「調べる習慣が身につく1冊」は小学生にもオススメ

この春、小学生に入学した6歳の次男。今でこそ文字の読み書きもひと通りできて、好きな本も問題なく読めていますが、3年前の幼稚園入園時は文字や言葉に対してまったく興味を示しませんでした・・・。そんなときに出会ったのが、今回ご紹介する「ことば えじてん」。わくわくしながらページをめくっていくことで、言葉を知る楽しさだけでなく気付けば自分で調べる習慣までつくイチオシの1冊です。
入園前の子どもも小学生も!長く楽しめる「じてん」

「ことば えじてん」
編集人:芳賀靖彦
発行所:学研教育出版
さまざまな言葉や意味、使い方がかわいらしいイラストとともに紹介されている辞典。国語事典のように分からない言葉を調べることも、好きなイラストがのっている言葉の部分を読んで楽しむことも可能。絵本と辞典のいいところがぎゅっと詰まった一冊です。
中ページはすべてひらがなで書かれているので、文字を覚え始めのような小さな子どもはもちろん、言葉の意味を調べる辞典として、小学生以上も楽しく読めるような内容です。
表情豊かなイラストに次男の目が釘付け

こちらは次男が幼稚園に入園したころに購入した絵本。本屋に立ち寄ったとき、表紙と裏表紙にたくさん描かれたかわいらしいイラストが次男の目に入り、「これおもしろそう!」と手に取ったことがきっかけでした。当時、数や生き物などには興味があったものの、言葉や絵本にはあまり興味を示していなかった次男。
私はそのことをあまり深く考えてはいませんでしたが、「もう少し言葉や絵本に興味を持ってもらえたらうれしいな」とは思っていたころ。本屋さんに寄ると、いつもならば生き物の本を手に取ることの多かった息子が、それ以外の本に珍しく興味を持ったため「いいきっかけになるのでは」と思い、購入にいたりました。
「見て楽しむ」から「辞典として使う」ができるように

最初は好きなイラストが書かれたページだけを開いて、楽しそうに見ていました。そのうち、ページを最初の方からめくって、少しずつですがじっくりと読むように。とはいっても、読み始めた年少さんのころはまだ文字が読めなかったので、イラストを目で追い、本人が気になった言葉の意味の部分を私が読んで教える、といった使い方をしていました。
転機になったのは、文字を習いはじめた年中さんのころ。文字を知り「本を自分ひとりで読める」楽しさを知るように。その中で意味の分からない言葉が出てくることがあったとき、「えじてんを見て調べてみたら」と促すようにしました。そこでこのえじてんで言葉を調べる使い方をできることを理解。すると、知りたい言葉の意味の説明があるページを発見。
「ママ見て!この言葉がのってたよ!」言葉の意味が理解できたことはもちろん、自分で調べて見つけることができて嬉しかった気持ちを満面の笑みで教えてくれることが増えました。
本を読む楽しさを知る手助けに

年長さんに上がるころになると、文字もひと通り理解できるようになったので自分ひとりで読める絵本の幅も広がりました。その中で知らない言葉が出てくると、私が声がけをしなくても、自分でえじてんで調べて理解することも増えました。今思い返してみると、言葉の意味を調べることで絵本の内容がより理解できるようになり、本を読むことが楽しくなる・・・といった好循環が生まれていたのだと思います。
そのころから、土日のどちらかで近所の図書館に行き、好きな本を借りてくることが多くなりました。タブレットで映像を見ることが好きなイマドキな面もありますが、同じくらいに本を読むことも好きになったのもこの時期。このえじてんが次男に本を読むことの楽しみを教えてくれました。
生き物好きの息子が図鑑好きに

このえじてんは、言葉と意味だけが並んでいるのではなく、ところどころにコラムページがあることも大きな特徴。次男が興味を持っていた数について書かれているページは「穴が開くのでは?」と心配するほど熟読していました(笑)。
それ以外のコラムページにも、乗り物や食べ物といった子どもが興味を持つものがいろいろと描かれています。また、お兄さんお姉さんが使うような国語辞典と同じように、五十音順に言葉がならんでいて、巻末には索引もついています。子ども用ですが、構成は大人用の国語辞典と同じ。辞典の正しい使い方も自然と身につくようになっているんです。
次男の小さいころからの生き物好きは、小学生になった今も変わりませんが、小さな昆虫を追いかけることがメインだった小さいころと違うのは、本から情報を得るようになったこと。特に生き物図鑑が大好き。今では、図書館で借りた本を読み込んで覚えた知識を私に教えてくれることも多いのですが、大人の私が知らないような知識ばかりで、6歳にしてまるで生き物博士。好奇心の塊のような息子の成長ぶりに、日々驚かされます。
調べる習慣をつけると自信にもつながる

本を読むことでより生き物好きに拍車がかかった次男。先日は、本で見たラッコを見るために思い切って鳥羽水族館まで出かけました。私もラッコの実物を見るのは生まれて初めて。次男の好奇心が私たち大人の興味の幅まで広げてくれています。
言葉を知ることは、単に意味を知るだけでなく好奇心や見る世界まで広げてくれることにつながると教えてくれたのが、この絵本。読むだけでも十分に得るものがありますが「調べる」ことを知るきっかけとしても最適です。
言葉の意味を聞かれたときにすぐ親が答えてしまうのではなく、「自分で調べてみたら」とこの本を使って調べることを促すことがポイントではないかと思いました。「自分で調べる」ことができた、次男の顔は自信に満ちあふれていました。小学生になった今もリビングで一番目につく場所に置くようにしています。長く使える1冊なので、ぜひ手に取ってみてることをオススメします。