親子の時間研究所

就学準備~子どもにあった学び方を考えよう~

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就学前、子どもはきちんと小学校でやっていけるのか不安になったことがありますよね。

人見知り、こだわりが強い、発達障がいなど人それぞれ悩みがつきものです。子どもによっては配慮が必要な子どももいます。そのような子どもが少しでも快適に小学校生活が送れるように親は子どもの就学先を考えなければいけません。

就学先には普通級、通級、特別支援学級、特別支援学校などがあり、就学先の選択の仕方によって先生が子どもへの配慮の仕方が変わってきます。
普通級、通級、特別支援学級、特別支援学校はどんな場所か、それぞれのメリットとデメリットを体験をもとにお話ししたいと思います。

普通級

〇特徴
1クラス児童40名学級(第1学年は児童35名学級)で先生が1人の学級です。長女が通う小学校は4年生まで児童35人学級で5年生から児童40人学級です。小学校の普通級とは、ほとんどの子どもが通っている小学校の教室のことです。知的な遅れがほとんどなく、言葉中心に進む授業が理解できて、教室移動や着席などの集団生活がスムーズにできるお子さんが通われています。

〇メリット
1.人数が多い分、授業に幅が出ます。いろんな考えを比べる学習ができます。集団遊びもできます。
2.大人数になれているので、たくさんの人がいる場でも、生き生きと活動できる子どもさんが多いです。
3.自分で友だちが選べます。人数が多いので、気の合う友だちもいれば、苦手な友だちもいるのが普通です。誰と仲良くなるか、自分で考えて決めることができます。

〇デメリット
1.担任が、1人1人に目を配る時間が少ないです。集団に埋もれて目立たなくなる子どもさんも出てきます。
2.団体で動くことを要求されます。1人1人の体調や都合はあまり配慮されません。
3.待つ時間が増えます。人数が多いので仕方のないことです。

通級

〇特徴
通級とは、普通学級に通う小学生のうち、言葉や発達に遅れがある子で市に認められた子で親が希望する子は、小学校の授業の時間帯に授業を休み、通級指導教室で訓練する療育制度です。

通級指導教室が通っている学校にない場合は、通級指導教室がある近くの学校にその時間だけ通う形です。また通常の時間割内で行われるケースと、放課後など常の授業外の時間に行われるケースの2パターンがあります。

通級による指導の内容は「自立活動」が中心です。自立活動は障がいによる様々な困難を改善・克服することが目的で、「健康の保持」「心理的な安定」「人間関係の形成」「環境の把握」「身体の動き」「コミュニケーション」の6つの区分で指導が行われます。

また自立活動のほかに、特に必要がある時には教科の指導を行います。これは単なる学習の遅れを取り戻すためにするものではなく、障がいの状態に応じた補充指導で、個別指導が中心です。

〇通級の例
長女の通う学校には通級クラスがなく、隣の小学校の通級クラスに通っています。普段は普通級で授業を受け、発音の療育の時間だけ授業をぬけて通級します。通級で授業を抜けても欠席にはなりません。療育は45分ぐらいで個別指導が多いです。教室までの送迎は必ず親がしなければいけません。

〇メリット
1.普通級の子どもとコミュニケーションがとれる機会が多い、刺激があります。
2.学習面での遅れがない、普通級の子どもと同じ授業が受けられます。

〇デメリット
1.通っている学校に通級指導教室がない場合、他の学校へ通わなければなりません。
2.通級指導教室との行き来がストレスになる場合もあります。
3.学級数や対応の地域差が大きいです。
4.高校では通級制度が整っていません。


