こんにちは!

親子の時間研究所の研究員『傾聴(けいちょう)』をお伝えしている村尾リエです。

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

今回は最終回、10回目のコラム。

今までのコラムの総まとめと、「親子の時間研究所」なので、もう大人になりましたが息子にインタビューしてみたことなどをお伝えしていこうと思います。

 

「やらねば」ではなく、「やりたい」と思うから

「撮影 Akiyo Otsuka」

『傾聴』を学び、実践していくことによって、私の周りの人間関係が変化していきました。その中で最も変化があったのが夫婦関係でした。

「親子の時間研究所」の視聴者のみなさまの中でも、もしかしたらご夫婦の関係で悩んでいらっしゃる方がいるのではないかな?
悩むまではいかなくても、穏やかな夫婦関係を保っていきたいと思っていらっしゃる方はたくさんいらっしゃるのでは?
という思いから、私の経験が少しでもあなたのお役に立つなら…と思いコラムを書かせていただきました。

『傾聴』を使って『穏やかな夫婦関係を保つコツ』として、
その1 「違いを責めない~共感~」
その2 「自分を無視しない~自分への傾聴~」
その3 「聴き方の種類~気持ちを聴く~」
その4 「相手を変えようとしない~問題を解決するのは本人~」
その5 「自分を粗末にしない~自分と自分との関係~」

と5つの、私が今も実践していることをお伝えしてきました。

この10回のコラムをたくさんの方にご覧いただいているとうかがっております。
色々な感想をお持ちになられたことと思いますが、どんな感想をお持ちになられてもいいのです。それがあなたの意見ですから。

同じものを見ても、感じることは人それぞれ、千差万別です。
その違いがあるのがあたりまえ。
無理に人の意見に賛成をする必要は全くありません。

だから、コラムをお読みいただいているあなたも。
取り入れたいなと思うところだけ、取り入れてくださいね。
「取り入れなければ!」ではなく、「取り入れたい!」で。
「やらねば」ではなく、「やりたい」でやってみてくださいね。

 

私達夫婦のもとに来てくれてありがとう。

我が家にはこの春から、大学4年生になる息子がひとりいます。
今はもう21歳で大人ですが、この息子が高校1年生の秋から高校3年生の秋まで、2年間別居生活をしました。
ずっと私達の夫婦関係を一番そばで見て来た息子に、以前と今の夫婦関係の違い、私の変化、夫の変化などを質問してみました。
以下ほとんど関西弁なので読みにくいかも知れませんが、これが我が家で自然な感じです。臨場感が出るのでそのまま書かせていただきますね(笑)
ご了承くださいませ。

 

「今のオトンとオカンの関係性を、以前と比べてどう思う?」

息子:良好やろな。良化していると思う。
二人で居ることをなんとも思わんやろ?
ま、それが当たり前やと思うねんけどな夫婦って。

前まではオトンとおると窮屈というか、オカンが気を遣うところがあったと思うねんけど、今は見てて全然そんな感じはせえへんし。
二人でおる時間が多くなってるってことも、その表れかなと思う。

俺もオカンも、極力オトンとは一緒にいたくないって感じやったやろ?
だけど、今は俺もオカンもそれはないやんな。
昔みたいに一緒にいて気を遣うことはなくなったな。
前はどっかで怒らせんようにってしてたからな。

 

「オカンが以前と変わったところは?」

息子:傾聴やってるからやと思うけど、「あなたはそう思うのね。私はこう思うけど。」って話しを聴くようになったよな。
自分の意見を笑いながら、まろやかに言うてる。

オカンは自分の気持ちを口に出すようになったな。
聞いてて結構うるさい時あるけどな(笑)
以前は自分の感情をこんなに口にして言うてなかったよな。
押し殺してたというか。

他にも無理に人と絡まんようになったよな。
無理に付き合うの止めたというか。
自分でちゃんと選ぶようになってきたよな。

 

「オトンが以前と変わったところは?」

息子:人の意見を聴くようになったし、折れるようになったよな。
めっちゃ丸みを帯びたと思うし、めちゃくちゃ角は取れてんとちゃうかな。
今家族には一番優しいんとちゃう?
気楽に絡めるようになったよな。

 

これはつい最近訊いた話で、今の息子が感じている感覚です。
息子自身もとても楽になっているんだろうなと思いました。

この最近の話も嬉しかったのですが、これとは別に1年ほど前の何気ない朝に息子が言ったひとことが、私は忘れられません。

「なんかさぁ~今まで俺が生きて来た中で、村尾家今が一番平和やな…」

息子には夫婦の関係のことで、とても苦労や心配をかけてきました。
そんな息子が、今が一番平和だと言ってくれた時は涙が出ました…

たくさん心配をかけてごめんなさい。
そして私達夫婦のもとに来てくれてありがとう。

 

おわりに ~あなたがあなたでいられますように~

今は別居をして本当に良かった。
傾聴を学んで本当に良かった。

と、思っています。
そしてまた夫婦として、家族として生活をするようになり、3年半が経とうとしています。

これからの夫婦関係、家族関係の未来はわかりません。

夫が別居を解消する時に言ってくれた言葉。

「その時に考えよう」を大切に。

 

まだ何があるかわからない未来を心配すること
過ぎ去った過去を後悔すること

未来を心配すること、過去を後悔することに心をむけるのはやめて、「今ここ」を大切に生きていきたいと思います。

 

全10回の「傾聴のすすめ」のコラムをお読みいただいたあなたに、心から感謝いたします。

最後にもう一度
~あなたがあなたでいられますように~

 

村尾リエ

 

 

プロフィール

傾聴講師・カラーセラピスト

彩-irodori-  村尾リエ

傾聴(聴き方)をお伝えする講師、カラーセラピスト養成講座の開講などで活動。

傾聴(聴き方)の講演・研修や、夫婦間の聴き方に焦点をあてた講演も開催。

傾聴やカラーセラピーを主体とした個人カウンセリングも「ちゃんと聴いてもらえて楽になる!」と人気。

オフィシャルHP 彩-irodori-

 

 

 

 

こんにちは!

親子の時間研究所の研究員『傾聴(けいちょう)』をお伝えしている村尾リエです。

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

私が別居解消後、穏やかな夫婦関係を保つために実践していることをお伝えしていますが、今回は5つめのコツ「自分を粗末にしない」ということについてお話します。

 

自分にできること

「自分を粗末にしない」
以前ご紹介したコツ、「自分を無視しない」と似ているようですが、少し違っています。

辞書で調べると、

無視=存在価値を認めないこと、有るものを無いがごとく見なすこと

粗末=扱い方がおろそかなこと、大切に扱わないこと

と出てきます。

この違い感じていただけますか?

なぜ『傾聴』をお伝えする中で、自分を粗末にしないことが大切になってくるのか…
一見わかりづらい事だと思います。
私自身、人の話しを聴きたくて傾聴を学び始めたのですが、人の話しを聴きたいのであれば【まず自分を大切にすること】から始めましょうということでした。

最初はその意味がわかりませんでした。
「人の話しを聴きたいんだから、相手を大切にすればいいんでしょ」と思っていましたから。
だけど学んでいくうちに、腑に落ちていきました。

あなたも想像してみてください。
私はダメだダメだと自分のことを責める人が、誰かの気持ちに寄り添って話が聴けるでしょうか?

自分がなにを考えているのか、自分の気持ちがわからない人が、誰かの気持ちを理解することができるでしょうか?

