皆さま
こんにちは。イラストレーター・絵本創作家のはっとりまりです。

新型コロナウイルスの影響が日増しに色濃くなり、不安ですね。

このような状況の中でも、きょうだいたちは仲良く楽しそうに過ごしていることが多く、そのことに救われています。

赤ん坊は1歳半を過ぎ、『赤ん坊から子どもになってきた』と感じます。最近の日課は、階段に腰かけてお茶を飲むことです。隣に長女が座ってくれるととても喜びます。

学校が休みなので、散歩、遊び、家庭学習、食事など、毎日のルーティーンを決めて、過ごしているところです。
毎日毎日同じことの繰り返し、つらいな~と思うときもあるのですが、子どもたちの健康や心の安定を保つために必要なことだと思い、実践しています。

毎日同じことを繰り返すというのは一見退屈なように思いますが、安心感につながります。安心して穏やかに過ごしていれば、ほかのことに気を取られなくなるので、自分がしたいこと(遊びや学び)に集中しやすくなります。今は特に、これまでとは違う毎日を過ごさなければなりません。だからこそ、家庭の中だけでも毎日が同じように穏やかに流れているということは、重要なことだと思っています。

おうち遊びあれこれ

最近、おうち遊びのアイデアをSNS上で共有しませんか、というお誘いをいただきました。保育園、幼稚園、学校が休みになり、テレワークをしながらお子さんのお世話をされている方も多いことと思います。そんな時、おうち遊びの引き出しがたくさんあれば、子どもたちが楽しく過ごせ、大人もほっとできます。とても、よいアイデアだな、少しでもお役に立てたらと思い、参加させていただいています。

【親子の時間研究所】のホームページにも、おうち遊びのアイデアがたくさん上がっていますね!

これからご紹介するものはすでにSNSにあげたものですが、こちらでもご紹介させていただきます。

たんぽであそぼう

たんぽというのは、写真のようなポンポンスタンプする道具です。

たんぽの作り方:割り箸にわたを乗せて、ガーゼを被せ、輪ゴムでぐるぐる巻きます。てるてる坊主のような感じです。

◎用意するもの
たんぽ(割り箸、ガーゼ、わた、輪ゴム)
スタンプ台(絵具でも)画用紙
ペンなど

5月に大好きな作家さんと一緒にお子さん向けのワークショップをする予定で、たんぽを大量生産したのですが、やはり8月に延期となってしまいました。それを活用してみました。
(ワークショップ、開催決定したらまたコマーシャルさせてください。)

1歳半の赤ん坊は、「ぽんぽん」と言いながら、スタンプを楽しんでいました。かわいいおててもスタンプだらけでしたが・・・。
7歳の長女は、スタンプ遊びの後、たんぽ自体を人形にしてしまいました。そんな遊び方があったとは、と発見でした!

たんぽのお人形
赤ん坊の作品

着せ替えを作ろう

◎用意するもの
画用紙
色鉛筆
ペン
ハサミなど

以前もご紹介させていただきましたが、相変わらず長女と一緒に遊んでいます。お人形の絵を描いて切り抜き、その子のサイズに合わせて、服を作ります。
どんなデザインにしようかな、色はどうしようかな、と色々考えながら描くので、私もつい夢中になってしまいます。

長女の服や色の好み、女の子の描き方の変遷を知ることができ、なかなか楽しいです。

この遊びは赤ん坊のお昼寝中の、長女との密やかな楽しみなのです。

シール貼り

用意するものは、100円ショップなどで購入できるシールと画用紙、必要に応じてペンやクレヨンなどです。
1歳半から2歳くらいになると、シールを剥がして貼るという動作ができる子も多くなってきます。最初のうちは大人がはがしてあげて、一緒にぺったんと貼るのを繰り返すうちに、次第に一人でできるようなっていきます。

長女のアレンジには目を見張るものがありました。

おまけ パン作り

以前もコラムの中でご紹介させていただきましたが、相変わらず朝食用のパンを作っています。
パン屋さんに行かずとも、家にある材料で手軽に作れます。

材料(まるパン9個分)
薄力粉 カップ1
強力粉 カップ1 1/2
砂糖(きび砂糖)大さじ1
塩 小さじ1/2
ドライイースト 小さじ1/2
水(牛乳) 1カップ弱
オリーブオイル 大さじ1

材料を大きめのボールに入れて混ぜて、頑張ってこねます。水は加減しながら入れてください。べとついてしまったら薄力粉か強力粉を大さじ1杯ほど足して、ひたすらこねます。

生地がまとまったら、1時間ほど休ませます。生地が2倍くらいに膨らんだら中央をくぼませます。
9等分にまるめます。

オーブンで焼きます。
我が家はトースターしかないので、トースターで200度、15分ほど焼きます。上のほうが焦げてしまうので、様子を見て、アルミ箔をのっけて焼いています。(写真のパンは少し焦げていますね…。)

前日に生地を丸めるところまで作っておいて、冷蔵庫に入れ、翌朝焼いて、焼き立てをいただいています。

おうち遊びのアイデアはfacebookやinstagramなどのSNSでご覧いただけます。
#家であそぼ #playathome

まだもう少し、家で過ごす時間が続きそうですが、皆さま、どうぞお元気で、お気をつけてお過ごしください。

※イラストの無断転載はご遠慮ください。

こんにちは。
イラストレーター、絵本創作家のはっとりまりです。

すっかり暖かくなってきました。町の中にもすみれ、チューリップ、沈丁花、たんぽぽ、ムスカリなど春の花々が顔を出し始めました。桜も開花しましたね。色彩豊かな上によい匂いがして、気持ちが華やぎます。

それなのに、新型コロナウィルスの影響で手放しで春を楽しめないのは、寂しいものです。

学校もお休みになり、長女にとっては長い春休みです。
私たち親は、突然の長期休みをどのように過ごしたらよいか、考えさせられますね。

勉強はどうなるのか、子どもにどのような経験をさせたらよいのか、体がなまってしまうのはないか…。
知っているお母さん方に会うたびに様々な悩みや気苦労などの話題があがり、話はつきません。

夫婦間でもいろいろと話し合いました。
我が家の答えは、突然の長期休みを楽しめるよう、今できる体験をしようです。
そんなわけなので、手洗い・うがいの徹底をしつつ、できるだけ普段の休みと変わらずに過ごすことにしました。

春休み!