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特別支援学級

〇特徴
特別支援学級は言葉や発達の遅れがあって、小学校の普通級の一斉授業が難しい子のために設置された、普通級とは別の、少人数の学級のことです。

障がいの種別ごとに学級が用意されており、知的障がい、肢体不自由、病弱・身体虚弱、弱視、難聴、言語障がい、自閉症・情緒障がい学級があります。

〇特別支援学級の例
普通級との大きな違いは1クラス8名定員という少人数学級であることです。少人数のため、1人1人の個性に合わせたきめ細かい配慮がされます。必要に応じて授業のレベルを下げるなどの配慮や、1人1人のもっている部分(身体的な動きやコミュニケーション面など)の支援が行われます。教室内は安全面が配慮され、学習に集中しやすいように環境面も工夫がされています。
長女が通う小学校の特別支援学級は2クラスあり、1クラスに先生が2人います。児童は1クラス5人から6人だそうです。私が通った小学校の特別支援学級は1クラスで、先生1人に児童が2から3人でした。特別支援学級の教室は普通級の教室にくらべて広々としています。遊ぶおもちゃもたくさんあります。

〇メリット
1.1クラス8名までの少人数クラスで、発達に合わせたカリキュラムで学習できます。
2.給食や昼休み、ホームルームなどは普通級の子どもと触れ合うことができます。
3.大人数の中では落ち着かない、集中できない子どもさんのために、基本的にマンツーマン学習です。子どもさんに合わせたスピードで学習が進みます。学習内容は、普通級と同じものであることが多いです。
4.1人の空間が保証されます。特別支援学級には仕切りで区切られた小部屋がたくさんあることが多いです。そこで気持ちをクールダウンさせたり学習したりします。
5.学級の人数が少ないので、担任と保護者の距離が近いです。毎日綿密に連絡を取り合い、その日の体調に合わせた学校生活が送れます。
6.特別支援学級は独自の行事があります。特別支援学級は他校とのネットワークが綿密です。近くの学校の先生と情報交換をしたり、一緒に活動したりします。自然に特別支援学級の子どもさん同士も仲良くなったりします。

〇デメリット
1.校区の学校に特別支援学級がない場合、遠くの学校へ通学しなければなりません。
2.普通級や通級に比べて、普通級の子どもとの触れ合いが少ないです。
3.普通級との行き来がストレスになる場合もあります。
4.学級数や対応の地域差が大きいです。
5.高校では特別支援学級の設置がありません。
6.マンツーマン学習が多いので、いろんな考えに触れて、違う角度から考えたりする学習が苦手です。大人数の中で手を挙げて発表したりするのには慣れが必要です。
7.特別支援学級以外の友だちを増やすために、いろんな場を設定してあげる必要があります。教室が違うので、自然に友だちの輪が広がることは難しいと考えておかなくてはいけません。いろんな学級と交流する場が必要です。
8.いつもは静かな少人数で過ごしているため、全体に合わせて動くことが要求される学校行事などでは、いつも以上に疲れるみたいです。

特別支援学校

〇特徴
特別支援学校とは、身体的な障害や、言葉や発達の遅れがあって、地域の小学校の授業に参加することが困難な子どもや、机に向かっての学習が困難な子どもが、地域の小学校とは別に学ぶための学校です。クラスが6人程度の少人数で、一般的に、担任と副担任の2人態勢で行われます。お勉強が中心の小学校とは違い、遊びや集団活動、身辺の自立を中心としています。通園バスがある場合もあります。

〇特別支援学校の中
私の兄が通った学校は、通園バスがありました。クラスの人数は5人で先生が3人ぐらいいたような気がします。校舎の中にはトランポリンなどの遊具がありました。私が通っていた小学校とは比べものにならないくらい設備がよくきれいだった気がします。

〇メリット
1.自分のペースが許されます。
普通学校だと、特別支援学級であっても運動会などの行事は集団行動が必要です。しかし、特別支援学校では集団に合わせるのではなく自分のペースにあった方法で過ごすことができます。
2.子どもに無理をさせないですみます。
特別支援学級でも学習指導要領に基づいた指導がされることになっていて、普通級と同じようにテストもありますし、音楽会や運動会も健常児のレベルに合わせて無理をしなくてはいけません。子どもに無理をさせたくないという思いから特別支援学校を選択されている人は多いです。
3.自己否定をするのを防げます。
大勢の健常児に囲まれ自分と比べることで自分はダメな人間だと、自己否定をするのを防げることもあります。こうした本人の意識をいくら家族や先生が違うよ、大丈夫だよと言っても、実際に普通にできる子どもに囲まれると普通にできない子どもはつらいです。特別支援学校では同じように障がいを持った子どもが多いので、自分はみんなと違うといった劣等感を感じる自己否定をすることも無くなるようです。