私は難しいのではないかと思います。

自分に出来ることが、他人にも出来ることなんですよね。

 

自分に居心地のよさを

私は自分を粗末にしないために日頃からやっている事があります。

・自分をホッとさせる
・自分が楽しめることに目を向ける
・自分に優しくなる(甘くなる)

こんな感じですね。

では、あなたに質問です!
数分でいいです。自分に向き合う時間を取って考えてみてくださいね。
落ち着いて手帳などに書いていただくのもいいと思います。

1.あなたは、どんな時にホッとした気持ちになりますか?

2.あなたの楽しい!と思えることはなんですか?

3.あなたがこれは自分に優しくしてるなぁ、自分に甘いなぁと思える時はどんな時ですか?

この答えは、おひとりおひとり全く違うものになると思います。

好きなものも嫌いなものも、それぞれ感じ方は全く違います。
違っているのがあたりまえです。
他人がどう思ってもいいのです。
あなた自身の心に聴いて書いてみてくださいね。

例えば私は…

1.ホッとする時は、仕事が終わり美味しいビールを飲む瞬間。(お酒大好きです!)
他にも布団に入った時、ソファーでくつろいでいる時、心地よい静かな空間に居る時などなど、たくさんあります。

2.楽しいと思えることは、好きな話を好きな仲間としている時。
例えば傾聴の仲間と傾聴の話しをしている時とか、スピリチュアルな話しも大好物(笑)
美味しいものを楽な人と一緒に食べる時。(あ、一人も好きかも)

3.自分に優しくしてるなぁ、甘やかしているなぁと思う時は、眠さに負けて昼寝をする時。
仕事で疲れて帰宅する時にお惣菜を買って帰る時、外食をする時。

などなど…もっともっと書ききれない位たくさんあります。

こんな風に、自分を粗末にしないで自分を心地よい状態にしてあげて欲しいのです。

 

自分と自分はよい関係

自分が心地よい状態の時ってあなたはどんな気分でしょうか?

心地よい状態で居ると、自分に余裕が生まれます。
自分に余裕があると、人の話しに耳を傾けることも出来るのです。

「人の話しが聴けない時ってどんな時ですか?」
と傾聴講座の中で質問することがあります。

皆さんの答えは、
「自分に余裕がない時」
「忙しい時」
「聴きたくない話しをされた時」
などと、答えが出ます。

よく考えて見てください。
この答え…全て自分の気持ちの問題なんですよね。
いくら「傾聴」の知識や技術があっても、自分の気持ちに余裕が無い時には、知識や技術が使えず人の話が聴きにくくなるのです。

だから自分を粗末にせずに、あなた自身がホッとしたり、楽しんだり、自分に優しくしてあげることが大切です。
心の余裕が「自分と自分との関係」をよくしていくのです。

こうして「自分と自分との関係」がよくなっていくと、自分から発するエネルギーが変わってきます。
すると、同じような波長(エネルギー)の者同士が自分の周りに集まってきます。「波長の法則」や「類は友を呼ぶ」などともいわれますよね。

私の場合はこれを意識しだした頃から、周りの環境がとても変わってきました。
もちろんその中でも、夫との関係性が一番の変化でしたけど。

 

こういうお話をしていると「それって自分勝手じゃないんですか?」と聞かれることがあります。

自分勝手は、自分さえよければいいという考えですよね。

相手に押し付ける
自分の思いだけを言う
自分のことしか考えない

私は、自分しか見えなくなったら自分勝手だと考えます。

その逆の、自分も相手も見えているのが【自分を大切にする】ということだと思います。

自分を本当に大切にした時は相手が見えないはずがないです。

自分を本当に大切にしたいと思ったら、やっぱり夫も幸せ、子どもも幸せでないと、私の幸せはない。
夫が悲しい、子どもが悲しいのはやっぱり私は悲しい。私の不幸と連結してしまいます。
自分を大切にするというのは、自分も相手も大切にすることだと思うのです。
そして、自分と相手の間に違いがあることを自らも認められると、穏やかな夫婦関係が築けるのではないかと思っています。

 

さて、次回は最終回です。

今までの総まとめと、リアルに息子に訊いた以前の夫婦関係と今の夫婦関係の違いなどをお伝えしようと思います。

あなたがあなたでいられますように。

 

 

プロフィール

傾聴講師・カラーセラピスト

彩-irodori-  村尾リエ

傾聴(聴き方)をお伝えする講師、カラーセラピスト養成講座の開講などで活動。

傾聴(聴き方)の講演・研修や、夫婦間の聴き方に焦点をあてた講演も開催。

傾聴やカラーセラピーを主体とした個人カウンセリングも「ちゃんと聴いてもらえて楽になる!」と人気。

オフィシャルHP 彩-irodori-

 

 

こんにちは!

親子の時間研究所の研究員『傾聴(けいちょう)』をお伝えしている村尾リエです。

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

私が別居解消後、穏やかな夫婦関係を保つために実践していることをお伝えしていますが、今回は4つめのコツ「相手を変えようとしない」ということについてお話します。

 

自分の問題を解決するのは自分

以前の夫婦関係の中で、私はよく思っていたことがありました。
「夫が変わってくれたらいいのに…」

 

私の周りには夫婦関係がうまくいっている(ように見える)人達がたくさんいました。
友人の夫婦も、街で出会う夫婦も、テレビの中の夫婦でも。
夫に対して、遠慮なくものを言う奥さま達。

「夫が変わってくれたら、私もあんな風に言えるのにな…」

人は自分で変わろうと思わないと変われません。

 

『傾聴』の前提条件として、
「人間は自己成長力をもっている」
「問題を解決するのは本人」
というものがあります。

「相手を変えようとしない」という考えは、このようなところから来ています。
人間は自己成長力をもっていて、自分の問題を解決するのは自分なのです。

本人しか変えられないのです。

夫に変わってほしいと願っていたのは、夫に私の都合のいいように変わって欲しいと願っていただけ。

夫には夫の思いがあります。
私には私の思いがあります。

お互いにそれが違っているだけ。

いくら変わってほしいと私が願っても、夫自身が変わろうと思わない限り変わらないのです。

 

 

自分の気持ちはコントロールできます

私の場合は別居に至ったことによって、夫も私もこのままの自分ではいけない、このままの夫婦関係ではいけないと思ったんですね。
別居があったから、それぞれが自分で考えて変わろうと思えたのです。

自分自身で「このままではいけない!変わりたい!」と決めたから、変われたのだと思います。

 

自分で決めてやっている人と、人から言われてやっている人は全く違うと思いませんか?

例えば今、うちの息子は大学3年生。就活に取り組んでいる毎日です。
社会福祉の勉強をしていて、学校の授業の選択をして単位を取りさえすれば、
国家資格の社会福祉士の受験が可能な状態になります。

私としては、今もし息子のような状態になれるなら、ぜひとも取得したい資格です。
チャンスなんだから、それを仕事にする、しないは別として、やってみればいいのにと大学1年の頃から思っていました。

しかし、息子は社会福祉士には全く興味がありません。
資格取得を目指して勉強するのは息子本人。
そして息子の人生です。

私が国家資格を目指して授業取れば?と何度言ったところで、その気持ちは大学3年になった今も変わりません。

いくらその気持ちが変わって欲しいと願っても、本人にその気がないのであれば変われないのです。

 

相手の気持ちはコントロールできません。
コントロールできないことに気を取られているのは時間もエネルギーも、もったいないですよね。
だけどそれとは逆に、自分の気持ちはコントロールできます。

コントロールできないことに気を取られずに、
コントロールできることに目を向けませんか?