長期休みが決まったら、長女は「春休みだー!」と喜んでいました。1年生らしい、素直な感想なのかな、と笑ってしまいました。
午前中、長女の宿題や家庭学習が済んだら、私・長女・赤ん坊の3人で公園に行き、昼頃帰宅して昼食を摂ります。その後赤ん坊はお昼寝してしまいます。私は赤ん坊の昼寝の時間を仕事の時間にあてていますので、その間長女は本を読んだり、工作をしたり、絵を描いたり・・・。好きなことをじっくりやる時間にしているようです。

赤ん坊が目覚めたらおやつの時間です。夕方は近所を散歩をすることが多いです。
春の花を見つけることもしばしばです。

夫が休みの日は、レンタカーを借りて、海へ磯遊びをしに行ったりもしました。近所の公園でザリガニ釣りもしました。

先日は祖母の家にも遊びに行って、いとことお泊り会を楽しんでいました。

長女は毎日楽しく過ごしているようですが、本当に長い春休みです。まだあと2週間はあります。何ができるかな。

いやだ~が始まりました。

「春休み」の間中ずっと、きょうだい一緒に過ごしているせいか、赤ん坊の発達が著しいです。長女のすること、使う言葉をどんどん吸収しているのだと思います。

赤ん坊の語彙が増え、表現力もアップしました。いよいよ「いやだ」と言うようにもなりました。

近頃は、困ったことに手を洗うのを嫌がります。「おてて洗おう。」と言うと必ず「いやだ~。」と返ってきます。
「いや」の表現も首を横に振って、いかにも「いや」という顔をするのでおもしろいです。

反対にしたいことを表現できるようにもなってきました。「かきかき~(おえかきする)。」、「ぺったんぺったん(シールを貼りたい)。」、「とことこと(靴を履いて歩きたい)。」、「まんまんま(ごはんたべたい)。」などなどです。

まだまだ始まったばかりのいやいや期。今はまだかわいいものですが、この先どうなるのかなとドキドキです。

もんもんもん

さて。
長期休みが続いて、気づいたら24時間ずっと子どもたちと一緒の日々でした。それでふと気づいたときには心身ともにずいぶん疲れがたまっていました。そんな時、親しい友人が遊びに来てくれ、久しぶりに夫に子どもたちを預けてご飯を食べに(吞みに?)行きました。

大いにしゃべり、おいしいものを食べて、あっという間でしたがとても楽しい時間でした。
彼女のほうも、子育ての合間のつかの間のお休みでした。

この頃私は閉塞的な空気にもんもんとした気持ちが芽生え、些細なことでいらいらしてしまいがちでしたが、なんとかリフレッシュできました。

時には子どもと離れて、というのは本当に大切だなあと思います。

夫への感謝の気持ちも自然とわきました。どうやらもんもんの芽は、つまんで捨てられたようです。

が、解決していないもう1つの大問題。新型コロナウイルスさん、一刻も早く終息してほしいと切に願います。

※イラストの無断転載はご遠慮ください。

イラストレーター、絵本創作家のはっとりまりです。

今年の冬は寒い日が少なかった地域も多いのでは。
私の住んでいるところでも、凍えるような寒さの日は少なかったと記憶しています。そのせいか近頃は、すでに春のような陽気の日もちらほらあり、近所の梅の木には花がたくさん咲いています。

赤ん坊がとことこ歩き出しました。天気のよい日にはいよいよ公園でも遊べるようになりました。
「お出かけしようか。」と言うと、「くっく」と言って、歩きたがります。靴を履かせると、嬉しそうによちよちぎこちない足取りで歩いています。

近所へ行くにも赤ん坊のあんよに付き合って、30分もかかることがあります。歩く速度はもちろん遅いのですが、途中で葉っぱを拾ったり、来た道を戻ったり、猫を追いかけたりするからです。

赤ん坊は午前中はめいっぱい動きまわり、おひるごはんを食べたらこてっと2時間半くらいお昼寝をします。私は今のところ、この午後のお昼寝の時間を仕事の時間にあてています。そんな風なので、午前中は赤ん坊の気ままな散歩に付き合ったり、公園で遊んだりしながら一緒に楽しんでいます。

まねっこ大好き

赤ん坊はまねっこばかりしています。からすや犬、猫の鳴きまね、家族の会話のまね、長女の宿題のまね等々。

長女の宿題で計算カードというのがあります。計算カードは手のひらサイズの紙の表に計算式が書いてあり、裏に答えが書いてあるものが束になっているものです。
長女が毎日、「8、6、5・・・」などと答えを唱えながら計算カードをめくる姿を見ていたせいか、赤ん坊ももう使わなくなった計算カードをめくっては、神妙な顔で「はち、はち、はち、だ、だ、だ、、、、」と言っています。「はち」が言いやすいようで、今では計算カードそのもののことを「はち」と呼んでいます。

子どもから教わること

先日、食べ残った鮭をラップで包んで食卓に置いていたら、ほんの一瞬のすきに赤ん坊が手にとって、無残にも床にばらまかれていました。

私は、とっさに「めっ!」と言って、赤ん坊を叱りました。するとすぐに下唇をむっと出して、目はうるうる涙目になりました。あ。言い過ぎたかな、と思いつつ、もうこんなにも感情が育っているのかと感心してしまいました。そして、叱られて泣くのだろうかと試してみたいような気持ちになって、もう一度「めっ!」と言ったところ、なんと長女が泣き出したのです。「そんなに叱らなくたっていいじゃん。泣きそうだよ。かわいそうだよ。」と言いながら涙をこぼして泣いていたのでした。

私はびっくりしてしまいましたが、そうだよな、別にそんなに叱る必要のないことだったのに、わざと、泣くかな?なんてしつこく叱って悪かったなぁと反省しました。

きょうだいをかばう長女の純粋な優しさに、教えてもらったできごとでした。

後になって、「お母さんて怒るとそんなに怖い??」と長女に聞いてみたところ、「(赤ん坊が)かわいそうだったんだよ。まあ、怒ったらめちゃくちゃ怖いけどね!」と笑っていました。

