昔話リメイク遊び
はじめに
お子さんのお気に入りの昔話絵本は何でしょうか。男の子なら「桃太郎」「金太郎」など強そうな主人公が元気に活躍するお話、女の子なら「シンデレラ」や「白雪姫」などのプリンセスストーリーを挙げることが多いのではないでしょうか。今回は、親子で楽しめる「昔話リメイク遊び」についてお届けします。
「もし○○(昔話の主人公)が近くにいたら」遊び
まずは、「もし○○(昔話の主人公)が近くにいたら」遊びです。私の子ども時代の話になりますが、バーネット作「少女パレアナ」を原作とするアニメ「愛少女ポリアンナ」がテレビで放映されていました。物語に出てくる「良かった探し」を真似て、もしポリアンナがこの場面にいたらどうするか、などと想像して遊んだことがあります。このように、昔話や名作の主人公は、大抵ポジティブな思考の持ち主です。コロナに対する不安でお出掛けもままならず、ネガティブ思考に捕らわれやすい時期だからこそ、お気に入りの主人公を味方に、乗り気ってみてはいかがでしょうか。
「もし『○○』(昔話のタイトル)が△△(場所や時代)の話だったら」遊び
次は、「もし『○○』(昔話のタイトル)が△△(場所や時代)の話だったら」遊びです。
円山夢久『の魅せ方入門 9つのレシピ』には、「桃太郎」のリメイク方法とその実例が書かれています。私はこれをヒントに、小学校二年の息子と、「さるかに合戦」や「桃太郎」のリメイク遊びをしてみました。時代や場所の設定を変えるだけで、恐竜時代の話にも企業小説にもなるこの遊びは、ぜひおすすめです。物語の骨子を捉え、またネーミングのセンスや文章力もアップするかもしれません。
物語の続き遊び
最後にご紹介するのは、「昔話の続き遊び」です。子ども向けの本とはいえ、昔話には悲しい結末を迎えるものや、主人公が報われず救いのないものも意外に多いのです。
私も、アンデルセンの「人魚姫」や「鈴の兵隊さん」を子どもの頃に読み、何ともやりきれない思いを抱えたものでした。息子も、どうしてこんな悲しい話があるのか、と不満そうでした。そこで、全くのオリジナルストーリーを付け加えて、昔話の続きを作ってみてはいかがでしょうか。
ちなみに、私の作ったのは「かぐや姫」の続きで、求婚していた帝が不死の薬を焼いたところ現在の富士山にタイムスリップし、NASAの助けを借りて、実は宇宙人だったかぐや姫と再会しハッピーエンドを迎える話、息子の作ったのは、「鈴の兵隊さん」の続きで、バレリーナと兵隊さんがモンスターに転生し宇宙の支配を企て、さらに転生を繰り返した末に仲良く暮らすというSF色の強いものでした。荒唐無稽になるかもしれませんが、子どもならではの願いや感性を受け止めながら、一緒に楽しめると思います。
おわりに
昔話や名作には、子どもの憧れや夢がたくさん詰まっています。ちょっとした工夫でできる「リメイク遊び」ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。