 

 

アドバイスを鵜呑みにしない!必ず自分に置き換えること

人からアドバイスをもらうこと、みなさんもあると思います。
こうやってみたら?
こう考えてみたら?

そんな時でも
そうだな、やってみよう!
と自分が思わないと、もちろんやらないですよね。
私も含めてなんですが、人に言われてなんとなくやってみたことって続かないことが多いと思いませんか?

私も夫とうまくいかなかった頃、
あなただったらどうする?
あなただったらどう思う?
と人に意見を求めて訊いていました。

夫とケンカをした時
「昨日さ、また夫と言い合っちゃって…〇〇さんなら、こんな風に言われたらなんて返す?」
「私なら△△って言うな」

そして、それをそのままやってみる。
自分で考えもせずに…です。
うまくいっている人の真似をしておけばうまくいくだろう、という感覚でいました。

 

今の私は、どうだろうと考えてみた時、
あなただったらどうする?
と訊ねることはたまにありますが訊いたとしても、その意見を聴きつつ、
私ならどうするだろ…
と自分の心の声を聴くことをきっちりやります。

そして、自分もそう思うのなら取り入れる。
そう思わないなら取り入れない。
こんな感じですね。

今では人に訊ねることもめちゃくちゃ減りました。話している相手と私は違うのでね。

もともと私は、人に合わせることがコミュニケーション。
人に合わせることが美徳だと思って過ごしていました。
だから人の意見を訊き、それをそのままやっていたのですね。

 

このコラムをお読みいただいているあなたにお願いがあります。

この「傾聴のすすめ」も、数ある方法の中のひとつだと思ってくださいね。
私は『傾聴』を学び、夫との関わりに取り入れ、夫婦関係が穏やかになったと思っているのでひとつの例としてお伝えしています。

しかし、この方法が全ての人に当てはまるとは思っておりません。
あなた自身が、あなたの心の声に耳を傾けながら、取り入れてみたいな!と思われたなら取り入れてみてください。
ちょっと私には合わないわ!と思われる方ももちろんいらっしゃると思います。
それももちろんあなたの心の声です。
その感覚を何よりも大切にしてくださいね。

それがあなたがあなたでいること
私が私でいること
なので。

 

あなたがあなたでいられますように。

 

プロフィール

傾聴講師・カラーセラピスト

彩-irodori-  村尾リエ

傾聴(聴き方)をお伝えする講師、カラーセラピスト養成講座の開講などで活動。

傾聴(聴き方)の講演・研修や、夫婦間の聴き方に焦点をあてた講演も開催。

傾聴やカラーセラピーを主体とした個人カウンセリングも「ちゃんと聴いてもらえて楽になる!」と人気。

オフィシャルHP 彩-irodori-

 

 

こんにちは!

親子の時間研究所の研究員『傾聴(けいちょう)』をお伝えしている村尾リエです。

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

私が別居解消後、穏やかな夫婦関係を保つために実践していることをお伝えしていますが、今回は3つめのコツ「気持ちを聴く」ということについてお話します。

 

相手の気持ちを聴く会話法

あなたは人のお話を聴く時に、どこに焦点を当てて聴いていますか?

『傾聴』では相手の「気持ち」に焦点を当ててお話を聴きます。

相手の「気持ち」を聴き、相手を【支える・寄り添う・そのまま理解する】という聴き方になります。

普段話しているお話は「事柄」と「気持ち」とが混ざって話題になっています。

 

例えば夫が

「同期の〇〇くんが異動なんだよね。これからなかなか呑めなくなるから寂しいわぁ~」
と言った時です。

「事柄」に焦点を当てる一般会話なら

「え!どこに異動なの?」と、私も知っている〇〇くんの異動先が気になるので質問します。
「△△に異動なんだよねー」
「そうなのね。今の部署に何年居たっけ?」
というように会話は進んでいくと思います。

一般会話は、私が質問したいこと、私が言いたいことをどんどん話して、【お互い自分が言いたいことを言い合っている】という状態です。

 

『傾聴』で夫の話を聴きたいと思ったなら

「そうなんだ~それは寂しいよね~」
と夫の「気持ち」に寄り添います。

ずっと一緒に仕事をして来た同期がすぐそばに居たのに、異動になりなかなか会えなくなる。

その寂しいという「気持ち」に焦点を当てて『傾聴』します。

『傾聴』は、あなたはどう思ったの、あなたはどう感じたのと、ある話題に対して相手が思ったこと感じたことを聴いていく聴き方です。

どちらがいい、悪いではなく、焦点を当てる所が「事柄」か「気持ち」か、それが違うということですね。

 

聴き方の種類を知ろう

『傾聴』を学んだ今は、夫の「気持ち」をわかろうとしながらお話を聴きます。

事柄にとらわれず、夫の「気持ち」を受け止めたいと思って聴いています。

だけど、事柄は頭の中でイメージが出来るので、聴いている方はどうしても事柄について質問したくなったり聴きたくなるんですよね。

気持ちは頭の中でイメージが出来ないので、わかりにくいのです。

 

聴き方には種類があると考えてみてください。

『一般会話』と『傾聴』という2つの聴き方ですね。

あなたが今、目の前で話をしている人とどのように関わりたいかで、聴き方を変えるのです。
これが聴き方の種類です。

例えば「昨日休みだったから、子どもと一緒に公園に行って来たんだよね。お天気もいいし、子どもと一緒に散策したり、お弁当食べたり。なんだか久しぶりにすっごく楽しかったんだ。」
とお友達が話して来たとします。

その時にあなたはどんな返事をしますか?

一般会話だと、こんな返事が出て来そうですね。

「昨日お天気よかったからねー。うちは動物園に行って来たよ!」
「どこの公園に行ったの?」
「へぇ~お弁当作って行ったの。早起きだったでしょ?」
など、色々考えられますね。

 

では『傾聴』で聴いた場合はどうなると思いますか?

返事は
「そうなんだ~。久しぶりにすっごく楽しかったんだね」
という感じです。

動物園に行ったかとか、どこの公園に行ったかとか、早起きだったかとかの事柄には反応せずに、話している方の気持ちに応答する聴き方をします。

この「気持ちを聴く」ということを意識して聴いていると、相手の話を聴いている時の耳の向け方が変わってくるのです。

この人の気持ちはどうだったんだろう、この人はこんなことが起こってどう感じたんだろう…と話している人の気持ちが表れているところを探そう探そうとしながら、話を聴くようになってきます。

私の中には傾聴スイッチがあります。
自分の中で傾聴スイッチをONにするか、OFFにするかで聴き方を変えているのです。

『傾聴』の講師だからっていつも『傾聴』で聴いているのではないのです(笑)

 

傾聴スイッチをONする

通常の夫婦の会話は一般会話です。
だけど、夫や子どもが悩んでいるなと感じた時、話を聴いてほしいんだなと感じた時には「傾聴スイッチをONにして聴く」ということを選択します。

 

あなたにもありませんか?
悩んでいる時、話をただただ聴いて欲しい時。

そんな時に、「こうやってみたら?」「こう考えてみたら?」と言われても、

「そんなことはわかってる!それが出来ないから悩んでるんだよ!」と言いたくなることってありますよね。

以前の私は、悩んでいる夫に対してついアドバイスしている、つい否定しているということがありました。

「そんな風に考えないで、こう考えた方が楽だよ!」と励ますつもりで言っていました。
だけど、そんな風に考えないでという言葉自体、悩んでいる夫を否定していますよね。

そう考えられないあなたはおかしいんじゃない?…ということにも、取り方によっては聴こえます。

夫には「お前は前向きやなぁ。俺はそんな風には考えられへん!」とよく言われたものです。

普段では全く問題がないことであっても、いっぱいいっぱいになって悩んでいる時には、こんな風に言われると確かにキツかっただろうなと、『傾聴』を学んだ今なら理解できるようになりました。

あなたも傾聴スイッチを自分の中に持ってみませんか?

