-ママにはなれないパパーパパの育児記!読んだ後、パパと話したくなる
4年保育の幼稚園に通う2歳の娘がいる1児の母です。
まだまだ少ない育児経験ではありますが、少しでも参考にしていただけるところがありましたら幸いです。
娘が幼稚園に通い始めて数ヶ月…ほんの少しですが、1人の時間を楽しめるようになってきました。最近の楽しみ方は読書です。お気に入りのお店で買ったコーヒーをこれまたお気に入りのお店で買ったカップで味わいながら、ゆったりと読書をするのが至福の時間です。
本のジャンルは毎回特に決めていませんが、気が付くと子育てに関する本が多いのは、母親あるあるなのでしょうか。
今回は、そんなお気に入りの育児本の中から、鈴木おさむさんの「ママにはなれないパパ」をご紹介します。
”父親目線の育児記”
奥様のお仕事復帰をサポートするため、およそ1年放送作家をお休みされて育児に関わった事でも話題になりましたよね。
この本には、笑福くんが生まれてから3歳になるまでのエピソードや父親目線のお話がたくさん登場します。
鈴木おさむさん曰く「父親目線の育児記」という事で、父親代表として子どもと向き合って気づいた事や育児の大変さ等がとてもリズミカルに描かれているのです。
そんな私も”父親目線の育児記“という言葉に惹かれ購入した1人です。
父親になる勉強「父勉(ちちべん)」のために、休む
育児のために仕事を休むのではなく、父親になる勉強のための期間と考えたのです。
とても前向きで良い表現だなと感じました。
男性が育休をとるのはなかなか難しい時代ですが、出来る範囲で「父勉」に励んで、育児に参加する旦那さんが増えてくれたらママ側の私たちはとても嬉しいですね。
なりたいのは「イクメン」ではなく「父親」
今ではすっかり聞き慣れたイクメンという言葉、一見するとイクメンと父親はイコールのように思いますが、意味をしっかり掘り下げていくと違ったものなのです。
イクメンは、どちらかというと「育児をする・手伝う男性(夫)はすごい!」といった意味合いで聞く事が多いですよね。
世間一般では良いイメージとして使われる事が多いですが、鈴木おさむさんは”イクメン“という言葉に違和感があり、また、育児や家事を”手伝う“という考え方にも疑問を持ちました。
本の中で子育ては手伝うのではなく、シェアする事が大切と、とても素敵な考え方をご紹介されています。
ここでいう“子育て”は、おむつ替えや子どものお世話等、子どもと向き合う事だけを指しているわけではないのです。
子どもは、パパとママ2人の子ども、だから子育てを楽な気持ちで出来るように、炊事や洗濯等の家事も含めて、その時に自分が出来る事を探して、それをシェアする事が大切という事をおっしゃっています。
読んでいて、とても胸に響く言葉でした。
ありがたいことに、主人は育児に積極的で家事も気づいたら協力してくれるタイプの人なのですが、本を読むまでは、家事をやってくれる姿に申し訳なさを感じてしまい、主人がやらなくていいように余裕がなくても多少無理してやっている時がありました。
また、子どもとの接し方に対しては「こうしてほしいのに!」という気持ちが強く、色々と主人に求めすぎていたと反省する部分が多く申し訳ない気持ちです。
女性は、お腹の中を通じて10ヶ月近く子どもと一緒にいるので生まれた瞬間に母親になれますが、男性は生まれた瞬間、そこでやっと父親になっていくためのスタート地点に立つ感覚なのだそうです。
同じように見えて、実はスタート時期が違ったのです!これは、目から鱗が落ちる発見でした。母親と同じように出来なくて当たり前なのですね。
出来る人がやる、大変さはシェアする事で楽になる…言葉にするととても簡単に感じますが、簡単な事こそ実行するのがとても難しいのです。
そして、シェア=当たり前ではなくやる側もやってもらう側も相手に対して感謝と尊敬の気持ちがあってこその”シェア“ですよね。
我が家はまだまだ半人前ですが”シェア“をするようになってから、夫婦関係が良くなりました。
娘も自然と感謝の気持ちを身につけてくれていて、自分の出来る事を率先してやってくれるので、今では大切な”シェアメンバー“の一員です
育児とは“自分を育てること”そして“命をつなぐこと”
難産で色々なアクシデントもあった出産でしたが、娘とやっと会えた時の言葉にならないあの喜びの瞬間は今でも忘れられません。
初めてがいっぱいの毎日、ただただ必死で身なりも構わずにやっていたあの頃がとても懐かしいです。
今でもまだまだ自分の子育てにあまり自信はありませんが、娘の母親になれて、母親として人間として日々成長出来る可能性があると知る事が出来ました。子どもを育てる事で、自分の人間性を育てるチャンスをもらったと実感しています。
先日、娘から突然「お母さん、お話聞いて」と話を切り出されました。
娘のそばに座ると、少し照れながら「生んでくれて、どうもありがとう」と言ってくれたのです!まさか2歳児にそんな深い事を言われるなんて思っていなかったので、とても驚き自然と涙がこぼれました。
改めて、娘が私たちの子どもで良かった、娘の親になれて良かったと心から思った嬉しい出来事でした。
鈴木おさむさんは「育児とは、命をつなぐこと」と素敵な表現をしています。
生きていれば色んな事があるけれど、奥様と笑福くんと家族3人で一緒に泣いて一緒に怒ってそのあと一緒にまた笑う、笑福くんが将来本気で愛する人と出会い、命をつなぐ事ができますように、と爽やかに語っています。
とても素敵な家族のカタチですよね。笑福くんを授かるまでに、長い長い道のりを経たご夫婦だからこそ”命をつなぐ”大切さを誰よりも実感しているのではないでしょうか。
子育てをしていると「こんな子に育ってくれるといいなあ」「しっかり育児しなくては」と思う場面もありますが、それは命があってこその話です。
娘と過ごす一瞬一瞬は決して当たり前ではない事をいつも忘れずに、日々感謝しながら命をつないでいきたいと思っています。
ママにはなれないパパ
この本を始めて手に取った時は「ママにはなれないパパ」というタイトルにどんな内容なのか想像がつきませんでした。
解釈の仕方によっては”ママになれない事を悲観している”ようなタイトルにとれなくもないですが、悲観するどころかパパにしかできない事、パパでなければ気づけない事がいっぱいあるのだと気づかせてくれるとても前向きな本でした。
パパはママにはなれない、でもパパはパパにしかできない、そんな事を改めて実感させてもらいました。
リビングの本棚におき、夫婦でいつでも読めるようにしている大切な育児本です。
機会があったら是非読んでいただきたい1冊です。