます。
先天的なもの・・・舌小帯が短いなどの舌の形態の異常
口蓋裂(口の天井の部分が開いている状態)、粘膜下口蓋裂(口蓋垂、いわゆる「のどちんこ」が割れている状態)、鼻咽腔閉鎖不全(話をするときにことばが鼻に漏れたり、抜けたりする状態)
後天的なもの・・・がんなどの切除手術によるもの
舌がん術後に舌の1部がなくなり、発音がおかしくなります。
顎がん術後に口腔と鼻腔の境目である上あごが1部なくなり、発音がおかしくなります。

治療・療育
品質性構音障がいの場合は、原因となっているからだの部分の治療が優先されます。耳鼻咽喉科や口腔外科において、必要な治療を終えたあとに正しい発音の仕方を学びます。

2.運動の問題によるもの→運動障がい性構音障がい
脳卒中やパーキンソン病など、発音に関わる動きをコントロールする神経の病気が原因で起こる発音障がいです。思い通りに舌や口を動かせず、発音に異常がでます。

治療・療育
運動障がい性構音障がいの場合は全身の動きが関連しますので、体の使い方を学ぶとともに、多少不明確な話し方であっても、相手に伝わる工夫をすることでコミュニケーションという本来の言葉の機能を果たすことができます。

3.明らかな問題のないもの→機能性構音障がい
1や2のような明らかな原因はないのですが、発音に誤りがあるタイプを「機能性構音障がい」と言います。小学校入学間近なのに赤ちゃんことばが治らない(「カ行音」が「タ行音」になる、「サ行音」が「タ行音」になる)、子どもの頃に身に付けた発音の誤り(くせ)が大人になっても治らないといったように、脳や神経、聴覚などに異常がないにもかかわらず発音がうまくできない場合には、機能性構音障がいの可能性を疑います。

治療・療育
機能性構音障がいの場合は言語聴覚士などの専門家から、適切な指導を受けることにより、ほとんどの場合は比較的短時間に改善し、将来的に何の問題も残さなくなるものです。

私は3にあたりました。

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構音障がいを指摘され苦悩の日々

私は10歳まで「せんせい」が「ちぇんちぇい」、「つき」が「ちゅき」、「いす」が「いしゅ」などの発音が続いていました。
私が発音のことを言われたのは小学校1年生の1学期でした。国語の時間に音読をさせられました。その時に、あなたの言葉は「つ」が「ちゅ」、「す」が「しゅ」など赤ちゃん言葉になっていると言われました。
クラスメイトの前で言われ私はとても傷つきました。音読を何回もクラスメイトの前でやり直しをさせられました。
そんなこともあって「赤ちゃん言葉」と冷やかしからかいを受けるようになりました。

わたしは「つき」と言っているのに、聞く人にとっては「ちゅき」に聞こえてしまうのが恥ずかしくなり、授業で音読をする、人前で話すことが恐怖に感じ嫌になりました。
母にも私の発音がおかしいことは伝わっていましたが、重度自閉症の兄にくらべたらおしゃべりができて、きちんと皆にあわせて行動ができていたので、私の発音がおかしいことはあまり気にしていませんでした。

結局私は、発音の療育を受けていません。

さらに3年生、4年生になると構音障がいによる冷やかしからかいが激しくなりました。「もう1度1年生に戻ってあいうえおの勉強しなおせ」、「お兄ちゃんと一緒の学校へいったら」などひどい言葉をあびました。
私の家の近所に住む子が、重度自閉症の兄のことを知っていたので、その子を中心に私の兄のことや私の構音障がいの冷やかしからかいはエスカレートしていきました。
勉強にもついていけれてない時があったのでなおさらです。

さすがに、耐えきれなくなり4年生の2学期に担任の先生に「もう学校に行くことが嫌だ。私がまともに発音できないことを面白おかしくからかわれることがつらい」と泣き泣き訴えました。

すぐさま学級会が開かれ、私の構音障がいのことの話し合いが行われました。それ以来、構音障がいによる冷やかしからかいがなくなりました。
私も成長とともに構音障がいが自然に治癒したのか、環境が変わっても発音がおかしいと言われることはなくなりましたが、いまだに私は活舌がよろしくありません。