きょうだいのおもしろさ

赤ん坊が1歳を過ぎ、歩き始め、言葉を理解し始めました。感情も複雑になってきて、心の成長が著しい時期になりました。長女とは6歳も離れていますが、きょうだい一緒に遊んだり、笑いあったりすることが多くなってきました。

きょうだいが生まれたら、こんな風になるのかな、と夫婦で想像していたことがいくつかは現実になっていて、不思議な感じがします。そういえば、長女が生まれる前も子どもが生まれたら・・・とあれこれ想像する日々でした。そして、大抵は想像を大きく超えて、思いもよらないことの連続です。

これからもいろんなことが起こるのだろうな、と楽しみつつ、いろんな覚悟をしつつ、毎日子育てを楽しんでいきたいです。

※イラストの無断転載はご遠慮ください。

イラストレーター・絵本創作家のはっとりまりです。
新年あけましておめでとうございます。
今年も「こもれびエッセイ」を読んでいただけたら嬉しいな。どうぞよろしくお願いします。

昨年は赤ん坊のお食い初めで始まった我が家のお正月ですが、今年はその赤ん坊がおせちの煮しめを食べて、長女やいとこたちと楽しく過ごしている姿に1年の成長を改めて感じ、感慨深かったです。

赤ん坊は1歳3か月になりました。
私や夫、長女の言うことをまねたり、「バナナ」、「どうじょ(どうぞ)」、「なっとっと(なっとう)」などの身近な意味のある単語を話したりするようになりました。スーパーの納豆売り場でも、「なっとっとーー!!」と叫んでいます。

歌を歌うのも好きなようで、いつも何か鼻歌のようなものを口ずさんでいます。
いそいそとおままごとのキッチンに向かってお料理したり、まるやしかくなどの穴にぽっとんとブロックやチェーンリングを落とす遊びも好んでしています。

長女が冬休みの間は、きょうだいで遊ぶ姿も多く見られ、微笑ましかったです。

早くも来年のお正月は何をしているかな…と楽しみになりました。

頭が硬いぞ!

さてさて。年明け早々、「はっと」させられたことがありました。

牛乳パックに書かれた文字を何気なく追っていたら、
「牛乳は気候や風土などによって味が変わるので、成分はおおよその値です。」
という言葉が飛び込んできました。

そして、気づきました。牛乳に味や成分の違いがある、ということを忘れていた!と。
スーパーに並んだ牛乳をパッケージでしか見ないで、中身がどうなのかということを考えるのをやめてしまっていた!と。

それはここ数年のことのような気がします。
日々の忙しさに追われてなのか、年齢を重ねるにつれて感性が鈍るからなのか、周りのことに対する思いが減っているなぁ、頭がかた〜くなっているなぁと反省しました。

牛一頭いっとうのお乳の味が皆同じはずないもの。

私たち母親のお乳の味が皆違うように。

一本の牛乳には、いろんな牛のお乳が混ざっているとしても、それを構成する一頭いっとうが食べたものや、その牛たちが住んでいる環境や心境などによって味が微妙に変化するに決まっています。

そういうことを想像することを忘れてはならない、そう思いました。

そして私は、昨年の春、牧場で牛の乳しぼり体験をさせてもらった時のことを思い出したのでした。

牛のお乳のはなし

乳搾りを始める前の導入部分で、飼育員さんがこう言ったのです。

「牛さんは、赤ちゃんを産んだ後の数か月お乳が出ます。だから、お乳を出してもらうために、人工授精をして、出産してもらうのです。」

乳牛は、赤ちゃんを産んでお乳を出して、休む期間を終えたらまた出産をして、お乳を出して、また休んで…というのを繰り返すのだそうです。

『出産をしなければ、お乳は出ない。』当然のことなのに。よく考えてみればわかりそうなことなのに、それに同じ母親なのに、全く気付きませんでした。

恥ずかしながら、この時まで乳牛がお乳を出すことと出産のことを結びつけて考えたことがなかったです。

昨年の春、自分自身の出産がまだ記憶に新しいころの出来事だったので、この時お乳を搾らせてくれた牛のリカコさんに強い敬意と、このこと自体にもやもやした気持ちを覚えたのを思い出しました。

今年の目標は。

牛のお乳の話にあんなにも衝撃を受けたはずだったのに、日々の生活に追われていく中で記憶が薄れて、しまいには忘れてしまっていました。
「これはいかん!」と思った年の始まりでした。

物事の側面だけを見ないこと。
もやもやした思いをもやもやで終わらせないこと。
いろんな立場から想像してみること、考えてみること。
心を広げて、感覚を広げて、心に留まった人やもの・ことをよく記録して、忘れないようにすること。
考えることをやめないこと。
これを今年の目標にしたいと思います。

そうしたら、私の創作活動も少しは向上するかな。
がんばらねば!と思います。

 

※イラストの無断転載はご遠慮ください。

こんにちは。
イラストレーター・絵本創作家のはっとりまりです。

今日は朝から雨が降り、どんよりとした空模様でとても寒いです。今年は暖かい日が続いたので、ずっと夏を引きずっているような気持ちがしていましたが、急に寒くなり、やっと冬支度を始めました。コートやセーター、毛布を出しました。加湿器の出番もやってきました。また、ヒバの葉やピぺリカムの赤い実などをリビングに飾って、温かな雰囲気にしてみました。

赤ん坊は1歳2か月になりました。かなりの甘えん坊で、いつも私のそばにいます。家でも児童館などの施設でも、いつも私が見える範囲で遊んでいます。反対に、長女は好奇心旺盛で、いつもどこか自分の興味のあるところへ行っていました。今でもその性格はあまり変わりませんが・・・。特に歩き始めのよちよちの時期は危なっかしくて、追い掛け回していた印象がありますが、同じ親から生まれても、タイプが違って面白いなあと思います。

ただ、その反動なのか、赤ん坊が生まれたからなのか、長女は今はとても甘えん坊です。

女の子は大きくなってからも無防備に母親に甘えられるけれど、男の子はそのうち甘えなくなりそうだから、赤ちゃんの時にめいっぱい甘えるのかなあ…などと思うこともあります。

男性諸君、そこのところ、どうなのでしょうか?と聞いてみたいです。

子育ては、たくさんの人の力を借りて

前回、コマーシャルさせていただいた個展が終盤を迎えています。たくさんの方々にお越しいただいて、嬉しいのと緊張とで地に足がつかず、毎日ふわふわしている感じなのですが、きっと、この記事がアップされる頃は個展が終わって一息ついているのだろうと思います。