〇デメリット
1.他の子ども達からいいかげんに物事をするように扱われてしまうことです。
大人数の健常の子ども達の中で圧倒的に少ない人数の障がい児のコミュニティを作ることになるので、どうしても他の子ども達からいいかげんに物事をするように扱われてしまいます。
2.子ども同士だけではなく、親同士でもやはり健常児の子どもの保護者とは壁のようなものを感じることです。特別支援学校に移ったことで、態度を変えた保護者がいて変えられた保護者にとってショックは大きかったと話を聞いたことがあります。

就学先の選択例

私→小さいとき構音障がい
普通級
小学校のとき普通級は大変でした。勉強についていけない、音読が上手にできないなど苦しいときがありました。低学年のときに通級で発音の療育に通わせてほしかったです。普通級で周りの子ども達に対して自分はみんなより劣っている、迷惑をかけているといった劣等感を強く持っていました。中学校以降、塾の先生との愛称が良かった、母が少し勉強を見てくれたことで普通級にいることの苦痛はなくなりました。

兄→重度自閉症
特別支援学校
入学前の年、特別支援学級と特別支援学校の両方を検討したそうです。母は兄が言葉を話すことができないので特別支援学級も厳しいと考え特別支援学校を選択しました。
実際、小学校のとき兄と同じような重度自閉症の子どもが特別支援学級にいましたが、あわず特別支援学校に転校していったことがありました。

長女→構音障がい療育中
通級
通級をしていなかった私にくらべて、7歳で発音がほぼできるようになりました。もうすぐ卒業します。入学前相談で特別支援学級はもったいないと言われました。
今のところ勉強の目だった遅れは感じていません。勉強面は出来るほうではないでしょうか。今後は普通級で大変と感じたら特別支援学級を検討する予定です。

次女→構音障がいでこれから療育
来年度、年長です。今のところは特別支援学級ではないと言われていますが来年度は慎重に検討する予定です。

普通級から特別支援学級、特別支援学級から特別支援学校の編入は割とハードルが低いと言われていますが、特別支援学校から特別支援学級、特別支援学級から普通級への編入はハードルが高くて難しいと言われています。

軽度の場合はまずは普通級に入れて、大変そうなら特別支援学級に選択を考えても大丈夫だと思います。また、通級と選択もあります。

親の期待が子どもを苦しめる

子どもに発達障がいがあるならば通級、特別支援学級、特別支援学校の選択を考えなければいけません。しかし、親は障がいがあっても少しでも普通級や特別支援学校以外で頑張って通ってほしいと思うものです。そのような親の期待が子どもを苦しめます。無理やり普通級に入れた結果、集団の中での教育についていけなく、どんどん学校生活が苦しくなっていくことが多いのだそうです。結構重度障がいで無理やり特別支援学級に入れて、なじむことができず特別支援学校に転校した子どもも見てきました。
先生から子どもの、通級、特別支援学級、特別支援学校入りを勧められた時、親として面白くないかもしれません。なにかのレッテルを貼られているように感じになる人もいるでしょう。大事なのは子どもにとって1番ベストな学校生活の環境を考えてあげることだと私は思います。
最後に決めるのは親です。学校は勧めることはしても強制はしません。子どもが行きたがっていても親が決めなければ行くことはできません。そして、学校生活を実際に送るのは子どもです。親が学校生活を送るのではありません。なので、親の見栄は出来る限り取り払い、目の前の子ども気持ちを優先させて就学先を決めてほしいと思います。

1人で決めることが難しいと思ったら先生や子ども家庭センターなどに相談してください。きっと適切なアドバイスをしてくれるはずです。

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