その時その時に合わせて使い分けが出来れば、コミュニケーションの質が変わってくると思います。

そして、これにもひとつ大切なポイントがあります。

前回のコラムにも書きましたように、《自分の心の声を聴いて》みてください。

「あなたが傾聴したいと思うのであれば」

あなたの望みを叶える手段として傾聴を使ってみてくださいね。

 

あなたがあなたでいられますように。

 

 

プロフィール

傾聴講師・カラーセラピスト

彩-irodori-  村尾リエ

傾聴(聴き方)をお伝えする講師、カラーセラピスト養成講座の開講などで活動。

傾聴(聴き方)の講演・研修や、夫婦間の聴き方に焦点をあてた講演も開催。

傾聴やカラーセラピーを主体とした個人カウンセリングも「ちゃんと聴いてもらえて楽になる!」と人気。

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こんにちは!

親子の時間研究所の研究員『傾聴(けいちょう)』をお伝えしている村尾リエです。

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

前回のコラム「違いを責めない」からは別居解消後、私自身が 「穏やかな夫婦関係を保つために今も続けていること」をご紹介させていただいております。

 

実践された読者様はいらっしゃいますか?

感じたことがありましたらまた教えてくださいね。

私が今実践していることなので、少し意識すると試していただけるものではないかなと思って書いています。

私にとって『傾聴』との出会いは、人生の中でもとても大きなものでした。

『傾聴』の学びがあったからこそ、現在の穏やかな夫婦関係があると言っても過言ではないと思っています。

その中から、今回もひとつお話しさせていただきますね。

 

自分の気持ちを認めて

今回のテーマは、「自分を無視しない」ということです。

 

無視=存在価値を認めないこと。またあるものをないがごとくみなすこと。

 

辞書で調べるとこうあります。

 

 

別居前の私は、夫を怒らせないために自分を無視していました。

自分の気持ちという存在があるのに認めていませんでした。ないがごとくみなしていました。

辞書の通りですね…

 

2回目 夫婦が別居へ向かう時~傾聴に出会う前の夫婦関係~にも書きましたが、外食に行った時に注文したものがなかなか出て来ないと私が先にイライラしてみるとか、他にも夫が車の運転をしている時に割り込まれたりすると私は何とも思ってなくても、私が先に「なんやねん!あの車!」と怒ってみるとか。

本当は私、料理が出てくるのが少々遅くても、車が割り込んで来ても、そんなには腹も立たないんですよね。

それなのに夫が怒り出す前に、怒鳴りだす前に、そうならないようにと自分の気持ちを無視して先にイライラして見せていました。

そうすることにより、夫は「まぁまぁ」と私をなだめる役になることを知っていたので。

夫が怒ることが未然に防げるんですよね。

 

この態度どう思われますか?

完全に自分の気持ちを無視していますよね。

 

 

自分の心の声を聴くこと

私は人の話をちゃんと聴きたくて『傾聴』を学び始めたのですが、その中で衝撃の事実を知ることになりました。それは…

 

「自分自身の心の声が聴ける人が、他人の心の声を聴ける人」

「自分への傾聴が出来る人が、他人への傾聴が出来る人」

だということでした。

 

「人の話をちゃんと聴く方法を知りたくて、『傾聴』を学びたいと思ったのに、まずは自分の心の声を聴くこと???」

 

初めはなぜそんなことを言われるの?と本当にわかりませんでした。

 

だけど『傾聴』の学びを深めていくと、それがなぜ大切なのかがだんだん理解出来てきました。

(なぜ自分の心の声を聴くことが大切なのかは、コラムでは書ききれない部分なので割愛させていただきます。またお伝えできる機会があるといいなと思います。)

 

自分の感情に目を向ける、耳を傾けることが、自分への傾聴になります。

 

大切なのは【自分の心の声を聴くこと】ですね。

 

あなたが自分を扱うように相手はあなたを扱います

心の声ってどうやって聴くの?と思われたあなたに質問です。

 

今あなたはどんな気持ちでいますか?

 

嬉しいと感じていますか?

悲しいと感じていますか?

腹が立つと感じていますか?

幸せを感じていますか?

 

あなたの気持ちをよーく感じてみてください。

頭で考えるのではなく、心で感じてみてください。

その答えがあなたの心の声です。

 

 

あなたにはあなたの気持ちがあります。あなたの思いがあります。

 

 

他人のご機嫌ばかりうかがっていませんか?

他人に尽くすことばかりをやっていませんか?

他人に自分のことを決めさせていませんか?

他人に合わせてばかりで自分を抑えていませんか?

 

こんな風に他人を優先して生きていると、自分の心の声はわかりません…

というよりも、以前の私は自分の心の声を聴こうとすらしていませんでした。

自分を無視していたのですね。

 

 

そして、私が自分を無視しないことを意識するようになった頃に、こんな言葉に出会いました。

 

「他人は、あなたが自分を扱うようにあなたを扱います」

 

これで今までの夫との関係性が腑に落ちました。

 

私は自分を無視して、自分を大切に扱っていませんでした。

 

私が自分を大切に扱わないのであれば、他人(夫)も私を大切にはしない。

私が自分を大切にすればするほど、他人(夫)も私を大切にしてくれる。

 

ということなのです。

 

自分の気持ちを伝えること

私は、自分を無視して自分が思ってもいない行動をとってきました。

そんな状態なのですから、夫から大切にされなくても仕方がないですよね。

 

今は、夫に大切にされたいし、夫と穏やかな夫婦関係でいたいので、自分を無視することはなくなりました。

ちゃんと自分の気持ちを聴きながら、気持ちを確認しながら伝えます。

 

前回のコラムにも書きましたが、違いがあるのが当たり前なので、夫と意見が違う事もたくさんあります。

そんな時も、「私はこう思う」という思いを無視しないで夫に伝えることが出来ています。伝え方はもちろん工夫していますけどね!

 

これが穏やかな夫婦関係を保つために、私が実践していることのふたつめです。

あと3つ、私が学んだ『傾聴』をベースに実践していることがありますので、それをまた次回もお届けいたしますね。

 

あなたがあなたでいられますように。

 

 

 

プロフィール

傾聴講師・カラーセラピスト

彩-irodori-  村尾リエ

傾聴(聴き方)をお伝えする講師、カラーセラピスト養成講座の開講などで活動。

傾聴(聴き方)の講演・研修や、夫婦間の聴き方に焦点をあてた講演も開催。

傾聴やカラーセラピーを主体とした個人カウンセリングも「ちゃんと聴いてもらえて楽になる!」と人気。

オフィシャルHP 彩-irodori-

こんにちは!