個展の間の土曜日は、家族で会場のカフェにいました。夫は出張があり、夜8時ころカフェにやってきました。赤ん坊はその間、大抵の時間は私におんぶされたり、あやされたりしていました。

長女は、他のたくさんの大人たちに囲まれて、ごはんを食べたり、おしゃべりしたりしていました。その時間が、長女にとって、とても楽しい時間だったようです。世代を超えたいろいろな人たちが集まる空間で、近況や家族のことなどを話し、親ではない大人から、様々な角度で相槌や返答をもらっていたこの時間。特に、子どもは一人だけだったので、注目されてたくさん褒められていた、この時間。

私は、本当にありがたいなあと思いながら、その様子を見ていました。

そして、私はこんな風にいろいろな方々の力を借りながら、子育てをしているのだ、と思いました。そして、子どもが成長する過程で何か行き詰った時などにも、子ども自身が、まわりのたくさんの人生の先輩たちに話ができたらなあ・・・、そんな環境作りをしたいなあと思っています。

絵について

ある日、個展に大好きな絵本作家さんが来てくださって、絵のことや私が今回の個展のために作った絵本のことなど、たくさんお話ししてくださいました。

絵のタッチや描き方などヒントをいただいたので、試してみようと思っています。この連載の挿絵も少し雰囲気が変わるかもしれません。

作品を見ていただくというのは、自分の弱い部分やダメなところも含めてさらけ出すような感じがして、毎回どきどきなのですが、今回もまた作品展をやってよかったなあと思っています。まだ終わていませんが…。
あと数日。どんな出会いがあるか、どんなことが起こるのか、とても楽しみです。

絵本出版のお知らせです。

「えかきのねこ」という絵本が出版されました。イギリスのアーティスト、サラ バトルさんの絵に私が文を書きました。サラさんのイラスト、とってもかわいくて魅力的です。友だちを探したねこの物語です。
読んでいただけたら、ほんとに嬉しいな。

ネットや、書店さんでご購入いただけるそうです。

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サラさんのHP
http://www.sarahvbattle.com

どうぞよろしくおねがいいたします。

 

※イラストの無断転載はご遠慮ください。

こんにちは。
イラストレーター、絵本創作家のはっとりまりです。

台風19号の被害に遭われた方々、謹んでお見舞い申し上げます。
1日も早く安心できる生活が送れますように。

 

『こもれびエッセイ』、連載第15回目となりました。
ひと月に一度というなんともスローペースな連載ですが、今回もお付き合いいただけたら嬉しいです。

さて。
赤ん坊は1歳になりました。
赤ん坊はかわいいですね。
少しずつコミュニケーションがとれるようになって、新生児の時とはまた違ったかわいさです。
成長していくごとに、たくさんのかわいさを見せてくれ、かわいさの種類は日ごとに増えていくようです。
おもちゃを「どうじょ」と言いながら手渡してくれたり、何かよいことがあると手をパチパチたたいたり、バイバイもします。

食事の時は、食べたいものは機嫌よくぱくぱく食べますが、食べたくないものは手で押しのけます。おいしいものが口に入った時には、両手を耳元にあてて、「おいしい」のゼスチャーをしてくれます。
そして、もっと食べたいと泣き、満足すると「ごちそうさま」の合図で両手を合わせています。

ひとりで立つ練習をしていることもあります。
つかまり立ちをしている手を放して一瞬ひとりで立ち、座る、というのを繰り返しているのです。
教えたわけではないのに、本能から立とうとしているのでしょうか。

赤ちゃんてすごい!と驚きました。

長女は、お姉さんになって丸1年。
赤ん坊のことをよく見てくれ、よく遊んでくれ、いつでも優しく接していて、お姉さんらしくなったなぁと感心します。

長女に赤ん坊を見ていてもらうことも多く、育児を長女に助けてもらっている感じがして頼もしいです。
とはいえ、お姉さんの方もまだまだ甘えん坊のところがあるので、持ちつ持たれつ、彼女の負担にならないよう、甘えを受け止めて・・・と、こんな毎日です。

秋になったので、かばんを新調しました。

先日、かばん作家さんから展示販売のお知らせをいただきました。

近所なので、自転車で行ける!と、楽しみに展示の日を待ちました。そして、赤ん坊と2人で行ってきました。

古い、戦前に建てられたであろう一軒家がギャラリーになっている趣深い場所で、ひとつひとつ丁寧に作られたかばんが展示されていました。風通しがよく気持ちの良い場所です。
赤ん坊も、抱っこひもから畳の部屋に下り立って、くつろいでいるようでした。

しっかりとした丁寧な作りの中にユーモアやセンスが溢れるかばんたちは、作り手その人のようでした。

春から夏にかけてかごバッグばかりを使っていたので、秋冬に使えるトートバッグを購入しました。
内側はしっかりとしたキャンバス地、外側はくたっとした味わいのある雰囲気の2トンカラーになっていて、とても素敵です。
かごバッグに入っていた中身(いつも持ち歩いている財布、ケータイ、おむつセット、鍵、タオル、手帳など)をすべて入れさせてもらって、問題なく入ることがわかったので、嬉しくなりました。
かばんを新調したのは、10年ぶりくらいかもしれません。
だから、嬉しさもひとしおです。

子育てをしながら仕事をすること

このかばんやさん【ながれのかばんやえいえもん】さんもまた、2歳のお子さんのお母さんです。

子育てをしながらお仕事もしているので「お子さんが生まれてからどんなふうにお仕事されていますか?」と質問してみました。

えいえもんさんは、お子さんが0歳の時は仕事を控えめにしていらして、注文があったときには近所にお住いのファミリーサポートの方にお子さんを預かってもらい、その間にお仕事をされていたそうです。
今年度からは「一応、だめもとで」保育園の入園を希望したそうですが、運よく入れたので、「これは、やってみなさい、ということだ。」と、お仕事を再開された、とお話ししてくださいました。

私も、今はまさに赤ん坊を抱えつつ、時々お仕事をいただいた時には育児と家事の合間を縫って仕事をする、というところです。保育園に入れるかどうかは運試しのような状況なのですが、来年度もまた入園願いを出してみようかと思っています。そうして、運良く入園できたら、「今の仕事をもっとしっかりやってみなさい。」と背中を押されたような気持になるだろうな・・・と思いました。

