ハイハイが長い子ども、しない子ども

同じぐらいの月齢の子どもはもう歩いている、自分の子どもはまだ歩かないの?ハイハイばかりで心配してしまう人がいます。実は私もその1人でした。ハイハイを同じ月齢の子どもより早く始めたのに、歩き出したのは同じ月齢の子どもと同じぐらいか少々遅かったぐらいです。

どこのママも早いことには別に何にも思わないようですが遅いことに敏感になってしまっています。全員が早く歩き始めたほうがいいと思っているところが共通しています。しかし、ハイハイは発達に重要な機能を果たします。

また、ハイハイをすっ飛ばして歩いた子どもは子どもで心配事があります。そんな皆様の悩み事を少しでも解決できるように今回ハイハイをテーマにしてコラムを書かせていただきます。

ハイハイの重要性

ハイハイで全身の筋肉やバランス感覚が鍛えられる

大人がハイハイをしてみるとよくわかるのですが、四つんばいで頭を上にあげた姿勢はそれほど楽なものではありません。人間は身たいの重さに対して頭がとても重いため、首や肩、そして首や肩を支えるさまざまな部分に負担がかかるのです。さらに、胴体を支える状態で動くため、腕や脚の筋肉や、バランス感覚も鍛えられます。

また、ハイハイは手のひらは床についてふんばっている、足の親指で床を蹴るようにして進むなど、方向転換します。ハイハイは身たいのすみずみまで使う全身運動であると言えるのです。

早い段階で行動範囲が広がり、精神的な発達に役立つ

ハイハイをすることで赤ちゃんの行動範囲はより早い時期にぐっと広がります。触りたい、動きたいという要求がかなえられ、たくさんの刺激を受けることができるようになるのです。これは、赤ちゃんの精神的な発達に非常に役立つことだと言われています。

ハイハイをしないで立ってしまった。大丈夫?

ハイハイをしないまま1人歩きに移行することは問題ではありません。乳児期後半に腰すわりを経て1人歩きへと進んだのであれば、その赤ちゃんにとってハイハイよりも歩くという動作が適していたということなのでしょう。

シャフリングをする赤ちゃん

ハイハイをしない赤ちゃんの中には、座ったままの姿勢でお尻をズリズリとすりながら移動する赤ちゃんがいます。これは「シャフリング」といわれるユニークな移動手段です。

○シャフリングをする原因
シャフリングをする原因は以下3つの原因があると言われてます。
1.うつぶせを嫌がります。
2.寝返りをしない、またはできるのにやりません。
3.脚を床につけるのを嫌がります。

○シャフリングをする赤ちゃんの特徴
1.両脇を抱えて抱き上げた時でもひざを曲げたままのことがあります。
2.お座り以降の発達が遅れがちになることが多く、歩き始めるのも遅めな傾向があります。
3.知的な発達には問題はありません。
4.赤ちゃんの4割は、兄弟姉妹や両親のいずれかにシャフリングベビーがいるまたはいたという統計があります。
5.ずりばいもハイハイもせずに立つステップに入ることがほとんどです。
6.歩き始めれば下肢全体の成長もほかの子に追いつきます。

ハイハイをしない原因

うつぶせの姿勢が苦手

首がすわった直後の赤ちゃんにとっては、首で頭の重みを支えることは負荷が大きいものです。首だけでなく肩や背中に十分な筋力が備わらないうちに赤ちゃんをうつぶせにすると、頭を持ち上げた姿勢を維持できず、頬や顔面が床についてしまいます。

腰すわりが不充分

うつぶせは嫌がらない、首がすわっているのにハイハイに進まないという赤ちゃんについて考えられる原因として、腰すわりが不充分であることが考えられます。

腰がぐらぐらする間はハイハイ適齢期ではないので、腰がすわる時期まで見守りましょう。ハイハイは、手をつかずにお座りできるくらい腰が安定して初めて可能になります。ずりばいを嫌がらない赤ちゃんであれば、しっかり腰がすわるにつれ、お腹を持ち上げた四つんばいの体勢をとることが増えていくでしょう。

筋力の不足

上半身を肘や腕で支えて移動するずりばいには、首や肩だけでなく腹筋、背筋が必要です。腰すわり同様、ずりばいは下半身の筋力もあるほうがスムーズです。また、腰すわり後の赤ちゃんがハイハイをするにも、全身の適度な筋力の発達は欠かせません。筋力は日々の暮らしの中で徐々についていきます。

意欲が薄い

神経や筋力が十分に発達していても移動する意欲がないのかもしれません。体を動かしたい、気になるものがある、誰かのそばに行きたいといった気持ちが薄いうちは、自力で移動しようとは思わないものです。

股関節に問題がある

股関節脱臼の可能性も考えられます。大腿骨の先端が骨盤におさまらず、外れている外れかけている状態です。脚のつけねの皺の数が左右で明らかに違う、左右の脚の長さが違う、股関節が開きにくいまたは開きすぎる、足を曲げた状態で股を広げるとポキポキ音がするなどの特徴がありますが、ハイハイ前後の時期の乳児の股関節脱臼は発見が難しく、専門家でも診断に時間がかかることもあります。

知覚機能の未発達

聴覚や視覚が弱いケースが考えられます。これらの機能は1カ月と3~4カ月の乳幼児健診でもチェック項目に入っているので、ずりばいの時期に入る前に経過観察を指示されているなら、これも原因の1つです。

また、以上の理由以外で低緊張である可能性も考えられます。低緊張とは、自分の体を支えるための筋肉の張りが弱い状態のことをいいます。そのため、思うように体の動きをコントロールができません。

ハイハイしないと転びやすくなるの?

ハイハイをしないで歩いた子の親がハイハイをさせないと転びやすい子になるのではと小児科に相談しに来ることがあるのですが、実は心配ないのんです。

子どもは神経と筋肉の連携が発達してきたら自然にできることが増えて行くので、子どもは自然に日常的な技能を習得していきます。

ハイハイを促す方法

赤ちゃんにハイハイをしっかりしてほしいと考える方、まずは少し遠くにお気に入りのおもちゃを置いてみるなどしてハイハイを促しましょう。あまり遠くに置くのではなく、最初は「少しだけ動けば手が届く」という微妙な位置、お座りをした赤ちゃんが前に手をつき、前かがみになれば届く程度です。そこから、徐々におもちゃを置く位置を遠くしていきます。ママがちょっと離れたところから赤ちゃんを呼んでみるのもいいです。

腕の力を鍛える、バランス感覚を養えるほか、体を動かすことで脳の発達も促すならば、赤ちゃんにしっかりハイハイをさせてあげたいですね。だから、ハイハイばかりしてなかなか歩かないことは心配がないことです。

ハイハイをしない赤ちゃんの問題ないことを忘れてはいけません。ハイハイをしないのは赤ちゃんの個性だと思って受け止めてみましょう。子どもの心配事を個性として受け止めることで育児に対するストレスが少なくなるでしょう。

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