親子の時間研究所の研究員『傾聴(けいちょう)』をお伝えしている村尾リエです。

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

連載をお読みいただいたあなたは、『傾聴』の印象をどのように感じましたか?
「人の話を一生懸命聴くんでしょ」という感じでしょうか。
もちろんそうです。その通りです。

一生懸命聴くということに間違いはないのですが、この聴き方にポイントがあるのです。

私が『傾聴』を学び練習していく中で、少しずつ腑に落ちていく感覚がありました。
私の体験をベースに、穏やかな夫婦関係を保つために今も続けていることを、ご紹介させていただきますね。

 

夫婦でも違っていることが当たり前なんです。

大切なポイント「違いを責めない」ことです。

人は夫婦であっても感じ方、考え方は違います。
「そんなことわかってる!」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、私はこれが夫婦の間で欠けていた部分でした。

夫婦なんだから、同じ考えでいなければいけない。
同じ考えでいたい、同じ考えでいてほしい…と考えていました。
特にこの思いが出てしまうのが、子どものことに関してでした。
息子本人の気持ちは後回しにして…

 

息子が中学3年生の時にこんなことがありました。
中学校最後の運動会直前のことでした。
サッカーの部活中に腕を骨折してしまったのです。
目の前に迫った運動会。毎日練習もしています。
お医者さんには「運動会当日までに腕は治らないです」と言われてしまいました。

その様な状況の時でした。

私:「腕の骨折だから走れるし大丈夫でしょ?最後なんだし出たいなら出た方がいいよ」と息子に言ったら

夫:「骨折してるんだから、みんなに迷惑がかかる。ちゃんと出来ないのに出ない方がいい。こんな状態で出るなら俺は見に行かないから!」と。

息子は両方の意見に挟まれ、どうしたらいいのか困惑。
息子も夫がすぐに怒るのはわかっているので、本当は出たくても言えなかったのか真意はわかりませんが、結局は運動会には出来る範囲で出ていました。

夫婦間で相反する意見になった私は、
「何言ってんの?最後の運動会なのに、中学校の運動会はもう一生ないんだよ!」
「みんなに迷惑かかるかも知れないけど、そんなことはみんなわかってくれるよ!」
「最後なのに見に行かないとか信じられない!」
と心の中で不満を溜めこんでいました。

夫婦でもそれぞれに考え方があり、違っているのが当たり前。
全く同じ意見になるなんてことはないんですよね。
なのに一方的に心の中で、「あなたが間違ってる」と夫を責めていました。

責めるというのは、声に出して責めるということだけでなく、「あなたが間違っているよね」と心の中で思っていることも責めていることだと、今の私は思います。

思っていることは、言葉の端々や態度に出てしまうものなのです。

 

共感の使い方

『傾聴』を学んだ今の私なら、どのようにするかと考えてみました。

「そうなんだね、あなたは運動会には出ない方がいいと思うんだね」

と一度夫の気持ちを受け止めます。そして、夫の気持ちを認めた上で

「私は最後の運動会だから、息子が出たいなら出たらいいと思うんだけど」

と自分の思いにフタをせずに、誠実に伝えます。

 

この以前の私と今の私の反応の違い、気付いていただけますか?

夫への不満を溜め込み、夫を責めていた私が、

夫の思いに共感し、自分の思いも伝えられるようになっています。

 

『傾聴』の基本的態度に《受容・共感・一致》というものがあります。
上記の考えは《共感》の部分になります。

ここで使う《共感》は、一般的に使われる
「あなたの話に共感します」
のように、あなたと同じように思いますと賛成するのとは少し違うんですね。

ここに出てくる《共感》は
「あなたはそう思うのですね」
と相手の思いをわかろうとすることなのです。

いったん相手の思いを受け止めて認めた上で、
「あなたは〇〇だと思うのね。私は△△だと思うんだよね。」
というように使ってみてください。

そして、ひとつ注意点!
「あなたは〇〇だと思うのね。でも、私は△△だと思うんだよね。」
のように、相手の思いを受け止めたあとに【でも】という言葉は入れないでくださいね。
この、【でも】という言葉を入れただけで、相手は否定された感覚になってしまいます。

 

認めて、伝えて

この《共感》が私には欠けていた部分でした。

夫に対し「私は正しい、あなたは間違っている」と思っていましたので。

夫婦であってもそれぞれの意見に違いがあるのは当たり前。
お互いの考えをまずは認める。そして自分の意見を自分の思いにフタをしないで、誠実に相手に伝える。

 

相手を認めた上で自分の思いを伝えるのと、認めないであなたはおかしいと相手を責めるのと。

あなたは、どちらのあなたでいたいですか?
あなたが自分を好きでいられる選択をしてみてくださいね。

これが穏やかな夫婦関係を保つために、私が実践していることのひとつめです。

 

他にも4つ、私が学んだ『傾聴』をベースに実践していることがありますので、それをまた次回にもお届けいたしますね。

あなたがあなたでいられますように。

 

プロフィール

傾聴講師・カラーセラピスト

彩-irodori-  村尾リエ

傾聴(聴き方)をお伝えする講師、カラーセラピスト養成講座の開講などで活動。

傾聴(聴き方)の講演・研修や、夫婦間の聴き方に焦点をあてた講演も開催。

傾聴やカラーセラピーを主体とした個人カウンセリングも「ちゃんと聴いてもらえて楽になる!」と人気。

オフィシャルHP 彩-irodori-

こんにちは!

親子の時間研究所の研究員『傾聴(けいちょう)』をお伝えしている村尾リエです。

 

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

前回の終わりに書いていた、もうすぐ2年になるなぁという頃に、夫から言われた驚きのひとことは…

 

「また一緒に暮らさへんか?」(関西人のため関西弁です!)

 

でした。

きっと予想通り!ですよね(笑)

 

呼び覚まされた心の声

別居後も、月に一度位のペースで家族で会っている中で、外食をすることも多かったですが、自宅に夫が来ることもありました。

だけど別居しているので、うちで食事をして、夜遅くなってもちゃんと夫は一人暮らしをしている家に帰ります。

送り出す時は、毎回なんとなく申し訳ないような気持ちになっていました。

夫がローンを払ってくれている家に住ませてもらっている…だけど一緒には住めない…と。

 

別居して約1年10カ月が経ちました。

私はその頃、カラーセラピストとして活動をしながら別の仕事もしていて、その職場で両国にある「江戸東京博物館」のチケットをいただいたのです。

あ、有効期限がもうすぐ切れる!という時にたまたま夫と会うことになったので、ここに一緒に行かない?と誘ってみました。

なんとなく、夫と2人で行ってみようという気持ちになったので…

 

もし別居せずに一緒に住んでいたら、きっと博物館に一緒に行くなんてことは、まずなかったです。

出かけることは好きな夫婦ですが、一緒に出かけたいと思えなくなっていたんですね。

別居したからこそ、こんな風に2人で出かけようと思えたのだと思います。

 

そして江戸東京博物館を楽しみ、両国なので美味しいちゃんこをごちそうになり、食事を終えてここでバイバイかな?と思っていたら「家まで行くわ!」と夫。

 

まだ時間も早いし「じゃうちで夜ご飯食べて帰る?」なんて話しながら家に戻り…

ソファーでまったり座っていたら夫が驚きのひと言を発しました。

 

「また一緒に暮らさへんか?」

 

私は一瞬固まりました。

え?え?え?なんて?え?え?と少し混乱。

こんなことを言われるなんて、全く考えてもいなかったので。

 

しかし、最初に出てきた自分の心の声を聴いてみたら…『嬉しい』でした。

 

決断は「その時に考えよう」

嬉しかった私。
だけど、瞬時にもうひとつの気持ちが…

『また前と同じようなことになったらどうしよう』

『もう前のような思いはしたくない!』

 