とはいえ、赤ん坊がかわいいので、このままの状況で幼稚園入園まで待ってもよいのかな・・・と思うこともあります。けれども、経済的な心配もありますので、やはり仕事をしつつ、子育てもせねばという切実な問題も頭をよぎるのです。

このところ、仕事と子育てのバランスについて悶々としていたので、えいえもんさんの展示を見せていただいて、そして、おはなしを聞かせていただいて、また、「がんばろう!」という気持ちがわいてきました。

そんな【ながれのかばんやえいえもん】さんの、本人のお人柄が出ているとてもかわいくて楽しいページですので、ぜひのぞいてみてくださいね!
ながれのかばんやえいえもんさんのホームページ

展示のお知らせ

ひとつ、お知らせです。
来月11月20日(水)〜29日(金)の予定で、台東区谷中のリカフェというカフェで、個展をさせていただくことになりました。
この1年ほどかけて、絵本を作っていたのですが、お披露目できたらと思っています。
また、描きためたイラストレーションも展示予定です。
絵本とイラストレーションの販売も予定しています。
詳細は私のHPか、リカフェさんのHPをご覧ください。

よろしければ、ぜひお立ち寄りくださいませ。

Re+Cafe(リカフェ)のホームページ
はっとりまりのホームページ

 

※イラストの無断転載はご遠慮ください。

 

こんにちは。
イラストレーター、絵本創作家のはっとりまりです。

朝夕涼しくなり、夜にはこおろぎの鳴き声が聞こえるようになりました。

長女は夏休みが終わるのを嘆いていましたが、新学期が始まるやいなや、「学校、楽しかったー!」と言いながら帰ってきたので、一安心。

赤ん坊は、はいはいができるようになり、「おかあしゃーん」のような喃語で、私を呼ぶようになりました。私には「おかあしゃーん」、夫には「おとうしゃーん」、長女には「あーたん」(長女のあだ名)に聞こえるようで、家族みんなで「はーい。」と返事をしています。

さて。

長女が小学生になって、初めての夏休みが終わりました。
夏休みの間、子どもたちと一緒に過ごしながら、自分が子どもだった頃のことをたくさん思い出しました。

夏は、お盆があるせいか、死者や子どもの頃の自分と隣り合わせのような、不思議な感覚がまとわりつくように思います。夏休みという長い休みも、現実と切り離されたどこか夢の世界を生きているような気にさせるのかもしれません。

現実と過去を行き来した夏の記憶をお話します。

盆踊り

盆踊りの日、はしゃぐ長女に浴衣を着せながら、わたしは母に浴衣を着せてもらった小さい頃の私のことを思い出しました。

母の手順を思い出しながら娘に浴衣を着せていると、私は私の母になり、娘はあの頃の私になったような気がしました。

そうしたら、慣れない下駄を履いて、せっせと盆踊りの会場まで歩いたことや、家に帰ってきて下駄を脱いだ時に床が柔らかく感じるあの不思議な足の裏の感触がふと蘇ってきました。

私の姉は痩せていて、帯を締めてもらう時に「ゆりちゃんは細いね〜。」と、よく言われていました。私はふっくらしていて、細いねとは言われないけれど、いつか大きくなったら、そう言われるものなのだ、と思ったこととか。

私の目の前で、にっこり笑って立っている娘が着ている浴衣は、30年以上前に姉や私が着たものです。
私もこの浴衣を着て、嬉しくて笑ったに違いありません。

セミとり

以前にもおはなししましたが、長女は大のいきもの好きです。夏休み中はいろいろな虫を探し、もちろんセミとりにも行きました。

娘は、虫捕り網を片手に意気揚々と出かけ、木の上の狙ったセミを見事な網さばきで捕まえます。

そして、雄と雌の違いを2匹のお腹を見せながら語る娘。その語り口がNHKのEテレ、香川照之さんのカマキリ先生さながらで、思わず吹き出してしまいました。

「見てくださいよ。このお腹の違い!」といった具合です。

その時も、幼い頃、夏といえば近所の原っぱにセミとりをしに行ったことを思い出しました。

かまきりやバッタもよく捕まえました。
隣に年の離れたいとこ(双子の兄弟)が住んでいて、その2人が私や弟とよく遊んでくれました。

セミとりも彼らに連れられていって、覚えたのだと思います。

毎日暑くて、太陽が眩しかったこと、空が高かったこと、同じ原っぱで、夜には肝試しをしたこと・・・。

あまりに遠い記憶で、娘とセミとりに行かなければ、思い出すことはなかったかもしれません。

記憶の匂い

またある時は、洗濯物を干そうと家の階段を上ったら、もわっとした懐かしい匂いが立ち込めていて、よくよく思い出してみると、それは実家の太陽の熱で温められた床の匂いと同じだと気付きました。

そうしたら、実家の2階のいちばん日当たりのよい部屋でごろごろ寝ていた小さな私を感じました。

実家は数年前に建て壊してしまって、今はもうないのですが、記憶の中に生きているものだ、と思いました。

実家を思うとき、幼い私が不安だったことや、心配で泣いたりしたことも思い出します。

そんな時は記憶の中で、幼い自分を今の私が抱きしめます。
もう、不安に思わなくていいんだよ。心配しないで。と。

このことは、
「子どもと生きる・あまえ子育てのすすめ」澤田敬 童話館出版
という本に書かれていて、感銘を受けました。
本には、虐待を受けていた人がトラウマを解消するための手段として書かれていました。そうすることで、過去のいろいろなことを許したり、受け入れたりできるというのです。

私は虐待の経験はありませんが、両親が喧嘩をするので、不安になったり、心配したりしたことを覚えています。自分の子どもを抱きしめるのと同じように、記憶の中で幼い自分を抱きしめることは、今の私の心を落ち着かせ、優しくしてくれる力があると感じています。

親になるとは・・・。

子どもの頃の記憶は、子育て中だからこそ思い出しやすいのだと思います。あの頃は楽しかったな、あれは大変だった、などと思い出しながら、自分の子にはどんな経験をしてほしいかを考えます。

