元保育士が考える魔の2歳児の関わり方のアイディア
魔の2歳児がやってきて、どうしたらいいか悩んでいませんか?
我が子と一緒にお出かけすることも、何をするのも楽しかったはずの子育てが、2歳に向かうにつれてだんだんいつものようにいかなくなって悩んでいませんか?
2歳の時期は保育業界では『第一次反抗期』と呼ばれる時期で、イヤイヤしている姿を見て『あ!成長してるんだ!』と嬉しく思うことも多いんです。
でもこれは、親ではなく保育士だから感じることで、親の立場になってみると、訳のわからない我が子のイヤイヤに翻弄されてしまい、日々の生活が思うように進まなくて困ってしまうことの方が多く感じます。
そこで、元保育士(2歳児担任)だった私が実践するイヤイヤ期の子どもとの関わり方アイデアをシェアしていきます。
全ての子どもに効果があるわけでも、これが正しい関わり方でもありませんが、まだ試したことがない方法があるかもしれません。
今日の育児が少しでも楽しくなるようなヒントをシェアできればと思います。
そもそも子どものイヤイヤってなぜ起きるの?
そもそもイヤイヤ期って何でくるのだろう??と疑問に思う方もいると思います。
子どもの成長は生まれた時から右肩上がりに高速に成長していて、特に脳みその成長は5歳までに大人の80%成長が完了します。
脳みそは、記憶や言葉、考える力など私たちが生きていくなかで使っている沢山の能力を保存していきます。
特に2歳頃の子どもたちは、喋り出しまでに約1400語ほど脳に蓄積してから喋ると言われています。
この1400語の蓄積が出来てくると、やっと10〜15の発語が生まれます。
子どもにとって言葉を使えるようになるということは、新しいおもちゃを手に入れたことと同じなのです。
そのため、喋り出してきた頃から徐々に子どものイヤイヤが始まると言われています。
イヤイヤ期の子どもの考えていることは?
イヤイヤが増えてくると『ああ、この子は私のことが嫌いなのかもしれない』と落ち込んでしまうことがあるかもしれません。
実はこれはむしろ反対で、心を許せる、信頼できる相手だから『イヤイヤ』ができるのです。
受け止めてもらえる、応えてもらえる、何か解決をしようとしてくれる。
2歳の脳みそはそこまで発達しているんですね。
だから落ち込まなくていいのです。
まずは子どものイヤイヤを『クイズ』だと思って接してみるところから始めましょう。
元保育士が提案するイヤイヤ期の関わり方3選
長々と2歳の子どもの発達について、元保育士的観点からシェアしてみましたが、具体的にどんなふうに関わってみたらいいのだろう?ということで、アイディアを3つご紹介していきます。
参考になることもならないことも、1つのアイディアとしてみてもらえたら嬉しいです。
1.子どもの気持ちに共感してみる
子どものイヤイヤしている理由が、わからなかったとしても『嫌だったの?』と一言声をかけてみると、子どもの態度がくるっと変わることがあります。
自分に注目してほしい、話を聞いてほしい、自分でもどうしていいかわからないという時にイヤイヤを発揮することも多い子どもたち。
理由がわからない時でも、『嫌だったの?』と今の気持ちに共感することで子どもは受け入れてもらえたと感じ、喋れる子は『嫌だったの!』と自分の気持ちを説明するかもしれません。
まだ言葉がはっきり出ない子には、『嫌だったの?』と目を見て声をかけること、それから『抱っこする?』や『ぎゅってする?』などのスキンシップの提案を組み合わせると止まっていた場所から動き出すことができることもあります。
2歳頃の子どもは大人が思っている以上に物事を考えて日々成長しながら生きています。
けれど、子どもは完璧ではないからときどき大人の力が必要になるんですね。
そんな時に『どうしたの?嫌だったの?』と子どもの気持ちに寄り添うことでより強い親子の絆が生まれていくのかなと思います。
2.暴走しているときは静かなところへ移動する。
保育園でもよく見かける場面ですが、イヤイヤがヒートアップしてどんなに声をかけても、泣き続けたり、大きな声で何か主張している時は、興奮状態が続いてしまっています。
子ども自身もどうしていいかわからないけど、涙が止まらない、とにかく大騒ぎになって困ってしまうことってありますよね。
こんな時はとにかく場所を変えることで気持ちに切り替えがつきやすいです。
なるべく静かなところに移動して子どもが落ち着くまで待ちましょう。
抱っこを求めてきたら快く応じることで興奮状態を落ち着けることができると思います。
『抱っこ癖がつくから』と抱っこはなるべくしないようにしているママも、興奮状態の時や子どもが抱っこを求めている時は抱っこOKです。
抱きしめられることでオキシトシン(愛情ホルモン)が分泌され、いらだちも解消されます。
抱っこやハグは心をリセットするのにとっても効果があります。
3.子どもと距離を取る
イヤイヤがどうしても止まらない、触られるのも嫌がる、どうしようもない。
そんな時は思い切って子どもから離れて観察して見ましょう。
離れる距離は子どもの視界から消えるけど、親は子どもの様子が確認できるような距離が目安です。
これは、大人の言葉が入っていかない、移動もしない、そんな時に有効です。
大人も一人になりたい瞬間があるように、子どもも一人で頭を冷やしたい(と思っているかはわかりませんが)時があるのかなと思います。
親が見守れる位置から一人になった子どもの様子を観察して見ましょう。
子どもと離れることを怖がる親もいますが、無理に子どもに行動をさせようとすると親にとってもストレスが大きくなってしまいます。
お互いストレスがぶつかっていると、このイヤイヤ期はなかなかうまく切り抜けられないことが多いので、離れる選択もいいかなと思います。
子ども自身が自分の気持ちに折り合いをつけて、親の元へ歩いてきたり、親を探し呼んだりしたらいつものように関わってOKです。
イヤイヤ期の子どもの行動まとめ
イヤイヤ期の子どもの行動は大人にはわからないことだらけ。
なんでそんなことに執着するの?なんで怒ってるの?なんでやらないの?など、なんでだろう??と感じることが多くあると思います。
子どもにとってはその行動の全てが始めて社会性を発揮する瞬間になっています。
親との関わりから友達、外の大人と関わる第一歩がイヤイヤ期なのです。
この時期のことはほとんど記憶には残りませんが、威圧的に関わったり、無理やり大人の思うように行動をさせてしまうと、次の反抗期、また次の反抗期や普段の生活の跳ね返りが強くなります。
子どものイヤイヤを力でねじ伏せようとすれば、子どもは今まで以上の力でもっと主張をしてきます。
要求が小さいうちに、受け止めてあげること、短い時間で気持ちの切り替えをしてあげることがお互いのストレスを最小限に抑える方法なのかなと、2歳児担任をしている時に感じました。
もし実践できるアイディアを紹介出来ていればとても嬉しいです。
日々の子育て、無理せず、たまには誰かに投げて代わりをしてもらったり息抜きをしながら生活していきたいですね。