そして、その2つの気持ちがあることを夫に伝えました。

ちゃんと自分の気持ちを、自分に誠実に。

 

それを聞いて、夫はこう言いました。

「もう前のようになるつもりは無いけど、もしそんなことがあったらその時に考えよう」と。

 

確かに。

なるかならないか、わからない未来の心配はしなくていい。

それは別居中に色々学んで来た中でわかっていたこと。

ストレスの原因はだいたい、過去への反省か、未来への心配ですしね。

過去への反省は

『あの時にあんなことをしなければ…』
『あんなこと言わなければよかった…』

未来への心配は

『またあんなにイヤなことが起こったらどうしよう…』
『あれがうまくいかなかったら…』

 

心を今ここに、現在に集中することが大切だよとも言われますよね。

 

夫に「その時に考えよう」と言われ、そうだなと思える自分がいたので、もう一度一緒に暮らしてみようと思えました。

そこで「はい。よろしくお願いします」と返事をしました。

 

戻る怖さが全くなかったかというと、それはウソになります。
本当にうまくやっていけるのだろうかという思いはやっぱりありました。

だけど、そうなった時に考えればいいと思えたことで、気分がスーッと楽になったんですね。

 

一番変わったのは私

それから2カ月後に夫が帰宅。

丸2年の別居生活に終止符が打たれました。

 

戻ってから数日はよそよそしさもありましたが、あっという間に慣れるものですね。

そして、以前一緒に住んでいた時と何が一番変わったかというと…

 

【私が夫に対して怖さが無くなっていること】

【自分が思ったことをちゃんと伝えられるようになったこと】

 

2年間の別居にムダは無かったなと今でも思います。

戻って3年経った現在も、以前のような夫に対する怖さはありません。

短気なところもまだたまに垣間見えますが、夫自身も意識はしているようですし、私の受け止め方が変わっていますからね。(これに傾聴が役立っています!)

以前のように苦しくなるようなことはありません。
もしまたなにか問題が起こったとしても、それはそれで。

今は穏やかな夫婦になっていますが、先のことはわからないと気楽に考えています。

 

自分の心の声を聴く

今回から、【夫婦関係を穏やかにするための方法】をお伝えしていこうと思っているのですが、まずは、ひとつ大切なことをお伝えしますね。

 

「距離を取ってみる」です。

うちでは別居という大きな距離になってしまいましたが、そうなる前に心の距離、物理的な距離を取ることをオススメします。

 

私は距離を取り、一人になったからこそ自分と向き合うことができました。
一人にならないと考えることができなかったと言ってもいいかもしれませんね。

自分がどう生きていきたいか、自分の人生を改めて考える機会が持てました。

夫自身も会社内で開催されていたマインドフルネスの勉強をしたり、座禅の会に参加してみたり、今までは全く見向きもしていなかったことを学ぶ機会を作っていたようです。

 

子育て中のあなたから「そんな時間取れるわけない!」と言われそうですが…

できることからでいいのです。一日5分寝る前にでも、トイレに入った瞬間でも。
自分の気持ちに目を向ける、耳を傾けることから始めてみませんか?

 

【自分自身の心の声に耳を傾けて聴く】これが自分への傾聴に繋がります。

ゆっくり落ち着いて、自分自身に問いかける時間を作ってください。
そして、あなたの本心に偽らないで、自分に誠実に優しく聴いてあげてください。

話しを聴くのは何も相手の話だけではないのです。
まずはあなたが、あなた自身の心の声を聴いてあげましょう。

そこからが『傾聴』のスタートです。

 

『傾聴』を知った私が穏やかな夫婦関係を保つために、今もずっと続けていることがあと5つあります。

次回からはそれを、ひとつずつお話しさせていただきますね。

 

プロフィール

傾聴講師・カラーセラピスト

彩-irodori-  村尾リエ

傾聴(聴き方)をお伝えする講師、カラーセラピスト養成講座の開講などで活動。

傾聴(聴き方)の講演・研修や、夫婦間の聴き方に焦点をあてた講演も開催。

傾聴やカラーセラピーを主体とした個人カウンセリングも「ちゃんと聴いてもらえて楽になる!」と人気。

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こんにちは!

親子の時間研究所の研究員『傾聴(けいちょう)』をお伝えしている村尾リエです。

 

いつもお読みいただきありがとうございます。

 

このコラムは親子の時間研究所のコラムの中でも、一風変わったコラムになっていると感じております。

私がなぜコラムを書かせていただこうと思ったかと申しますと、私と同じように悩んで苦しんでいらっしゃる方が、サイトをご覧いただいている方の中にもいらっしゃるのでは?と思ったからです。

私の経験ほどではなくても、夫婦関係を少しでも良くしたいと思っていらっしゃる方は、たくさんいらっしゃるのかなと…

そんなあなたに、私が学んで楽に生きられるようになった傾聴が、なにかのヒントになればいいなと思っています。

 

別れの朝

夫が家を出る朝がやってきました。

 

朝、夫と挨拶をしたのですが…その時の夫の顔は今でも忘れられません。

寂しいような、悲しいような、申し訳ないような…

なんとも言えない顔でした。

 

私はなんとなく、しっかり向き合ってしまうと泣いてしまいそうなので、ちょっと無理して意地を張って普通にしようと思っていたような気がします。

 

私はその頃、別居を見据えて時給のいい派遣の仕事をしていました。

夫が家を出る日は仕事がある日。挨拶をして、すぐに仕事に向かいました。

 

「今日帰ったら夫は居ないんだよね」

と同僚に話しつつ、なんとなく落ち着かない1日が過ぎました。

 

仕事が終わり、自転車をこぎながら、

帰ったらどんな気持ちになるんだろう…

これからどうなっていくんだろう…

なにも考えられないような、考えたくないような、複雑な心境のまま帰路につきました。

 

自宅に着き、自転車を停め、おそるおそる玄関のカギを開けて入ってみると…

すぐ目の前にある夫の部屋の中はガラーンとしていて…

畳の上に直接両開きの扉の本棚を置いていたのですが、その本棚の跡がくっきりとありました。

「あ…これで別々の生活になるんだ…」

寂しさももちろんありましたが、正直ホッとした感覚の方が大きかったです…

 

途切れなかった家族

高校1年の息子と二人暮らしが始まる。

まだまだ食べ盛りだし、とにかく生活をしなければならない。

この子は絶対守る!ということだけを心に決めて、息子と二人の生活がスタートしました。

 

別居中は、私は用事以外さほど夫と連絡をとることもなかったのですが、夫と息子は共通の趣味のサッカー観戦にはよく行っていました。

 

それでも近況報告で、月に一度くらいは家族で食事をしていました。

月に一度の数時間の家族の時間は、決してイヤなものではありませんでした。

お互いにたまにしか会わないと、いいところしか見せませんしね。

今改めて考えると、きっとそれが別居解消に繋がった気がしています。

全く会っていなければ、戻ることにはなっていなかったかもしれません。

 

そして、別居解消のきっかけになったことがもうひとつありました。

私が生活のために契約社員として、若者の就職支援の事務の仕事を始めたのです。

ですが、職場の人間関係や無理が影響し、結局退職をせざるを得ない状況になってしまいました…

本当に、その時の精神的ダメージはとても大きかった…

 

そんな私がどうしようもなく辛い時、ちゃんと相談に乗ってくれたのは夫でした。

あんなに怖いと思っていた夫が、話しを聴いてくれて的確なアドバイスをくれるのです。

やっぱり20数年の結婚生活で私を見て来てくれたこと、ちゃんと相談したい時に時間を作ってくれたこと、ほんの小さなこと全てに感謝するようになっていました。

別居して距離を置いてみて、改めて気づくことがあるんだと、その時実感しました。

 