それは、子どもと一緒に未来に向かいながら、同時に自分の過去を見つめ直す作業をしていると思うのです。

親になるということは、そういうことなのかもしれません。先人たちも、少し先の未来を見据え、過去や現在をぐるぐる行き来して、考えて、よりよいものを選んで子どもに残そうとしてきた、そう思います。

今回は随分観念的な話題になりました。

涼しくなって、季節の移ろいを感じ、なんとなく内省的になっているのかな。

本を読んだり、絵を描いたり、自分の内面と向き合ったり、静かに過ごすよい季節が訪れましたね。

 

※イラストの無断転載はご遠慮ください。

こんにちは。
イラストレーター、絵本創作家のはっとりまりです。

連載の更新が遅れてしまい、申し訳ありません。

赤ん坊は早いもので、生後10か月になりました。
ずり這いが素早くなり、どこへでも行こうとしています。つかまり立ちやつかまり歩きもお手のもの。
少しずつですが、まねっこ遊びもできるようになり、コミュニケーションをとるのが楽しいです。手のひらをこちらに向けてハイタッチをしたり、腕を口にあてて、「あわわ」もできるようになりました。

さて、連載が始まり1年が経ちました。

本当に月日が経つのは矢の如し。特に第2子が生まれてからの毎日は、瞬く間に過ぎていくので、追いつくのがやっとという感じがします。

それでも、私は今年も梅仕事をしました。梅酒と、梅干しを仕込みました。
赤ん坊が寝ている間に少しずつ絵を描くなど、仕事もできるようになりました。

趣味でピアノや鍵盤ハーモニカを吹いていますが、また、活動できるようにもなりました。

いろんなことがちょっとずつ軌道に乗るようになり、なんだか元気になってきました。

出産をご経験された方は誰もが、一時的にとはいえ、「自分とは・・・」と悩まれることと思います。

自分の時間を殆ど全て赤ん坊に費やすことになりますものね。

赤ん坊は日々成長し、変化していきます。時間の感じ方は人それぞれ違えど、いつかまた自分のために使える時間がやってきます。そして、振り返れば、赤ん坊のために使った時間は、長い人生において微々たるものだったと気付くのかもしれません。

もちろん。私も、第1子が赤ちゃんだった頃は、こんな流暢な考えは思いもよりませんでした。
日々、忙しくて、心配で、嬉しいこともあるけれど、大抵はいつも悩んでいました。

ところが、第2子の余裕なのか、今は、「なんとかなる」などと思いながら子育てを楽しんでいます。上の子との年の差が6歳ということで、上の子が大抵のことはできるようになっていることや、私自身の年の功もあるかもしれません。

そして何より、周りに子育て仲間が増えたことが大きいです。
日頃のちょっとしたことを話したり、子ども連れで一緒に遊んだり。

そのような中から、様々な繋がりが生まれています。

素敵なお母さんをご紹介

東京の東、駒込の勝林寺というお寺で、「お寺deジャズ~小さなハモンドオルガンフェスティバル~」(以下「寺ジャズ」)というイベントを企画されている山火さんとは、同じく駒込のマルイケハウス(※)の中にあるちょこっとカフェギャラリーmaruchanという場所で、私が「ちいさなおはなしかい」(乳幼児と保護者のためのおはなしかい)を開いたときに出会いました。
(※マルイケハウスは2019年8月17日で惜しまれながら閉店となりました。)

山火さんは、小さなお子さんがいらっしゃるお母さんでありながら、Encounter with Musicというプロジェクトの代表としても活動され、子どもも大人も楽しめるようなジャズライブを企画されています。

今回は、山火さんに「寺ジャズ」の魅力や、このイベントを企画されたきっかけなどを教えてもらい、親子連れで楽しめるジャズライブのことをお伝えさせていただきたいと思います。

お母さんとして、演奏者として、様々な思いを教えてくださいました。

「お寺deジャズ~小さなハモンドオルガンフェスティバル~」への思い

山火さんは、4歳のころからハモンドオルガンを習い、今もジャズのライブ等で演奏されるなど、活動を続けていらっしゃいます。
プロのミュージシャンとの繋がりも多く、「小さい頃から本物の、大人が本気で向き合う音楽を聴かせたい」と、思っていました。
けれども、「自分が行きたい、と思うイベント」がなかったので、「それなら作ってしまおう!」と思い立ち、単純な「子ども向け」ではない、大人も子どもも一緒に楽しめるイベントを企画されるに至ったそうです。

このイベントには、ジャズのミュージシャンだけでなく、たくさんの方々が参加されます。お寺の境内に焼き菓子屋さん、アクセサリーショップ、アートワークショップなど、個性的なお店や催し物コーナーが並び、「フェスティバル」の名にふさわしい楽しげな印象です。

それは、山火さんの「いろんな家族のカタチ、仕事、国籍、地域など関係なく繋がっていくことで、ひとりひとりにとって居心地のよい場所ができたり、よい仕事が生まれたりすると思う。」という考え方に共感するたくさんの人々が集まったからです。
そして、そこに集う人々が、さらに繋がっていく・・・。そんな場所を作るために、自分にできることは、音楽のイベントだった、と山火さんは言います。

そして、「まだまだ認知度の低いハモンド(オルガン)を、自分も奏者のひとりとして、多くの人に魅力を伝えていきたい。」のだそうです。

「お寺deジャズ」の魅力

・本格的なジャズの演奏を聞けること。
→現在活躍中のプロのミュージシャンによる生演奏をお寺のお堂で聞くことができます。
・ただの「ジャズフェス」ではなく、出会った人が繋がりを持てるイベントであること。
→アットホームな雰囲気があります。
・赤ちゃんからおじいちゃんおばあちゃんまで誰でも楽しめること。
→赤ちゃんもライブ会場に入れます。
・可能な限りバリアフリーであること。
→嬉しいですね!
・スタッフや出店者も繋がりをもてること。
→スタッフや出店者も楽しいイベントです。

山火さんは、見た目はほんわか優しい雰囲気ですが、行動力と意志のある『かっこいい』女性だな、と改めて感じます。
お寺deジャズは、今回で2回目の開催です。
第1回目の時は、赤ん坊が生まれたばかりだったので、私は参加できませんでした。今年はいよいよ参加できると思うと、今から楽しみです。もちろん、家族で参加したいと思っています。