構音障がいの経験を通して

私は構音障がいだったので、音読で冷やかしからかいを受けたため音読をすることが嫌いになった影響が大きかったかもしれませんが、他の家庭にくらべ子どもにあまり絵本を読んであげられてないような気がします。
そのため、長女も次女も言葉の出だしがとてもゆっくりでした。
もっと赤ちゃんの時にしっかり本を読んでいれば良かったと後悔しましたが、3歳で急にべらべら話だしたときはほっとしました。

幼稚園から指摘があったわけではありませんが、長女が小学校入学の前の年に子ども家庭センターで発達検査と発音の検査をしました。言葉の出だしが遅かったので言葉の発達が気になっていました。
小学校で私みたいに構音障がいで冷やかしからかいを受けることによって、私みたいにつらい思いをしてほしくなかったという思いが大きかったです。

検査を受けて正解でした。
発達検査の結果、言葉で表現することが苦手なことが判明し、発音の検査では「サ行」、「ザ行」、「つ」が「ちゅ」、「す」が「しゅ」、ラ行とダ行の聞き分けができていないことがわかりました。
その時に、ことばの教室に通級をすすめられ、すぐ申し込みをしました。迷いはなかったです。
ことばの教室に通い始めてもうすぐ2年です。長女は現在2年生ですが、ほぼ発音は上手になりました。
もうすぐ卒業です。

長女の申し込みと同時に、次女もことばの教室の申し込みをしました。
次女も言葉が遅かったので、おそらく発音の発達も遅いと考えていました。申し込みをしたときまだ次女は3歳で、ことばの教室に通うのには早すぎたので5歳になって発音が気になるようだったら通うことにしました。

今年5歳になった次女、意識してきくとやはり「サ行」、「ザ行」が言えていないことが目立ちます。長女がことばの教室に通級していたので、長女の言葉の相談をするついでに次女の言葉の相談をしました。
先生からの答えは長女がもうすぐ卒業だから、長女が卒業したら次女がことばの教室に通うというように話が進みました。
自治体によるかもしれませんが、私たちが暮らす自治体では発音の訓練は小学校入学前の年から(年長)はじめます。来年次女は年長です。

長女が通っている、次女が通う予定のことばの教室は現在待機が多くなかなか入ることができません。
他の言語訓練施設も半年待ちとかよく耳にします。発音の訓練は個人の指導が主なので、そのような事態になるのだと思います。

結局療育を受けられないまま小学校中学年になってしまうこともあります。早めに動いたことが長女や次女の言葉の発達のために適切な時期に適切な療育を受けることができたと考えています。

発音異常を指摘されたら

幼稚園や保育園で発音異常を指摘されたら、すぐさま療育センターや子ども家庭センターに相談しましょう。指摘されなくても子どもの発音が気になりましたらすぐ行動しましょう。

子育てはやり直すことができません。時間は決して戻らないのです。

小学校にあがりあの時、発音療育を受けておけばよかったと思った時では遅いのです。

構音障がいに障がいとついていますが、障がいとつけるのには違和感があるという意見が多いようです。
私が成長とともに自然に治癒したように、小さい頃の構音障がいは自然とともに治癒すると考える人が多く、発音の療育を受ける必要がないと考える人が多いように思えます。
だからといって、きちんと音を組み立てられないと子どもは、私がされたように周りの人から冷やかしからかいを受けるようになります。なので、こういった課題を先送りせずに、適切な時期に適切な療育を受けさせましょう。

明らかな問題がない構音障がいは、療育に通うことで小学校低学年までに正しい発音を身につけることができます。幼稚園や保育園で指摘されたけど、まだ小さいから様子を見ようと考え、小学校になってやはり発音が気になるから療育しようでは遅いのです。

構音障がいをを直してあげたいと考えるならすぐに動きましょう。迷っている暇はありません。

okimiwa

高等学校教員(理科)と学芸員の資格を持っている、元半導体レイアウト設計の技術者です。3歳上に重度自閉症の兄がいます。

子どもは2011年3月生まれの長女と、2013年4月生まれの次女がいます。現在、女児2人の子育てに奮闘中で子育ての成功、失敗から学んだことを皆さんに読んでもらえるように苦手な文章作りに試行錯誤しながらコラムの作成しています。

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