引き寄せられ出会う

若者の就職支援の仕事に携わったことにより、得たものもたくさんありました。

初めはうつむき加減で通って来ていた若者が、仕事をすることで前を向き、笑顔が増え、成長していく姿を目の当たりにしていました。

事務方ではありましたが若者と関わる機会も多く、人を支援すること、人の話しを聴くことの大切さをそこで味わいました。

 

その仕事を退職後カラーセラピーに出会い、そこから私が傾聴にたどり着く一歩になったと思っています。

 

カラーセラピーは色と心の繋がりがとても面白く、トレーナーの資格を取り、カラーセラピストさんを育てる養成講座の開講をするようにまでなりました。

その講座の中でお伝えしていたのが「カラーセラピストのお仕事は、お話を【傾聴(けいちょう)】することです」ということでした。

「そう教えているけれど、私【傾聴】できてる?」という疑問がわいてきて…
カラーセラピーがきっかけで、【傾聴】をきちんと学びたいと思ったのです。

 

この【傾聴】との出会いこそが、私達夫婦が穏やかな関係に戻るために必要なものだったと思っています。

 

わたし一人ではない

別居する時には、先には離婚が待っているんだろうと思っていました。

何年か別居して、きっとお互いそれぞれの人生を歩むことになるのではないかなと。

 

別居してお互いが一人になると、冷静に関係性を考える時間が増えます。

自分がこれからどう生きていきたいか。

自分がこれから誰と一緒に生きていきたいか。

自分自身に、とても向き合う時になりました。

 

別居中は本当にたくさんの人に支えていただきました。

心の支えになってくれた友達、寂しいだろうと遊びや飲みに誘ってくれる友達も。

支えてくれた友達のおかげで今の私がいます。本当に感謝しています。

 

そして…もうすぐ別居して2年になるなぁという頃に、夫に驚きのあるひとことを言われたのです…

 

それはまた次回、お話しますね!

 

 

プロフィール

傾聴講師・カラーセラピスト

彩-irodori-  村尾リエ

 

傾聴(聴き方)をお伝えする講師、カラーセラピスト養成講座の開講などで活動。

傾聴(聴き方)の講演・研修や、夫婦間の聴き方に焦点をあてた講演も開催。

傾聴やカラーセラピーを主体とした個人カウンセリングも「ちゃんと聴いてもらえて楽になる!」と人気。

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こんにちは!

親子の時間研究所の研究員『傾聴(けいちょう)』をお伝えしている村尾リエです。

 

前回から始まりましたコラムをお読みいただきありがとうございます。

お読みいただいた方、それぞれに色々感じていただけたことがあったと思います。

 

えっ?知りたい!

ホントなの?

聴き方だけで?

 

などなど…

おひとりおひとり色んな感想を持たれたと思います。

 

「どんな感想を持たれてもそのままで。その自分の気持ちを大切にしてください」

ということをまずはお伝えしておきます。

 

みなさんそれぞれ感じ方は違います。

まず、知っていただきたいのは、「ご自身がどう思ったか、どう感じたか」

それにご自身で気付くことで〇です。

 

 

安定の中での不安

2回目のコラムは別居に向かう道のりを書いていこうと思います。

 

夫の転勤で1年ごとの引っ越しを数年経験した後、初めての転勤の時に住んでいた埼玉県に戻ってきました。

息子が小3の時でした。

息子の保育園時代に一緒だったお友達が居たり、私にも保育園時代から仲良くしてもらっているママ友が居たり、埼玉へ戻ることはとてもありがたいことでした。

今までの転勤とは違う安心感。

埼玉に戻り同じ場所に住んだのは、とても住みやすい好きな土地だと感じていたからでした。

関東に来たということは、しばらく転勤もないだろう。

息子も何度も転校させたし、そろそろ定住しようか。

など、他にも色んな理由がありつつ、埼玉に家を建てることにしました。

 

ここに長く住むことになるなぁ…という安心感。

と同時に結婚して以来長く住んだ場所がなかったので、定住の不安も私の中にほんのりありました。

このほんのりの不安は、きっと転勤続きの時に家族の絆が深まっていると感じていたので、それが無くなって、はたして夫婦関係がうまくいくのだろうか?という不安だったように思います。

 

そしてその不安が現実のものとなっていきました…

 

抑え込んだ自分の気持ちが・・・

夫とのすれ違いの原因はもちろん日々の積み重ね。

だけど今改めて原因を考えてみると、私自身が自分の気持ちを言えなくなっていったからだと思います。

 

もともと短気な夫は、小さい頃からおじいちゃんに「短気は損気やぞ!」と言われていたようで、カッとなると抑えられないところがありました。

 

結婚してから私もそれは理解しているつもりで、私なりにやっていたことがありました。

 

例えば外食に行って、注文したものが出てくるのが遅いとだんだんイライラしてくる夫がいます。

そういう時には、私が先にイライラしてみせるのです。全くイライラもしていないのに。

そうすると、夫はまぁまぁ…となだめ役になります。

などなど…

こうして私は夫を怒らせないために、自分の感情とは違う言動をとり始めていました。

 

そんな中、家族で夕飯の最中に、息子がお小遣いの話をしたことがありました。

「俺はもらっている金額が3,000円!。他の友達は5,000円もらってる」と。

私も実は少ないと思っていたんですね。

そのお小遣いの金額に対して私が、「3,000円しかもらっていないんだからそりゃあ考えて使わないと…」

と息子に言った瞬間に夫の怒鳴り声が…(3,000円しかの「しか」に反応しました。)

せっかくの家族団らんの食事の時間は、一瞬にしてキーンと張り詰めた空気に変わり…

 

こういった考え方の違いから来るケンカが、徐々に増えていきました。

私も怒らせないようにとしていたつもりが、言葉の端々に自分の意見が出ていたんですね。

そりゃぁそうですよね。自分の思いは言っているつもりはないのですが、自分で気付いていなくても、心の中にはちゃんとあるもの。だから言葉の端々にも出てくるのです。

それも『傾聴』を学んだ今だからわかることなのですが。

 

 

話し合いができない夫婦

 

夫に気を使い、夫を怒らせない生活。

それでも度々失敗し、ついつい違う意見がポロっと出る。

また怒らせる、怒鳴られる。

私は泣きながら反論。

息子はそれを見て泣く。

 

夫は不機嫌、物にあたる。バーンと扉を閉める。

夫が帰宅するだけでビクっとなる。

怒鳴られると体が反応しだし過呼吸になる。

息子はそれを見て心配する。

 

悪循環も極まりない状態です。

 

 

もう一緒に暮らせない…私の身体に過呼吸の反応が出だした頃にそう思いました。

ケンカの中で別居の話は出ていたのですが、具体的な話がなかなか進みません。

このままなんとかなるのかな…とも考えましたが、やっぱりこのまま生活していては、私にも息子にも、もちろん夫にも良くないと思うようになっていました。

 

その後、別居の話をすすめるにあたり、誰かを交えて話し合いをした方がいいか…

直接の話し合いは絶対無理な状況だし…

と考え、ネットで検索してみたり、人に相談してみたり。

そして考えた末、夫に手紙を書くことにしました。

 

自分の思いをそのままに。

そしていつまでに返事をくださいと、日にちも指定して。

そして、後日夫から返事をもらい、話はスムーズに進み夫が家を出て一人暮らしをする形で別居が決まりました。

 

そして数か月後…夫が家を出る朝がやってきました。

 

続きは次回。

次回は別居してから別居解消への道のり、『傾聴』に出会うまでをお話ししたいと思います。

 

プロフィール

傾聴講師・カラーセラピスト

彩-irodori-  村尾リエ

 

傾聴(聴き方)をお伝えする講師、カラーセラピスト養成講座の開講などで活動。

傾聴(聴き方)の講演・研修や、夫婦間の聴き方に焦点をあてた講演も開催。

傾聴やカラーセラピーを主体とした個人カウンセリングも「ちゃんと聴いてもらえて楽になる!」と人気。

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突然ですが質問です!