実は、私はお寺deジャズのチラシを制作させていただきました。こちらにも掲載させていただきますので、チェックしていただけたら、嬉しいです。

秋の気持ちの良い休日、ぜひ、お子さんと一緒にお出かけくださいね。

「お寺deジャズ~小さなハモンドオルガンフェスティバル~」の詳細は、facebookページからご確認いただけます。

「お寺deジャズ~小さなハモンドオルガンフェスティバル~」facebook ページ

 

 

 

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こんにちは。
イラストレーター、絵本創作家のはっとりまりです。

前回は赤ん坊の入院のことなどおはなししましたが、おかげさまで今はすっかり元気になり、毎日すくすく育っています。
気にかけてくださった方々、どうもありがとうございました。

離乳食をもりもり食べるので、体つきもふっくらとして赤ちゃんらしさが増しました。

赤ん坊は、生後8か月です。まだはいはいをしませんが、ころんころん転がったり、座らせてあげれば、おすわりであそべるようになりました。
毎日すくすく。嬉しいことです。

さて。雨がたくさん降り、蒸し暑い日が続きますが、たくさんのいきものに出会える季節でもありますね!

今回は、小さな頃からいきものが大好きな長女にスポットを当て、我が家のいきもの事情をおはなしします。

かたつむり

なかなか外に出られなかったある雨の日、長女が学校から帰ってきたころに雨の止み間がありました。

そこで、赤ん坊を抱っこして、近所を散歩することに。家に帰ってきたばかりの長女は、出かけるのを渋りましたが、「かたつむりがいるかも。探しに行こう。」と言ったら、あっさり付いてきてくれました。
私は内心、そんなにすぐには見つからないだろうと思っていたのですが、散歩が始まってから5分も経たないうちに、なんといたのです。大きなかたつむりが!!殻は、大人が片手で親指と人差し指を輪にした程の大きさです。

近所の家の塀でのんびりゆっくり、つの出しやり出し歩いて(?)いたのでした。長女は大喜びです。

塀と長女の間には小さな木の生垣があって、腕を伸ばしてやっとかたつむりに届く距離でしたが、服が濡れるのも気にせず、夢中でむんずと殻を掴んでいました。
ところが、殻を力任せに引っ張ると体から取れてしまいそうです。大きなかたつむりなので、壁に張り付く力も強いのか、なかなか捕まえられないようです。
長女は、そんなことは知っていたというように、今度は殻を掴んだ手と反対の手で体の部分を優しく壁から剥がして、見事かたつむりを手中に収めたのでした。

お見事。

長女は手のひらにかたつむりを乗せて、嬉しそうに眺めたり、つのをつついたり、話しかけたり、結局その日の散歩はここで終了。かたつむりを家に連れて帰って、飼うことになりました。

逃げ出したかたつむり

かたつむりを飼い始めて、3日ほど経った朝、夫が「かたつむりがいない。」と言うので、玄関まで見に行くと、昨日まで容器に入っていたはずのかたつむりがいません。なんと、蓋にしていたラップフィルムをやぶって、外に出た形跡がありました。夫は仕事へ、長女は学校へ出かける時間でした。

2人を送り出してから、赤ん坊と2人で、かたつむりを探しましたが、玄関のどこにもいません。靴の中にいたらこれは一大事なので、出しっ放しだった靴の中をいちいち調べてから靴箱にしまいました。

玄関マットの下なども丁寧に探しましたが、なかなか見つかりません。容器が置いてあった玄関の靴箱の側面の方もよく見てみると、いました!靴箱と床の接地面ぎりぎりのところをのそりのそりと歩いていたのでした。

それは、のんびりとした楽しげな歩みでした。

私は見つけた喜びと保護のどきどきとで、なぜかでーんでんむーしむしかーたつむり〜♪と「かたつむり」を小声で口ずさんでいました。長女のようにむんずとわし掴みは残念ながら私にはできず、「かたつむり」を歌いながら魚を救う網で、無事に保護して、任務完了したのでした。

しかしながら、あんなに悠々と楽しげに歩く(?)姿を見てしまった以上、そろそろ自然に帰してあげた方がよいと思い、長女にもそのことを話しました。

それからしばらくして、かたつむりを外に帰しました。

エダシャク

放課後、長女が学校で遊んでくる日は、赤ん坊とお散歩がてら、帰りの時間に迎えに行くことがあります。

その日も、門の前で待っていると、長女は何やら大事なものを両手にふんわりと包んで歩いてきました。手の中を見せてもらうと、エダシャクがいました。枝にそっくりのシャクトリムシです。シャクガという蛾の幼虫です。

エダシャクが小さな枝のふりをしている姿はとても可愛らしいものです。

この、エダシャク。私は長女から教えてもらいました。長女はその昔、昆虫博士と呼ばれていたと自負する夫(お父さん)から教えてもらったようです。

長女は生き物の中でも特にシャクトリムシのような芋虫が好きです。芋虫は幼虫、つまり赤ちゃんです。そう思うと何とも可愛らしいと思えるようになったのも、長女のお陰です。

エダシャクを大事にうちに連れて帰り、玄関先の木の枝に留まらせました。でも、幼虫は生まれた木の葉っぱを好んで食べるので、ここにいては食べるものがありません。(このことは、絵本『いもむしってね』澤口 たまみ 文 / あずみ虫 絵 福音館書店 で、知りました。)

案の定、次の朝、エダシャクは枝にもならず、土の上でつまらなそうにしていました。

長女は、再びエダシャクを両手に包みました。そして、学校のもといた場所に帰してきたそうです。

いきもの大好き

他にも、長女のいきもの大好きなエピソードはたくさんあります。

毎年春先には、近所の夏みかんの木や、山椒の木の葉っぱにアゲハ蝶の幼虫がいないかな、とチェックします。これを我が家では、いもチェックと呼んでいます。毎日、いもチェックをしていると、芋虫の楽しい変化に気付きます。鳥の糞のような色から次第に鮮やかな緑色へ。そして、チョンと触ると、つのと一緒に臭い匂いを出すようになります。長女はこの、チョンが大好きで、「くさ〜い」と言いながらも、毎年楽しんでいます。

夏には、夫と一緒に蝉やクワガタムシ、ナナフシ、カマキリなどの昆虫を探しに行くことを楽しみにしています。残念ながら、都内ではなかなか見かけなくなってしまったこれらの虫たちも、東京近郊の雑木林で探してみると、まだまだ見つかります。