「あなたはお話しの聴き方を学んだことはありますか?」

 

小さい頃から聴き方を教えてもらったと言えば…

「先生がお話ししている時は、お口にチャック!!」

くらいではないでしょうか。

小学校の教室で、40人くらいの児童が集まって体育座りをしながら、担任の先生からそんなお話しを聴いた記憶がありませんか。

「先生のお話しは静かに聴きましょう!」

これはよく言われましたよね?
え?私だけ?(笑)

 

自分も相手も大切にする聴き方

 

初めまして!親子の時間研究所の研究員に就任させていただきました、村尾リエと申します。

私は現在、お話しの聴き方『傾聴(けいちょう)』をお伝えする講師をしています。

話し方教室というのはみなさん耳にされたこともあるかと思いますが、『聴き方』を学んだ経験がある方はまだまだ少ないのではないかなと思います。

 

人間関係、コミュニケーションに必ずついてくるのが『お話を聴く』ということ。

親子関係、夫婦関係、ママ友関係、会社内のコミュニケーション…

どこに行ってもついてきますよね。

 

私がなぜ、親子の時間研究所をご覧いただいているあなたに『聴き方を伝えたい!』と思ったかというと、私自身が聴き方を学び、聴き方を変えたことにより人生が変わった一人だからなのです。

その中で、何より一番変わったことが【夫婦関係】でした。

 

私がお伝えしている『聴き方』は、もちろん人のお話の聴き方なのですが、人のお話を聴くには
『自分と自分との関係がよいことが大切だよ』
ということをお伝えしています。

自分と自分との関係?
なんのこっちゃ?
ですよね。

 

コラムの中で少しずつお話していきますが、人の話をちゃんと聴きたいなら、まずは自分の心の声を聴くことが大切になってくるんですね。

これが自分と自分との関係をよくする基本だと考えています。
そして、自分と自分との関係がよくなるとそれは周りに伝播します。

以前の私はこれが全く出来ていませんでした。

現在はこれがずいぶん出来るようになって来ています。
まだまだ発展途上中ですけど(笑)

 

すれ違う夫婦関係

 

あなたはきっと、お子さんにたくさんの時間を使っていらっしゃる毎日だと思います。
お子さんとは愛情あふれる、良い関係が築けていることでしょう。

 

では、夫婦関係はいかがですか?

・結婚して子どもを授かり幸せだとは思ってはいるけれど、なんとなくパートナーとの関係がうまくいっていない。

・子どもが生まれてからというもの、子どもに手がかかり、夫婦の関係性にまで頭が回っていない。

・年月が経つに連れて新婚当初の感覚とは変わって来て、パートナーに優しく出来ていない。

など。

これをお読みいただいているあなたは「あ!それうちだわ」と、思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

でも心では、少しでも夫といい関係でいたい!と思っていませんか?

夫婦でお互いにお互いを思い合って、穏やかに暮らせる関係になりたいと思いませんか?

 

聴き方を変えると、今より少しでも関係が良くなると思うと「やってみようかな?」と思いますよね。

その方法をこちらのコラムでお届けしたいと思います。

 

私の体験。上手くいかなかった夫との関係

 

私は現在結婚して24年目。今は夫との関係はとても良好と言えます。

今は…がポイントなんですけどね。

 

以前は辛く、うまくいかない夫婦関係でした。

あまりにうまくいかなくなってしまい、2年間夫と別居をしました。

そして2年後に別居を解消し、また夫と一緒に暮らす選択をしました。

また一緒に暮らし始めてから、もうすぐ3年が経過します。

 

この別居中に学んだことが『傾聴(けいちょう)』いわゆる『聴き方』だったのです。

聴き方が変わると、夫婦関係や自分と自分との関係(これ後々重要になります!)が劇的に変わりました。

 

現在の私は穏やかな夫婦関係になり、毎日を楽に暮らしています。

どう変わったか、なにをどんな風にしてきたかはこの10回のコラムの中で書いていくことにしますね。

 

息子が産まれて幸せになるはずが

 

私の出身地は大阪です。
大阪には結婚するまで住んでいて、奈良県出身の夫と結婚し、新婚当初は夫の実家のそばに住みました。

それから、京都、埼玉、岡山、香川、広島と…夫の転勤で転々とし、現在は埼玉県在住です。

子どもは1人。
現在大学3年生の息子がいます。

息子が生まれたのは京都で、1歳になってすぐに初の関東への転勤がありました。
ずっと関西で育った私は、関東に慣れられるのか?初めての関東への転勤は不安いっぱい。

息子は1歳になったばかりで、出産後にせっかくできたママ友ともさよなら。

夫も初の関東勤務。
しかも、ずっと会社の内部勤務だったのに初の営業職。

お互いにとてもストレスを抱えていました。そんな中での度重なるケンカ。

4月に関東に来て、7月にはケンカのはずみで私が骨折し入院。

 

夫とは、うまくやっていく自信がない…離婚しようかな…
だけど、息子はまだ1歳…
この子の父親を私の都合で奪ってもいいのか…
入院中のベッドの中で本当に悩みました。
結局まだその時には離婚の勇気がなかったのです。

 

その後、私は勤めに出るようになり、息子は保育園に通うようになりました。

しかし、小学校の入学まであと1年のタイミングで岡山に転勤…

そこからは、約1年ごとに引っ越しをすることとなりました。

 

私は、転居に伴うストレスに不安な日々を過ごしておりました。
これ以上の変化に夫婦関係が耐えられるのか…

 

ですが、私たち家族にとって、この転勤が「絆」を深めるものとなりました。

 

不安定な転勤生活が夫婦を結ぶ団結力に

 

色んなところに赴任すると、夫も息子も私もそれぞれが新しい生活になります。

周りはどこに行っても全然知らない人。
不安でしかたない状況が始まります。

毎年の転勤があった時には、なんとなくケンカも少なかったような…
新しい状況に慣れるために、ケンカなどしている余裕すらなくなっていたのかもしれません。

夫婦が共に、不安で余裕のない状況に置かれていると、自然と家族が一致団結したのです!

 

その後、息子が小3の時に、初めて関東に転勤になった時に住んでいた、埼玉県に再び転勤で引っ越してきました。

それから現在まで埼玉県に住んでいます。もう12年ですね。
埼玉に家を建て、定住し安心感があったのもつかの間…

 

危機を乗り切ったはずの私と夫ですが、いつの間にか歯車がずれ始めてきました…

 

ここから別居に向かう道のりはまた次回!

 

 

 

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彩-irodori-  村尾リエ

 

傾聴(聴き方)をお伝えする講師、カラーセラピスト養成講座の開講などで活動。

傾聴(聴き方)の講演・研修や、夫婦間の聴き方に焦点をあてた講演も開催。

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