また、海の生き物にも興味があるようで、海に行くなら断然磯遊びが好きです。

見つけた生き物は手のひらに乗せて、じっくり見たり、話したり、ちょっかいを出したり、一緒に遊んで楽しんでいます。とにかく触っているのが楽しいらしいのです。

大人目線だと、ついつい観察して、、云々カンヌン、、、となりそうですが、子どもはただ生き物と戯れたいのかな。自然も人も境界がないのだろうな、と感心します。

いきものが好き、という気持ちは、やがて人を思いやる気持ちにも繋がるかもしれません。
長女のいきもの大好きの気持ちに寄り添い、これからも、家族でいきもの探訪を楽しんでいきたいと思います。

 

 

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こんにちは。
イラストレーター、絵本創作家のはっとりまりです。

長かったゴールデンウィーク、終わってしまいましたね。
終わってしまうとあっという間でした。
そしてまた、慌ただしい毎日が始まりました。

我が家のゴールデンウィークは、ちょっと休憩、ひと休みの期間でした。

というのも、ゴールデンウィーク直前までの1週間、赤ん坊が急性肺炎で入院したのでした。今年の4月は、寒い日、暖かい日がかわるがわるにやってきていたので、体調を崩したようです。

今はすっかり元気になり、一安心ですが、子どもが病気になることは、自分が病気になるよりも辛いことだと肌で感じた出来事でした。

発熱そして、入院

4月中旬頃、赤ん坊に咳が出始めました。そして発熱し、病院で風邪と診断され、3日程薬を飲んで、家でゆっくりしていました。ところが繰り返し夕方になると熱が上がるので、再度お医者さんに診ていただきました。
そこで、胸の音がおかしいぞ!となり、大きな病院を紹介してもらい、救急で診てもらったところ、すぐに入院となりました。

救急で病院に行った時は、既に夜の8時を回っていました。この日はあいにく夫が出張中で、私と長女と赤ん坊と3人で待合室で順番が来るのを待ちました。

「入院になったら、病院に泊まるの?おうちに帰りたいよ〜」と言いながらも、ぐずることなく待っていてくれ、夕飯もコンビニエンスストアのおにぎりだけだったのに「美味しい!」と食べていた長女の顔を見ると、救われたような気がしました。

赤ん坊の色々な検査や入院の手続きを終えた時には、夜中の12時を回っていました。病院の面会時間は夜10時までと決まっていたので、赤ん坊を預けて、私たちは、家に帰りました。

帰りのタクシーで、運転手さんが最短距離で送ってくれました。
夜中に幼い子と2人でタクシーに乗る母親を気遣ってくださったことに感謝です。

それにしても、この日は赤ん坊も大変でしたが、長女にもたくさん負担を掛けてしまいました。夜中の1時を過ぎた頃、ようやく帰宅しましたが、いつもならぐっすり眠っている時間に、ずっと起きていて病院に付き合ってくれました。
夫から電話がかかってくると、「大丈夫だよ!」なんて明るく振舞っている姿に、ちょっぴり涙しそうになりました。

ありがとうの気持ちと共に、大きくなったんだなぁと感慨深い思いでした。

私も発熱

赤ん坊の入院中は、ただただ心配ばかりしていました。
小さいながらに1人で病院にいることを思うと夜もなかなか眠れません。

そのうちに私自身も赤ん坊と同じ症状で、咳、鼻水が止まらなくなり、身も心もボロボロだなぁと思っていました。

そんな中、ふと同じ病室の子どもたちのことが目に留まりました。
我が子と同じ病気なのか、みんな酸素吸入器を付けていました。中には体が思うように動かせず、介助が必要な子もいました。
どの子もお母さんやおばあちゃん、お父さんが来ると嬉しそうでした。甘えん坊になって、お母さんが来た時だけ大泣きしている子もいました。

挨拶すると恥ずかしそうにして、こちらを見ている子もいて、かわいかったです。

みんな、元気になってほしいです。

昼間は私が病院に行き、夕方から夜赤ん坊が眠るまでは夫が付き添うことになりました。(夫は赤ん坊が入院した翌日の夕方、出張から帰ってきました。)

入院して数日たつと、赤ん坊は次第に元気になっていきました。点滴や酸素吸入器が外され、いよいよ退院できるかも、という前日、とうとう私が熱を出しダウンしました。

その日私は病院で薬をもらい、1日家で寝ていました。
赤ん坊の病院に行けないので、情けなくて辛かったなぁ。

私の代わりに夫が昼間も病院に行ってくれました。
子どもがいよいよ退院というタイミングで親が体調を崩すことはよくあることだと、看護師さんが教えてくれました。また、そのために、子どもの退院が遅れることもよくあるのだそうです。

私の場合はなんとか1日で熱が下がったので、赤ん坊は次の日に晴れて退院となりました。

長い1週間でした。

ゴールデンウィーク

赤ん坊が退院して間もなく、ゴールデンウィークに入りました。旅行やその他の予定は、赤ん坊入院のタイミングでキャンセルしてしまいました。

せっかくの10連休。長女には何か楽しい思い出をと、夫が新しい予定を立ててくれ、2人でアスレチックに出かけたり、祖母の家に泊まりに行ったりしていました。

長女は1年生になったからと、子ども用のスイカにチャージしてもらって、どこへ行くにもスイカを持って嬉しそうに出かけていきました。

その間、私と赤ん坊はゆっくり家で過ごし、ふたりとも元気が戻りました。

ゴールデンウィーク後半は、子どもたちのいとこや叔父、伯母や祖父母が、長女や回復した赤ん坊に会いに来てくれ、思いがけずにぎやかな日々を過ごしたのでした。

心配症のお母さん

先日、かかりつけのお医者さんのところへ赤ん坊の経過を診てもらいに行きました。

お医者さんに、
「元気になったね。様子をみてよいでしょう。でも、これからしばらくは感染症にかかりやすい時期だね。」
と言われ、そうだった。赤ん坊に病気はつきものなのだと思い出しました。

赤ん坊誕生で、楽しみは2倍に増えましたが、心配も2倍。

お母さんになってから早6年半。毎日心配ばかりしている気がします。
私、こんなに心配性だったっけと思います。

 

 

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